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とりあえず一旦気絶


「はぁァ゛ーっ、ハァッ……だ、大丈夫か、エレナ……」

「え、えぇ……なんとか」


 魔物の軍団が暴れている居住区へ向かった直後のこと。


 戦場となったそこへたどり着いたとき、民家を襲う魔物たちと戦っているエドアール側の戦力が実質エレナだけだったことに俺たちは気がついた。

 どうやらロモ……ポコチンのやつは俺の殺害計画に相当念を入れていたようで、勇者墓地に一番近い居住区からの援軍を強襲によって防ぐだけではなく、聖都の兵たちがその居住区へ向かうための道までも数に物を言わせた魔物の大群で封鎖しているらしかった。

 そういうわけでこの居住区にいる味方は、常駐している警備兵と空を飛ぶことで道の封鎖を無視して現場に急行できる魔法使いのエレナだけだったようだ。


 雑魚の寄せ集めとはいえ物量だけは一人前な魔物たちが相手では、流石に大賢者の弟子であるエレナも一筋縄ではいかず、警備兵が民間人を避難させる都合上ほぼひとりでここを任されていた彼女の負担は絶大なものであった。

 というわけで勇者乱入。

 そこらへんで武器を拾った先輩たちの助力もあって、居住区を襲った敵はだいたい片付けることができた。

 しかしホムンクルス錬成でスーパー超絶に生命力を消費した直後の戦闘はさすがに肉体が堪えたのか、俺はふらつきを抑えられないまま重力に従い仰向けに倒れてしまった。


「勇者っ!」


 咄嗟にエレナが受け止め、そのまま膝枕に移行し即座に簡易的な回復魔法を発動し始めてくれたため大事には至らなかったものの、普通に肉体が限界なのでハチャメチャに眠い。

 あと膝枕されてる影響で、視界がエレナの下から見たデカおっぱいで真っ暗だ。


「ぐぬぬ……」

「大丈夫だぞ十代目。残りはオレたちが始末しておくから、おまえは暫く寝てなさい」

「そうそう。あとはウチらに任せてねぇ」


 じゃあお言葉に甘えて、あとはよろしくお願いします先輩方──なんて返事もままならないまま、俺はエレナのちょっと蒸れた下乳の香りを胸いっぱいに吸い込みながら、下半身の一部が隆起するよりも早く意識を手放してしまうのであった。

 

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