夢_。
私には、いつも見る夢がある。
いつから見るようになったのか、私にももう覚えていないくらい日常になってしまった夢。
全く見た事のない場所で、全く知らない人と楽しげに会話しているそんな夢
夢はいつも"彼"が私に何かを語りかけ微笑む
そこで夢は途切れるのだ
ただ今日の夢は少し違った
場所は……どこだっただろう
詳しい場所は覚えていないけれど辺り一面に花畑が広がっており少し開けた広場にその男の子と一緒にいた夢
小さな男の子と私の目線は同じだったからきっと幼少期の出来事なのだろう、
ただ、私にとってそんな出来事は頭の片隅にすら記憶として残っていない。 そんな 夢だった。
「不思議よねぇ」
そう呟きながら縁側で茶を飲む
私の名前は博麗霊夢、『幻想郷』と呼ばれる隔離された世界で『博麗神社』の巫女をやっている、まぁこの神社に神様が居るのかとか知らないけれど。
そんな事を思っていると
「な〜にが不思議なんだよ」
と、声が聞こえその場所に目をやると箒から飛び降り
境内にやってきた金髪で黒いトンガリ帽子を被った
活発そうな女性がそう言う
彼女の名前は霧雨魔理沙
私の仕事の同業者であり、ライバル?らしい
「別に、気にしなくていいわよ」
と、少し冷めた言い方をすると
魔理沙は少し思考した様子を見せると
「ふーん、そっか」
と言い私の隣に座り勝手に茶を飲み始めた
「ちょっと、勝手に飲まないでよ」
「別に良いだろ、そんくらい」
他愛のない会話、いつものような日常はこれからも変わらないと そう思っていた