テンプレ・ストーリーライン(冒険者編)
Ⅰ.王道・正統派冒険者
1. 新米冒険者(成長譚型)
属性:平民出身/才能は凡庸 or 未覚醒
ライン
・村や街で冒険者登録
・雑用・低難度依頼で現実の厳しさを知る
・初の死線(仲間の負傷や死亡)
・自分なりの戦い方・信念を獲得
・中堅冒険者として名を知られる
・世界の歪みと接続し始める(国家・宗教)
→「世界が広いことを知る話」
2. 天才型冒険者(早熟・孤高)
属性:才能過多/理解されにくい
ライン
・登録直後から異常な成果
・嫉妬・警戒・利用される
・強敵不在による空虚感
・自分より「強い思想」や「譲れない弱者」と遭遇
・能力ではなく選択を迫られる
・初めて“負ける” or “譲る”
→ 「強さが物語を駆動しないと知る話」
Ⅱ.社会とのズレを抱えた冒険者
3. 追放系・再出発冒険者
属性:元パーティ所属/裏切られた側
ライン
・理不尽な追放・冤罪
・ソロ or 別ギルドで再起
・本来の実力や知識が評価される
・元仲間の没落・依存
・再会(復讐 or 無関心 or 和解)
・「所属しない強さ」に至る
→ 「集団の幻想を脱ぐ話」
4. 社会不適合冒険者
属性:変人/倫理観がズレている
ライン
・ギルド内で浮く
・危険な依頼ほど成果を出す
・「結果は正しいが過程が問題」扱い
・国家や教会と摩擦
・自分を必要とする局面が来る
・世界側が妥協するか、排除を選ぶ
→「正常とは何かを突き返す話」
Ⅲ.過去を背負った冒険者
5. 元兵士・元傭兵冒険者
属性:戦争経験者/PTSD
ライン
・戦場を離れたはずなのに依頼は戦闘ばかり
・若い冒険者との温度差
・無意味な死への嫌悪
・戦争の再燃・因縁の敵
・再び武器を取るか、拒否するか
「守るために戦う」へ再定義
→ 「暴力の意味を問い直す話」
6. 元貴族・没落貴族冒険者
属性:教養あり/現実に疎い
ライン
・金銭感覚のズレ
・平民社会への違和感
・過去の身分を隠す or 利用される
・旧家の問題・相続・陰謀
・「血統」か「選択」かを迫られる
・冒険者としての自立
→「名前を脱ぐ話」
Ⅳ.異質な動機を持つ冒険者
7. 金銭至上主義冒険者
属性:合理主義/情は薄い
ライン
・高報酬依頼のみ選別
・非情な判断で成功
・仲間からの不信
・金で解決できない問題に直面
・価値の再評価(人・信用・未来)
・金を「使う側」になる
→ 「価値の単位が壊れる話」
8. 観測者・研究者型冒険者
属性:学者気質/戦闘は二の次
ライン
・ダンジョンや魔物の記録目的
・危険を理論で回避
・理論が通じない例外に遭遇
・自分の仮説が命を奪う可能性
・研究倫理との対峙
・世界を“知る”ことの責任
→「知識が無垢でないと知る話」
Ⅴ.アンチヒーロー寄り冒険者
9. 闇ギルド出身冒険者
属性:犯罪歴あり/裏仕事慣れ
ライン
・正規ギルドに偽装加入
・過去を知る者の出現
・足を洗えない依頼
・正規冒険者との対立
・過去を暴露される
・それでも選ばれるか、切られるか
→「浄化されない話」
10. 世界に期待していない冒険者
属性:虚無/生存目的のみ
ライン
・淡々と依頼をこなす
・英雄視されることへの拒否
・誰かに期待される
・期待を裏切る or 応える
・世界に小さな関与を選ぶ
・それでも何も変わらないかもしれない
→「意味を作らない自由の話」
◇
Ⅰ.勇者(パーティーの核)
1. 王道型勇者
人格:誠実・自己犠牲・直進型
機能:物語を前に進める推進力
摩擦点:現実の犠牲を直視できない
破綻点:誰かの死を“正当化”した瞬間
2. 選ばれただけの勇者
人格:平凡・不安・責任過多
機能:読者の代理
摩擦点:仲間の方が有能
破綻点:「自分がいない方がいい」と気づく
3. 使命拒否型勇者
人格:冷笑・逃避・諦念
機能:勇者神話への疑義
摩擦点:仲間の覚悟
破綻点:逃げ場が世界規模で消える
Ⅱ.剣士・前衛(暴力の担い手)
4. 忠誠型剣士
人格:寡黙・規律重視
機能:勇者の盾
摩擦点:自我の希薄さ
破綻点:勇者の判断が誤った時
5. 野生型戦士
人格:直感・本能・短絡
機能:戦闘の安定装置
摩擦点:知性軽視
破綻点:騙された時、命令された時
6. 元敵対勢力の剣士
人格:警戒・贖罪意識
機能:世界の分断の可視化
摩擦点:信頼の欠如
破綻点:正体露見 or 再侵略
Ⅲ.魔法使い(理性・例外担当)
7. 理論派魔術師
人格:冷静・演繹的
機能:世界観の説明役
摩擦点:感情の軽視
破綻点:理論が破綻する事象
8. 危険思想持ち魔術師
人格:好奇心・倫理軽視
機能:禁忌の導線
摩擦点:仲間を実験対象として見る
破綻点:取り返しのつかない成功
9. 半端者・未熟魔術師
人格:劣等感・努力家
機能:成長枠
摩擦点:失敗による被害
破綻点:才能差の自覚
Ⅳ.僧侶・回復役(倫理・生存の管理者)
10. 信仰純化型僧侶
人格:慈愛・教義絶対
機能:命の価値を固定する
摩擦点:救えない命
破綻点:教義が人を殺す瞬間
11. 現実派ヒーラー
人格:計算高い・現実的
機能:リソース管理
摩擦点:見捨てる判断
破綻点:救えたはずの命
12. 異端僧・裏信仰者
人格:疑念・二重信仰
機能:宗教の影
摩擦点:正統僧侶との対立
破綻点:神に見捨てられる
Ⅴ.盗賊・斥候(汚れ仕事担当)
13. 利己的盗賊
人格:皮肉・軽薄
機能:緊張緩和
摩擦点:信頼不足
破綻点:裏切るか、裏切れないか
14. 元貴族・諜報役
人格:礼儀正しい冷酷
機能:政治との接続
摩擦点:仲間を駒として見る
破綻点:情が芽生える
15. 情報至上主義者
人格:観測・記録
機能:伏線生成機
摩擦点:黙秘
破綻点:語らなかった情報が致命傷に
Ⅵ.補助役・異物枠
16. マスコット/非戦闘員
人格:無垢 or 計算
機能:視点攪乱
摩擦点:守られる側であること
破綻点:守られなかった時
17. 元魔王軍関係者
人格:諦観・距離感
機能:敵の内側視点
摩擦点:完全な信用は得られない
破綻点:世界が二度目の選別をする
18. 期限付き同行者
人格:淡泊・目的限定
機能:一時的な鏡
摩擦点:別れが前提
破綻点:離れられなくなる
<総括(勇者パーティーの本質)>
勇者パーティーとは「役割が揃っている集団」ではなく、「価値観のズレを抱えたまま前進する装置」 です。誰か一人が欠けても物語は進むが、欠けた理由だけが、後に世界の形を変える。
◇
Ⅰ.ギルドマスター(権限と責任の集積点)
1. 伝説引退型マスター
来歴:元S級冒険者/大怪我で引退
役割:最終判断装置
表の顔:温厚な管理職
裏の顔:魔物・戦争・裏社会に精通
物語的摩擦:若者の無謀を止められない
破綻点:再び剣を取る必要が生じる
2. 事務官型マスター
来歴:元王国官僚/商会出身
役割:ギルドの生存管理
表の顔:融通が利かない
裏の顔:政治交渉の要
物語的摩擦:正義より安定を選ぶ
破綻点:英雄を切り捨てる決断
3. 腐敗・傀儡型マスター
来歴:貴族の息がかかった人物
役割:世界の歪み担当
表の顔:形式主義
裏の顔:賄賂・情報操作
物語的摩擦:有能な冒険者を疎外
破綻点:内部告発 or 粛清
Ⅱ.受付嬢・窓口担当(最初に出会う世界)
4. 万能ベテラン受付
来歴:十年以上の勤務
役割:冒険者の履歴書
表の顔:丁寧・無感情
裏の顔:誰が死ぬか分かっている
物語的摩擦:情を持たないふり
破綻点:特定の冒険者だけは見送れない
5. 新人受付
来歴:地方出身
役割:読者視点
表の顔:元気
裏の顔:恐怖と罪悪感
物語的摩擦:死亡報告の重さ
破綻点:初めて知る“帰ってこない人”
6. 情報操作型受付
来歴:諜報組織の出向
役割:依頼のフィルター
表の顔:親切
裏の顔:割り振り操作
物語的摩擦:特定の冒険者を試す
破綻点:割り振った依頼が大惨事に
Ⅲ.鍛冶師・装備職人(力の具現化)
7. 理想主義鍛冶師
来歴:名匠の弟子
役割:武器に物語を宿す
思想:「武器は持ち主を選ぶ」
物語的摩擦:金より信念
破綻点:誤った相手に最高傑作を渡す
8. 実利主義鍛冶師
来歴:商会系
役割:量産と安定供給
思想:「折れたら買い替えろ」
物語的摩擦:英雄性の否定
破綻点:量産品が戦局を左右する
9. 呪具専門鍛冶師
来歴:禁忌研究者
役割:リスクの可視化
思想:「力に無償はない」
物語的摩擦:使用者の寿命
破綻点:呪いが“救い”として機能する
Ⅳ.承認・鑑定・記録係(正しさを決める者)
10. 昇級審査官
来歴:引退冒険者
役割:線引き
表の顔:厳格
裏の顔:死なせた後悔
物語的摩擦:才能を止める判断
破綻点:止めた者が別の形で死ぬ
11. 鑑定官(能力・遺物)
来歴:魔術学院出身
役割:未知の翻訳
表の顔:学究的
裏の顔:自分が理解できないものへの恐怖
物語的摩擦:危険判定の誤り
破綻点:鑑定不能=世界の例外
12. 記録官・史官
来歴:文官
役割:物語の固定化
表の顔:中立
裏の顔:書かなかった事実
物語的摩擦:英雄像の捏造
破綻点:真実を残すか、国益を取るか
Ⅴ.その他の静かな支柱
13. 依頼仲介人(民間)
来歴:元冒険者/商人
役割:非公式ルート
物語的摩擦:ギルド外依頼
破綻点:表に出せない事件
14. 宿屋の主
来歴:元従軍者・未亡人など
役割:回復(心理)
物語的摩擦:噂の集積
破綻点:宿を失う=街の死
15. 教会連絡員
来歴:下級聖職者
役割:宗教と現場の接続
物語的摩擦:信仰と実務の乖離
破綻点:神託が現実を壊す
<まとめ(サポートキャラの効能)>
サポートキャラは「主人公を助ける存在」ではなく、「主人公の行動を社会に翻訳する存在」 です。
彼らがいることで、冒険は制度になり、勇気は書類になり、犠牲は記録になります。そしてときどき、その紙切れ一枚が、魔王より強い。




