魚の目(二百文字お題小説)
沢木先生のお題に基づくお話です。
「魚の目」をお借りしました。
律子はとてもスチャラカなOLである。
妙な歩き方でフロアに入って来た律子。
それに気づいた新人社員の蘭子が、
「どうしたんですか、律子先輩?」
と尋ねた。律子は苦笑いして、
「ちょっとね」
その歩き方はまさに忍びのようで、蘭子は笑いを噛み殺した。
「どうしたの、律子?」
同期の香が尋ねた。
「足の裏にさ」
律子はドスンと自分の椅子の座り、
「さかなの目ができちゃったんだ」
それを言うなら「うおのめ」だろう。香は脱力した。
もう言い訳しません、お粗末ですよね。