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男子高校生、悪役令嬢に転生して断罪されましたが 、追放の瞬間に記憶が戻ったのでハーレム作って魔王ぶっ倒します  作者: 奈香乃屋載叶(東都新宮)


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顔が知られていない前婚約者

「名前をぼかして”前婚約者”扱い、ですか」


 宿に戻ると、ルーチェがそう呟いた。

 俺の名前などを否定するような感じだからな。


「一番、便利で、残酷な処理方法ね。罪人の顔が見えない方が、人は安心して石を投げられますもの」


ーーーーーーーーーー

◆自己認識

・存在評価:動揺

・恐怖:微増

ーーーーーーーーーー


「……っ」


 確かにテレビとかで逮捕されたのは”36歳の会社員”というように、氏名を出さないで報道するって見ていたから、”グローリア・ルイーザ・ネウム”という名前を出さない事でネウム家などを守ろうっていうのは分かる。

 だが、そこまで知らない訳じゃないだろう。

 旅人は前婚約者がグローリアって知っていたし、悪い噂を知っている人だっていた。

 それに脚色された言葉を信じている人もいたな。


「マルム村を出るべきか、それともしばらく留まるべきなのか」


 このまま居続けていたら、いつか俺の事が分かるのは時間の問題になる。

 つまり、俺達を敵視する可能性だって有り得るという事だ。

 可能ならそれまでには村を出たいが。


「そうですね。まだお嬢様が知られているわけではありません。それに”グロリア”という偽名も使っていますので」


 確かに依頼を受けるときに、”グロリア”を使った。

 近いけれども、別人だって言い張れる。


「顔だって知られていないからね」


「戻るまでもお嬢様の事は気にしていませんでしたから」


 知られていたら、すぐに出ないとマズい。

 でもそうじゃないから、猶予がある。

 とはいえ、長居は出来ないだろう。


「ルーチェとこのまま、この村を出ても大丈夫かしら」


 さらに近づいていくことになる。

 多少なりともこの辺りで力をつけたいんだが。

 ゲームとは違って、死んだらそれで終わり。

 その現実があるのだからな。


「私も不安な部分はあります。ですから可能な限り、経験を積みましょう」


 ルーチェだって、同様。

 むしろ俺のためについてきているから、尚更。


「そうね!」


 俺自身を失いたくないし、ルーチェも失いたくない。

 だから彼女のためにも、守れるだけの力を。

 まだ時間はある。

 それならば、ここに居てもまだなんとかなるだろう。


「ただし、”善意はいつまで続くか分からない”という前提で動きましょう」


 ルーチェが付け加えた。

 ウィンドウが表示される。


ーーーーーーーーーー

◆世界認識(マルム村)

・警戒:微弱

・興味:小

・敵意:なし(条件付き)

ーーーーーーーーーー


 条件付きって何だよ。


「まだ依頼は残っているのかしら」


 マルム村出ていた依頼。

 俺が受けられるのはまだあった気がする。


「どうでしょうか」


 ルーチェが悩んでいた。

 既に別の旅人が受けている可能性がある。

 それは仕方ないが。

 俺達だけに出されているものじゃないからな。


「とりあえず、行ってみましょうか」


「焦らなくてもいいのかもしれませんが、そうは言ってられないかもしれませんね」


 ルーチェも頷いていた。

 確かにさっきは焦る必要は無かったかもしれない。

 でも状況が少し変わった。

 残っているんだったら、早いほうが良い。

 俺達はまた宿を出ていって、村の中心にある依頼板へ。


「大丈夫、よね?」


「そうみたいですね」


 村人は俺達を見る目はあったものの、グローリアだと見ている目じゃなかった。

 だから少々安心した気持ちになった。


「王都も色々あるんだなぁ」


「ま、前婚約者が悪かったなら仕方ねぇよな」


 ただ中心部だから、”前婚約者”の話題は出ていた。


「これだな」


 依頼板を見た瞬間に、ウィンドウが表示される。


ーーーーーーーーーー

◆掲示板検知

・討伐依頼

・採取依頼【依頼達成】

・護衛依頼(低難易度)

ーーーーーーーーーー


【依頼1】

 マルム村周辺のゴブリン討伐

 報酬:銀貨五枚

 備考:単独不可/二名以上推奨


【依頼3】

 行商人の荷運び補助

 報酬:銀貨二枚

 備考:半日


「残っていたわね。良かったわ」


 とりあえず、どれを受けようか。


「荷運びの補助でも受けましょうか」


「それが良いですね。戦闘もあるかもしれませんが、そこまでではありませんし」


 ルーチェも同意する。

 明日になるかもしれないけれど、受けられそうだ。

 近くに依頼者らしき人は居なさそうだ。

 俺は依頼の紙に書かれている依頼人の所へ向かう。


「君たちが依頼を受けるのか?」


 行商人の男性は、俺達を見て訝しんでいた。

 グローリアかもしれないって怪しんでいるより、力があるのかって疑問に思っている方だな。

 今のところは。


「ええ。多少は力があるわ」


「そうなのか。まあ、手が足りなかったからな。明日になるが、頼むよ」


 悩んでいたものの、依頼は無事に受理してくれた。


「こちらこそ、お願いするわね」


 俺達は次の依頼をすることになったのだった。


「変な真似をしなきゃいい。仕事してくれりゃそれでいい」


 ただ宿に戻る前、行商人はそう付け加えた。

 確かにそうだな。

 ちゃんと依頼をこなさないと。


ーーーーーーーーーー

◆行商人:オイラー・アーデルシュタイン

・信用:中

・警戒:微

ーーーーーーーーーー

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