きもだめしの日
『ばかばっかり!』
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8/24『第二回納涼肝試し大会報告書』http://ncode.syosetu.com/n1801br/34/
とリンクさせてもらってます
「ぼっくめつ~ せんめっつ~ めっさっつぅ~ つっぃっげきー」
「その物騒なテーマソングはなんだ。わんぱくちびっ子」
お札を振り回しながら聞いてくる少年を見る。振り回しているのは琉伊だ。
「楽しかったからなー。気持ちよく歌うのだー。そうしたら怖くないぞー」
幽霊がいたらきっと伴奏してくれると思うのだ。
「来年も、宇宙から来るのかしら……。楽しみ。あ!」
終着点に向かって三人でそれぞれのペースな心境で歩いていたら、(琉伊は歌いながら、天音は宇宙人との遭遇にうっとりと浸り、合田少年はその様子をつかず離れずで眺めつつ、時々つっこんでくる)天音が声をあげた。
「あ?」
琉伊と少年が同時に天音に注目する。
「出身星系を聞きそびれて……しまったわ」
「しゅっしんせーけー?」
「いや、えっと、マジかよ?」
首をかしげる合田少年。琉伊は忘れ物や取り忘れがあったわけじゃなさそうで一安心。
「来年、も、会えるかしら」
うっとりとしめる天音。
「会えるといーな」
「来年も参加するのかよ」
ちょっぴり引き気味の合田少年だ。
仕方ないから琉伊が励ましの歌を歌うのだ。
「いっちまーい。にっっまーい」
「皿屋敷?」
薄暗く懐中電灯が照らす廊下。
響くのは子供の声。
しかし、タネが目の前ではしゃいでいるので怖いはずもないと思うのだ。
「以下略っ」
「なんでそこで略すんだよ!」
「一枚、足りなーい」
「一枚ですんでんのかよっ!?」
「ツッコミどころが違うのだー」
合田少年はノリがいいのだ〜。
「着いた」
天音がゴールの多目的教室のドアに手を掛ける。そっと動きを留めて一言。
「何が足りないの?」
待っていたのだ!
「企画見積り書予算案なのだ!」
「怖くねーじゃねーか」
「えー。じゃあ、古い成績表が一枚足りない?」
「別に怖くねーよっ!」
むぅ。
「陸なら顔色を変えて怖がるのだー。あ。空〜、鎮がさびしがってたぞー」
天音がからりと開けて先行組と挨拶を交わしている。合田少年も萌に会えて嬉しそうなのだ。
渚はこっちにもいないのだ。
空にごろごろじゃれてると鎮と汐が来て、「綺麗だった」と教えてくれたから琉伊も幽霊が弾くピアノが綺麗だったと返したのだ。
そうこうしてるうちに上の方で悲鳴が響いた。
「琉伊は学校に行くような子供じゃないのだ〜」
ころりと河童にじゃれつつ、むぅむぅ言う。
「ぬぅ」
「学校に行ってしかるべき外見である以上は此方の在り方に合わせるなら」
「義務だな」
「義務なのか?」
うぬ。と河童が重々しく頷く。
陸もちょっと遅れてやって来た渚も頷いている。
「義務は放棄すれば、ペナルティがあるものなのだー」
ごろりごろり悩む。
るぅるぅに学校教育は必要ない。それでも琉伊には必要なのかとも思う。
「義務なのか〜。琉伊頑張るのだ〜」
頷く河童にちゃっと手を上げて、ポーズをとる。
『子供が学校行くのは普通だろう』
と言う視線も感じるが、ポーズをとった琉伊にそれなりの応援の拍手が贈られたのだ。
「一緒に行こうね」
汐がにこにこと手を引いてくる。
「汐と一緒に勉強なのかぁ?」
「うーん。教室は違うかなー?」
いろいろお借りしております
『ばかばっかり!』
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8/24『第二回納涼肝試し大会報告書』イベント
『キラキラを探して〜うろな町散歩〜』
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より青空姉妹
『うろな2代目業務日誌』
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『"うろな町の教育を考える会" 業務日誌』
http://ncode.syosetu.com/n6479bq/
より合田君
『うろな町の森に住んでみた、ちょっと緩い少女のお話』
http://ncode.syosetu.com/n2532br/
より魚沼弁護士




