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過保護過激派談義

 るぅるぅが今導き出すべきはこの過保護過激派(シン)をどう御してナチュラルに親しみやすい愛されマスコットとして愛でられ異世界ライフを送りやすくなるかである。

 過保護過激派を放置するとかる〜い気持ちでるぅるぅを『かわいい奴め』とつついてきた生き物を『無礼な!』とせん滅攻撃しかねない。るぅるぅえらい生き物だし強い生き物だし、あたりまえの忠誠心だけど、今、るぅるぅがしたいことを真っ向から妨害している防壁である。もちろん善意と忠誠心から。るぅるぅこうなるとわかってたから連れてくるつもりはなかった。いや、いい奴なんだけどね。過保護過激派なんだよ。

 るぅるぅは気兼ねなく愛でられたい。過保護過激派の攻撃を防ぎ続けながら愛でられライフ。不可能ではないけどそれでは堪能できないし、この異世界でのルールだって守るべきだ。すると、ハードルが上がる。なぜか過保護過激派はこの世界ルール遵守よりるぅるぅ至上主義なのだ。

 キリッと『まだ稚き主人を守護するは当然です』と宣言される。

 ルールをるぅるぅに教えてくれている親切な個体にも『無礼な』と飛び出すなと言い聞かせてるんだけどきかないのだー。

 おまえ、るぅるぅの部下だよね?

 とりあえずこの世界の参考資料を与えておくことにする。

 ラノベ数冊とアニメ数本をるぅるぅは過保護過激派に与えた。

 数日静かだったのだが、過激度がなぜかマシマシになった。


 るぅるぅはなにを間違えたのだろう?


 わからないので幾度となくむきあい話合いを繰り返す。

 近所に棲むチビが『ラノベを資料に使うんじゃねぇ』とよくわからないことを言う。

 この世界の書物だろう!?

 問題なんてあるのか!?

「じゃあ、参考資料はなにがいいのだ?」

「おまえはなにを参考にしたんだよ」

 このチビっこは相変わらず三十年は長く生きているるぅるぅに対して尊敬のかけらもないのだ。

「るぅるぅはなんとなくなのだ! 細かい修正の聞くべきと流すべき配分はまだちょっと難しいけどな!」

 えへんと胸を張ると呆れたようにため息をつかれた。

「なんとなくか」

「るぅるぅはふぁじーでふぁんたじーなのだ!」

 讃えるがいい!

「アホだろう」

 チビにじとりと睨まれるが、違う。それは違うのだ。

「るぅるぅはあほっぽさは目指しているが、あほではないのだ!」

「あー、そーっすか。あほっぽい。アホっぽい。さーすーが年上。見事にアホっぽい」


 もっと褒め称えるがいい!


「ところでチビの過保護過激派(おつき)は何処にいるのだ?」

「いーかげんチビ呼びやめてほしいんだけどね。んなの俺のそばにはいねーよ」


 な、なんだと……。


「ズルいのだ!」

「なにがだよっ!」

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