雑談。アツアツ甘味と共に。
「なんでなのだー」
琉伊疑問を呈す。
「あにがだよ?」
応答するは陽光。
「夜になってからお外出る時、琉伊だとムツミが怒るのだー」
ゆえに現在るぅるぅなのだ!
「ちびっ子は夜出歩くもんじゃねーよ。あたりまえだな」
「波遊びしてても、怒られたのだー。なんでなのだ?」
「えーっと、一人でか?」
「もちろんなのだ! 一人で遊んでられるのだ!」
琉伊お一人遊び上手だぞ! ちょっと沖まで潜水なのだ♪
「おう。怒られる怒られる。フツーフツー」
ぽゆぽゆと捏ねられる。皮を畳み込むななのだ!
「なんでなのだ!?」
「そりゃあ、ちびっ子だからだな」
ヤツは琉伊の疑問に間髪を容れず返して、その手で琉伊のビューティーな黒皮を引っ張るのだ。それ以上引っ張ると噛むのだ!
「本当のチビッコじゃないのだ!」
「周りにゃわかんねーよ。つーか、なにしてんだ?」
「アツアツの菓子を食べてやってるのだ!」
目の前にずっと置いてあったのだ!
四つぐらい。
「さましてんだよ! 食うなっ!」
「うまうまなのだー」
「……ヒマなのか?」
「ヒマじゃ、ないのだ。みぃんな」
「ぁー。お前だけ暇っ子か」
「ちびっ子はガッコーなのだー」
そんな会話を『ナツヤスミ』前にした。
「るぅ」
「なぁ、俺、寝たいから隼人か、旧水族館のお嬢さんと遊んでろよ。あいつらなら付き合うだろ?」
「琉伊は格下を弄んだりしないのだ」
「おまっ、それも大概だぞ」
「琉伊は汐と同じ小学校に通うらしいのだ。琉伊、お前より歳上なのに……」
「恨めしげにしてんじゃねぇ。あーもう、何度も言うけどよ、ちびっこな外観じゃ仕方ねぇだろ? 俺は明るい方が得意。お前は暗い方が得意。個体特性だ。それ以前に俺は高校まではかよったっつーの」
「個体特性……」
「あとな! 俺はお前よりショートスリーパーなんだよ! せめて三日に数時間は寝てたいんだよ」
「ちっさいからか?」
しょーとすりーぱーって誰なのだ?
「ムカつくなぁ。環境適応の一環だろうけど、俺は一眠り十年とかやらかさねぇんだよ」
「そーなのかぁ?」
なんでなのだー?
「この世界の、この外見の種族の、生活形式に合わせてっからだよ。ところでマジ一眠り十年とかやらかしたのか?」
聞かれたら答えるのだ!
「うん? 殻を破って半月遊び倒して、半年寝て、十日とかうつらうつらしたり、んー。合わせれば、三十年分以上の時間寝てるかもなのだー」
だからしばらく寝なくても大丈夫ー。
「寝てる時間のが、長くねぇか?」
「必要な時に寝ずにいれるならバランスはとれてるのだ!」
「そうか?」
「生きてる時間の三分の一は寝てるものなのだ!」
ヒトという生物の多くがそうらしいのだ!
琉伊、ちゃんと知ってるのだ!
「五十年生きて三十年以上寝てたら三分の一どころじゃねぇよ」
「細かいのだ〜。些細なところをほじくるモンじゃないのだ。琉伊、がっこーに行くらしいのだ」
「お、良かったんじゃねーの? 暇時間減るぞ」
「琉伊、ちびっこじゃないのだ」
「いや、その外見で言われてもな。……って、エンドレスかよ! 帰れ!」
陽光は怒りっぽいのだー。
琉伊が遊んであげてるのだー。
『キラキラを探して〜うろな町散歩〜』
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青空姉妹お名前お借りしました♪




