JCJKL 女子中学生時代だけ抜けている。
女子「JCJKL。この後すぐ!」
あなたは公園にいる。
目の前にいるのは、短めの黒髪を一つにまとめた、気になる同級生の女子。
「JCだから、制服は長めのスカートだよ」
黒いセーラー服を着た女子はそう言って、スカートを両手でたくし上げた。
待ち合わせ場所のここには誰もいないから、この女子は大胆な行動に出たのだろうか?
彼女は男子のあなたよりも少し背が高く、発育も良い。つい胸部に目が行ってしまうこともこれまで何度もあったが、今はたくし上げられた部分に注目した。
「JCだから、下には体操服のハーパンを穿いてるよ」
そのハーフパンツは紺色で、左右に白い線が入っている。あなたから見て右上には、小さめの白いタグもついていた。
下半身に着けているハーフパンツは下着ではないものの、スカートの下のそれが、大胆に見せられている。
繊細な両手でたくし上げる姿も美しく、つい魅せられてしまった。
あなたが視線を動かせないでいる間、彼女はスカートを戻した。
特別な時間は終わってしまった。
しかし、まだ続きがあった。
今度の彼女は、セーラー服の裾を両手でつかんだ。そのまま上へと運んで行く。肌を露出する面積がどんどん増え続ける。白いブラジャーまでもが、あなたに見せられる。
大きな膨らみを目の当たりにして、あなたは驚いた。
「JCだから、JKみたいに派手なブラは着けてないよ」
白一色の清楚なブラジャーを晒しながら彼女は言及した。
「どう? JCはすごいでしょう?」
やたらJCと言う彼女に対し、あなたは我慢出来ず、とうとう言い返す。――お前はJCではなく、『JS』だろ、と。
そう。
あなたも彼女も、小学六年生だった。
指摘された後、彼女は黒いセーラー服を元の位置に戻した。
「だからぁ、これはJC変装だよぉ。JC気分を味わってていただけ。でも、あなたも嬉しい気分になれたでしょ? だって、あんなに見てたもん」
彼女の笑顔を見せられるあなたは、何も言い返せなかった。
「じゃあ、そろそろお買い物に行こっ!」
あなたの腕に彼女がくっつき、柔らかい感触が走る。小学生とは思えない大きさがあって、強烈だ。
腕のほうが気になりながらも、なんとか理性を保ちたい。とりあえず、あなたはその制服はどうしたのかと尋ねてみたら、
「お姉ちゃんから借りたの」
との返答が来た。
背の高い制服姿の女子と歩いていると、年上の女性と一緒にいるような気分になりそう……と、ごまかそうとしたけれど、腕に当たるものが気になってしかたがなかった。
「わざとだから、気にしてね」
彼女は一番の武器を分かっているらしい。
同じクラスの中で彼女が一番の美少女かと聞かれたら、意見が分かれるだろう。だが、胸部の大きさだけは事実として、一番だとはっきりしている。
あなたは恵まれている。彼女が色っぽい表情を見せて来る相手も、こんなふうに大胆になってくれる相手も、クラスの男子の中では、あなただけだった。
◇
あの日から何年も経った。それなのに、
「JCだから長めのスカートだし、下には体操服のハーパンを穿いてるよ」
かつて見た光景が、同じ公園で繰り返される。
紺色のブレザーの制服を着た彼女は、スカートを両手でたくし上げていた。
中のハーフパンツは以前と同じものだ。紺色で、左右に白い線が入っていて、小さめの白いタグもついている。
あなたがじっと見ている間に、彼女はスカートを戻した。両足の間を狭め、スカートの両側から中へと両手を入れる。
膝下までハーフパンツを下ろし、その状態で背筋を戻し、再度たくし上げをおこなった。
「JCだから、JKみたいに派手なショーツは着けてないよ」
白一色の子供っぽい下着を晒しながら彼女は言った。
ここであなたは言い返す。――いやもうお前はJCじゃなくて、『JK』だろ、と。
そう。
あなたも彼女も、今年の四月から高校に通っていた。しかも、彼女が着ているのは高校の制服だった。
JKの彼女は、白い小さなリボンがついていなければオムツに見えなくもない下着を穿いている。むしろJCよりも、JS向けの下着のようにさえ思えた。
「うん。確かに今の私はJK、女子高生だよ。でも、JKがJKをやっても、意味ないでしょ? 小学生の時と同じで、JC変装なんだよ、これ」
スカートをたくし上げながら説明する彼女は、以前と変わっていない。背丈はあの頃に止まってしまい、今ではあなたのほうが上だった。
「JCとJKの違いが分からないって? それは人によって意見は変わるでしょうよ。でも、私がJCって言ってるんだから、JCなの!」
彼女はスカートのたくし上げをやめ、以前と同様、あなたの腕へと絡みついて来た。
あなたは理解する。
以前と変わったことがあった。
JS、JCの時よりも、胸部がさらに大きくなっている。
「私は常識外れなカップということで、JCです!」
腕に押されているそれに対しては、素晴らしい快感しかなかった。
嬉しい気持ちを隠そうとしつつ、いつになったらJCを卒業するのかと、あなたは聞いてみる。
「え? 少なくとも二十代まではやれるよ」
無垢な声で彼女は答えた。あなたに対し、何を今さら……といった顔をしている。
いつまでもJCにこだわる彼女が、ただただ心配だ。
けれども、胸部の心地良さがあれば大したことではない。そう思ってしまうあなたもいる。
「じゃあ、今日のデートに行きましょう!」
もう一つ、小学生の頃と変わったことがあった。関係性だ。
今の彼女は、『恋人』という意味での、『彼女』である。
(終わり)
最後までお読み頂き、ありがとうございます。
このような作品は他にもたくさんあるので、良ければそちらもよろしくお願いします。