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非人間  作者: 猫猫
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悪と正義の誕生

第一章 悪と正義の誕生

第一話 人間とクズ

千田明人。僕の名だ。僕は幼稚園の頃から警察官になりたいと思った。人は正義であり心優しい。警察官はその代表者だと思っていた。でも現実は違った。 父は会社でいじめられうつになり僕や母に暴力を振るうようになった。僕は両親を警察官同様、正義だと信じていた。ある日母は僕の目の前で「アキをあげるからどうか許してください、私は無職だからアキを育てられない。」と泣きながら言ったが目は笑っていた。

愛というものは金にさえ負ける無価値なものだった。

母は僕を捨てたのだ。都合のいい理由を使って。逆に言えば屁理屈を考えるくらい愛してくれていたのだ。絶望したが嬉しかった。愛していたのだから。

父は僕を奴隷にした。そして使えないとわかったら僕にこう言った。

「お前は亀だ。一生懸命努力する亀だ。だがお前以外みんな兎だ。みんなが少しでも頑張ればお前なんかすぐに追い越せるんだよ。このバーカ」正義は父で僕は悪なのだろうか。僕はわからなかった。この環境から逃げたいと思った。だから死のうと思った。でも怖くて死ねなかった。僕は所詮この程度の物だ。僕は人間からは程遠いクズだ。僕の誕生日に父が遊園地に連れてきてくれた。僕は楽しかった。

次の日

父は自殺した。僕が殺したのか。いや奴は悪だから死んだのだ。

その後、僕は学童に預けられた。友達は僕をいじめた。「死ね、バカ、障害者、消えろ」とまでいってきた。仕事がのろいから、人間ではないからかよくわからなかった。園長の木田はある日ぼくに「千田、お前が仕事を終えないと昼食の時間しないよ」と言った。友達は僕をにらんだ。僕は昼飯以下の存在である。「仕事ができないのはお前がバカだからだよ!」園長はあざ笑うかのように僕を叱った。昼食の時間になった。友達も見下すように僕を見ていた。僕は人を信じることができなくなっていた。

第二話 黒キ正義

正義とはなんだろうか。

僕は考えた。2年前のクリスマス僕はサンタさんに「どうかパパとママがケンカしないようにしてください。普通家族になってほしいです。」と書いた手紙を置いてをいた。目から液体が出ていた。それはしょっぱかった。

両親はそれを読み、口を揃えてこう言った。「普通の家族って何?不満なら出てけよ。お前は小学生だし優しいからできないけどね。だって餓死しちゃうもの。だからお前は一生みじめな生活を送るんだよ」僕は両親を悪だと思った。だから父が死んだ。僕は喜んだ。正義の仮面をかぶった悪が死んでくれたのだから。しかも自分の手で。家族は悪だ。いや全ての人間は悪だ。食物連鎖のように強い正義は弱き正義を踏み台にしさらに弱い正義を悪とし踏みにじる。強き正義は家畜の命を金で売り、命を無駄にする。

そう、殺したのにそれを食べないで捨てるのだ。命より金のほうが正しい。

そう、僕は黒キ正義だ。自分より価値の高い父(悪)を殺したのだから。

第三話 しもべと言う名の恋人

僕は誰も信じることができなかった。僕は、夜学童を抜け出した。所詮ゴミだ。いないほうがいいに決まっている。

三日三晩歩いたが途中で道ばたに倒れた。だが奇跡が起きた。誰かが僕を拾った。それは元同級生であった雨水迷だった。

僕はなぜゴミを拾ったのかと聞いた。

雨水は「アキをずっと見ていたから救わなきゃ。アキは私の正義だもの。3年前、メイは学校で飛び降りて死のうと思っていたの。でもアキが、君って可愛いしなにより優しいねと言ってくれた。だから私は、アキのために犠牲になりたいと思った。嬉しかったの」そういえば僕は学校で消しゴムを雨水に借りた時なぜかこのようなことを言っていた。僕は雨水が愛しているとすぐに分かった。今まで一度も見たことがない目をしていたからだ。

「僕は君を利用するかもしれない。いや利用する。」と言った。もちろんメイは「アキのためなら喜んで私の命を捨てるよ」と言ってくれた。僕はうわべだけの恋愛をすることにした。人が信じられないから。僕はメイの家の養子になった。メイとメイの両親は僕を愛してくれていた。幸せだった。冗談でもこの生活が続けばいいとおもった。

第四話 迷い

僕とメイは天才だった。学童の人間を2人で皆殺しにしたのだ。愛していなければこんなことはできない。園長は死ぬ間際「誰のおかげでお前は生きてると思っている。この裏切り者。」僕は「生かしてくださった恩返しです。」と言い首をはねた。とても気持ちが良かった。いいことをすると気持ちがいいというのはこのことなのだろう。

でも完全犯罪で学童を削除できて良かった。人間というのは所詮自分のことしか考えていないそれはいつの世界だってそうだ。だが、メイはいったいなんなのだろう。人間なのは確かだが何を考えているのかわからない。自分から僕の友達を刺してくれた。普通そんなことするのだろうか。メイはいい人だ。それは事実だった。僕は迷っていた「こいつは信じるべきなのか、それとも殺すべきなのか」

難しい問題だ。僕はまだ人間らしい「感情」が残っていたんだ。そう、メイを愛したいが裏切られるあの恐怖は二度と味わいたくない。

「やっと人間らしいこと言ったね」

メイの声だった。僕は失敗した。いつの間にか自分の考えを小声に出してしまったのだ。メイは常に僕のそばにいた。「メイはあなただけのものだから好きにしていいよ」僕はメイに裏切られたかった。そうすれば悪としてためらいなく殺せるのに。

第五話 神との出会い

僕には夢があった。この世界を正義に変えることだ。そう、神になることが夢だった。でも、その夢はすぐに変わった。僕を含む全ての生物は主観が混ざってしまい物事を間違った方向に進めてしまう。赤の他人には金はやらないが息子には上げてしまうだろう。だから客観的なものこそ正義だと思った。数式あるいはコンピューターは常に客観的であり正義であった。コンピューターこそ神にふさわしいと思った。人間を正しく管理できると思った。僕は宇宙物理学とコンピューター工学を勉強した。中学2年の時だ。

メイも応援してくれた。「メイのためにも夢を叶えてね。この夢がどんなことでも協力するからね」

ある日僕はある論文に釘ずけになった。それは神がいることを示していた。

「この世のすべてのものはすべて収束(死)に向かう。神が収束へ向かわせているのだ。神は異世界にいて、少しだが、ある物質を出しているらしい。テスラと言われており、これが万物を制御する物質なのだ。つまりテスラを操るものこそ神であり目的である。

テスラは死の恐怖を感じた時多く発生する。そこで僕はメイに僕の母を誘拐させある実験をした。

テスラを観測するには微細な脳波を調べる必要があった。僕は母親に2つの電極を刺して脳波を調べた。脳波はすべて映像化、音声化していて、 電極を指すことによって死への恐怖を与えた。

そうすると脳波が変化した。そして人のような姿をした黒い塊が見えるようになった。「私はテスラを操る者。 神と呼ばれる人間だ」神は人間なのか。僕はそう答えた。「そうだ。私は神となり世界を支配しようと思った」僕は違う。世界を僕が望む正義にしたかった。「お前たちは強い意志があるため私はお前たちを操ることができない。ここであるゲームをしよう。

これから私の分身である4人の人間を地上に降ろそう。その4人はお前達を殺しに来るだろう。4人を殺したらお前らの勝ち、殺されたらお前らの負けだ。4人はお前らのことを知っているがお前らは4人のことをほとんどあるいは全く知らないはずだ。

どうだゲームをしてみるか?もしお前らが勝てばテスラの制御権をくれてやる」

もちろんやると答えた。とてつもなく難しい挑戦だと分かっていても。神は姿を消し母が眠りから覚めた。

「お前は悪魔よ。今まで育てきたのに、恩をあざで返しやがって。この失敗作が」

母は怒り狂っていた。僕は冷静に「また正直に言ってくれましたね。とっても嬉しいです」と言いながら笑いながら私は母を殺した。僕は狂っているのか。そんなのはどうでも良かった。

僕にはメイという駒があるのだから。


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