プロローグ
初の投稿となります
よろしくお願いします
『・・・私はキミの事が好きだ。キミさえ良ければ私と付き合ってほしい』
ふと目が覚めてしまった。
今の時間は朝の6時少し前位。
こんな時間に目が覚めてしまったのも、ついさっきまで見ていた夢のせいだろうか。
いや、夢にしてはかなり現実味があって何より夢と言ってしまうには多少の違和感がある。
予知夢か?などと少しばかり寝ぼけ気味の頭を覚醒させながら考えてみるが、まさかな。じゃあ予知夢じゃないのならなんだ?過去の経験?高校2年生になったばかりの俺には残念ながら、と言うわけでも無いが告白と言うものを受けた事がない。いや小学生の時にはあったか?だが、所詮小学生の頃の話しだ、カウントはされないだろう。そもそも、小学生同士の恋愛は成立するのだろうか?その頃の『好き』という感情はloveではなくlikeではないか?
そんなことをグルグル考えているうちにいつの間にか時間は過ぎ6時30分を少し過ぎていた。
我が家の朝は早い。と言うわけでもなく、寧ろのんびりと過ごしている。家族は父と母。自分、そして妹の四人だ。今の時間ならば母か妹が朝食を作っている最中だろう。
7時を少し過ぎた頃、着替えや歯磨き、洗顔を終えた俺はリビングへと向かい朝食を摂る。朝食は1日の活力源だ。欠かす事は出来ない。もし食べなかったら纏まる考えも纏まらないというものだ。
リビングに入ると味噌汁の良い匂いが漂ってくる。早速頂こうと椅子に座るがそこで違和感を感じた。食卓に並んでいるのは白い御飯にワカメの入った味噌汁。それから先日北海道に行ったらしい親戚からの貰い物である鮭の塩焼き。メニューは至って普通だが四人家族の我が家に5人分の朝食が並んでいるのはどういう訳だ?
俺の疑問に気付いたらしい母は可笑しそうに笑う。
「アンタ覚えてないの?まぁ無理もないかなぁ。アンタ昨日朝食抜いたから全然元気無かったわよ」
そう言われてみれば昨日の記憶が所々曖昧になっている。だが、それとこの5人分の朝食に一体何の関係が?
「まぁ後になれば解るわよ」 クックッと笑いを抑えるように(実際のとこ抑えられていない)笑う母を見て息子の俺が困惑しているのに笑うのはどうか、と言ってやりたかったが、リビングの扉が開く音で言うタイミングを逃してしまった。いや、音のせいではない。入ってきた人物に問題があるのだ。もしこれが、父または妹ならば別段問題が有るわけではない。入ってきた人物と言うのは、俺と同じ高校の制服を着て、同じ学年の腕章を付けて、尚且つ、同じクラスの見知った顔をした女子生徒だった。
拙作を読んで頂きありがとうございます
一応1週間単位で更新していきたいと思います
誤字脱字等ありましたらご一報を
小説の評価や感想がありましたら一言でもいいのでよろしくお願いします