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お前たちが追放した俺は神獣テイマーだ  作者: アンティス


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1/5

プロローグ あるあるな追放

「レン、こっちこい」


 そう俺を呼んだのは勇者アレンだった。妙に真剣な顔でいつもの笑顔はない。

 宿屋の一室。集まっているのは、俺たち勇者パーティの全員。


「みんな集まってどうしたの?」


 俺はできるだけ明るく聞いた。

 アレンは言った。


「いい報告と悪い報告がある。どっちから聞きたい?」


 それは多分俺に聞いているのだろう。


「じゃあ、いい報告から……」


「いい報告とは……この度俺たち勇者パーティーは正式に『国際パーティー』に選ばれた」


 国際パーティ――それは、各国が認めた精鋭中の精鋭。選ばれれば、国の支援が受けられる。魔王討伐の最有力候補だ。


「え! 本当に!」


 そうはしゃいでいるのは魔法使いのセレナ。口は悪いが魔法の腕は確か。アレンのお気に入りだ。


「良かったですね。これからも頑張りましょう。この三人で」


 リリアは落ち着いた声で言った。このパーティーの僧侶でヒーラー兼バッファーである。


「それで、悪い報告というのは?」


 俺がそう聞くと、アレンはようやく俺の方を向いた。アレンの顔には不適な笑みがあった。


「残念ながらパーティーメンバーが一人減ってしまうことだ。なぁ、レン」

「え? 何言って……」


 アレン、セレナ、リリアの顔は先程のように明るくはなかった。視線は冷たく、まるでゴミを見ているような目をしていた。

 戸惑う俺を見てセレナが声を上げた。


「レン、まだ分からないわけ? 追放だよ、つ・い・ほ・う。わかる?」


 え……俺が追放……? 国際パーティーに選ばれたのにか?


「戸惑っても仕方ないわよ」


 リリアは俺の味方なのか……? という疑問は一瞬にして過ぎ去った。


「だって、自分の無能さにも気づいてないんだもん。そりゃ戸惑うでしょ」

「確かに。まぁ、そんなところだから、早く出てってちょうだい」

「なんで追放なんだよ! アレンもなんか言ってよ。ねぇ!」


 俺は必死に食い下がる。


「これだから無能は。お前、何出来んだよ」


 アレンは俺を物理的にも精神的にも強く突き飛ばした。


「何ができるって……一緒に戦ってくれる仲間を召喚できる」

「一緒に戦ってくれる仲間だァ? そう思ってるのはお前だけだなぁ。あの小さな狐なのか猫なのかよく分からない生物がモンスターを倒したところなんて一度も見た事ねぇぞ?」

「狐だ。それと、倒せないかもしれないけどアシストだって、野営だってできる」

「俺は忘れてねぇからな? あの狐が野営の時、アイツがうっかり寝てオーク集団に襲われた夜をなぁ」

「でも、あれは……」


 そう言いかけた時、アレンの短剣が俺の頬を掠めた。


「ああ言えばこう言うで、うるせぇんだよ。無能に食わせるモンはねぇし、戦利品が減るのも勘弁なんだわ。とにかくお前は追放だ。明日から来なくていいし、俺らの前に姿を表すな。不快だ。そーゆーことだから、今までお疲れさん」


 俺は何も言い返すことができずその場をあとにした。

カクヨムにて先行配信中

URLはこちら→https://kakuyomu.jp/works/822139841209555512

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