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ラグナロクRagnarφk MAGAZINE  作者: 遠藤
IMMORPG
9/33

新魔法お披露目

※一部、過激な表現、残酷な描写が含まれていますので閲覧する際は、注意をお願い致します。

 前回のジャイアントモール討伐を経て、僕は新しい魔法を覚えていた。

 今回は、その新魔法を確認して行く作業となる。


「ステータス、オープン」


『ルシフェル』

[魔法]

 火属性魔法LV2(+1) 水属性魔法LV1 土属性魔法LV1(New) 風属性魔法LV1


「なるほど...火属性魔法がLV二に上昇していて、“土属性魔法”が新しく覚えたものか...火属性魔法は“ファイアスラッシュLV一”が追加されて、土属性魔法は“ストーンLV一”が追加されているんだな」


 [魔法]

 火属性魔法LV2(+1)   ファイア      LV1

                ファイアスラッシュ LV1(New)

 土属性魔法LV1(New)  ストーン      LV1(New)


「この“ファイアスラッシュ”に“ストーン”って、一体どんな魔法なんだろう?...早速試してみるか」


 と言う事で、チュートリアル室に直行しました。

 新しく覚えたスキルや魔法は、先ずこの場所で試してから実戦に活かす。

 効果や威力、範囲の解らないままでのぶっつけ本番では、無駄に魔力を消費するだけで終わってしまうかも知れない為だ。

 生命が懸かっているのに、それ程、危険な行為は無いからね。


「じゃあ、先ずはストーンからだな!」


 覚えたての土属性魔法、ストーンから試して行く。

 理由は、単純に位階の低いものから見た方が落胆する事が無いと思ってだ。

 そうして僕はバトルフィールドへと侵入し、ゴブリンの出現を待った。

 これは、チュートリアルモード限定なのだが、バトルフィールドに入った時点で戦闘フラグが立つ。

 と言う事は、敵の出現に合わせて同時に攻撃を与える事も出来るのだ。

 これを利用すれば、詠唱時間をゴブリンの出現までに済ませる事が可能となっていた。


「さて、どんな魔法を見せてくれるのかな?」


 体内の魔力が両手へと収束をして行く。

 その際、茶色の粒子が塊を作り始めた。

 ゴブリンの出現までの時間は感覚として刻まれているもの。

 この感じで行けば、出現ジャストで発動出来る。


「ストーン!!」


 黒い粒子から具現化するゴブリン。

 本来なら「ギィー!!」と言う叫び声と共に行動を移す筈だった。

 だが、その叫び声が、この世界に発せられる事は無かった。

 出現と共に、ゴブリンの頭目掛けて二〇cmくらいの石の礫が勢い良く放出されたからだ。

 時速は一五〇km程?

 これは、野球のピッチャーが投げるくらいの速さなのかな?

 目測なので実際のところは解らなかったが、この近い距離で、あの速さ。

 一瞬の出来事だった。

 ゴブリンの頭が爆散して弾けていた。

 僕の耳には「パンッ!」と言う音が残り、スイカ割りをした時のようなゴブリンの頭が弾けるグロテスクな光景が目に焼き付いた。


「...」


 言葉にならない悲惨さ。

 丁度、当たった箇所が良かったのだろう。

 いや、悪かったのか?

 だが、これで、ストーンの魔法を確認する事が出来た。

 軌道上に仲間が居たら使用出来無いが、生憎、僕は独りぼっちのプレイヤー。

 そう言った事を気にせずに使用する事が出来そうだ。


「じゃあ...次はファイアスラッシュを試そうかな」


 僕は、再度バトルフィールドへと侵入し、ゴブリンの出現を待つ。

 その間、ファイアスラッシュの詠唱を始めながらだ。


「出たなゴブリン!!だが、早速で悪いが、新魔法の糧になって貰うぞ!!」


 僕は、まだ効果も威力も解らない魔法を、如何にもそれっぽく台詞を乗せて発動させた。

 まあ、言葉の意味を考えれば、“切る”とか、“区切り”になる訳だ。

 単純に斜線を表していたりもするけれど。


「ファイアスラッシュ!!」


 すると、体内の魔力が僕の右手へと集中して行く事が解る。

 おへその辺りから熱いものが右手に流れて行く感じだ。

 次第に赤い粒子が手の周りへと集まり、メラメラと燃え上がる火に変換されて行った。

 僕の手の周りで、火が渦のように回転をしながら円を描いて行く。

 この時、僕は、それを“理解”して行動した訳では無い。

 極自然に、“勝手”に身体が反応をしていたのだ。

 気が付けば、右斜め上から左斜め下に手刀を繰り出していた。

 僕の手から放たれた火円。

 それは対象物へと伸びて行き、僕が繰り出した手刀の軌道をなぞるように、火が鞭のようにしなった。


「全てを切り裂け!!」


 それは発動と同時。

 気が付けば、ゴブリンの身体が斜めにズレ落ちていた。

 意外にも、身体の中の内臓などは飛び散っていない。

 それは、切ると同時に焼いてしまったからだろう。

 こう言ったエフェクトやグラフィックが細か過ぎるところも、ラグナロクRagnarφkの魅力なのだ。

 まあ、リアル過ぎて受け付けない人が居るのも事実だけれど。


「凄え!!何だこれっ!?格好良すぎだろ!!」


 これは自分の意思で火を自由に操る喜び。

 まあ、僕の感覚としては、まだ無意識なんだけどね。

 それでも、新しい魔法に感動をする。

 見た感じ威力は申し分無いもの。

 今のところ射程距離は短めだが、LVを上げれば化けそうな予感だ。

 後はやはり、詠唱時間だけが問題だな。


「くーっ!ファイアスラッシュ!堪らないね!!これは早く、違った魔法も覚えて行きたいね!」


 僕は、その後。

 効果や威力を感覚として身につくまで何度も試しながら練習を繰り返した。

 ああ...

 次の魔法が楽しみだな!

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