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01_新しいセカイを共に歩みますか?

 どこかの研究室。

 『男』は、わらわらと押し寄せてくる足音を机の下で身を隠しながら確認している。

 響く足音の重さとたまに聞こえる鈍い金属音から侵入者たちは重装備であることが窺える。

 対して、『男』というとタクティカルナイフが一本、手に1丁の拳銃と肩にかけたSMG。どちらも消音機を携え、潜入を前提とした小回りの利くもの。携帯グレネードと閃光グレネードはあるものの装備差と人数差で言えば圧倒的に不利。


 ラストミッションには相応しい高難易度だ、と『男』は心の中で呟いた。


 最初の侵入者の数は十人。部屋は広く、物陰も多いため、分散して『男』を探している。

 『男』は、何度目かの死に覚えコンテニューによって、ある程度そのルートを割り出していた。

 大きく、ただ気取られない程度に息を吐き、呼吸を整えてから姿勢を低くしたまま既定の位置まで駆け出した。

 これまでのミッションで培ってきたスニーキングスキルを以て危なげなくそのポイントまで辿り着き、待機すること十数秒。作戦通り横を通り過ぎようと一人の侵入者が来る。

 すかさず屈んだ体勢から飛び出すと同時に侵入者の構えるアサルトライフルの銃身を抑え、ナイフで喉元を一突き。

 絶命を告げる赤いエフェクトが目の前に散らばることにも目もくれず、突き出したナイフを捨て、拳銃に持ち変える。

 感づいた侵入者達がこちらを向くよりも早く『男』は拳銃のトリガーを二度引いた。

 放たれた弾丸は侵入者のヘルメットを的確に捉え、カンッと甲高い衝撃音が鳴ったのに続き、再び赤いエフェクトが舞った。

 この間十秒にも満たない。『男』は、伝説の傭兵もかくやと言わんばかりの手際で既に二人のエネミーを無力化した。

 しかし、相手は多勢に無勢だ。位置が割れてしまえば、即刻囲まれて蜂の巣にされてしまう。

 しからば間髪与えず攻勢に出るのが得策だろう、と口角が弓形に吊り上る。『男』は、年甲斐も無くはしゃいでいた。


 理不尽にすら高揚し、苦行にすらやり甲斐を見出す・それが、ゲーマーという人種の性なのであった。

 その『男』こと『正道善吉』はゲーマーである。

 生涯ゲーマーを謳い、御年八十歳を迎える後期高齢者ゲーマーである。


 善吉の若かりし日、コントローラーを握っていたあの頃から技術は数段に進歩し、今やデバイスを頭に被り、横になればゲームの世界へ完全に没入することができる。

 肉体は年相応に劣化し、反射神経の衰えも著しいところであるが、ことバーチャルの世界に入ってしまえば話は変わる。

 仮想の肉体は力が漲り、全盛期もさながらの動きが可能、むしろ現実の肉体では到底成し得ないことを仮想の世界であれば実現できる。

 仮想の世界であれば八十歳を迎える老人でも特殊部隊を一人で征圧することができるのだ。


 善吉は銃を下した。そうすると目前に最後のエネミーを倒したことを告げるメッセージが浮かぶ。


『congratulation!! - クリアランクS』


【ザ ピースメイカー】


 通称死に覚えFPS。理不尽とすら感じるほどのクソ高い難易度とユーザーを置いてけぼりにする情報の無さ、それらをやり込みやら達成感に昇華させるゲームクオリティの高さから一部界隈で熱狂的な支持を持つ硬派なシューティングゲームだ。

 何度かの失敗を経て、エネミーの行動ルーチンを覚え、さらに対策を立て、とうとう最高評価でクリアすることができた。

 荘厳なBGMとともに始まるエンドロールを見ながら善吉は一言だけつぶやいた。


「死ぬ前に最高のゲームをありがとう」


 ゲームは一日数時間。生活に支障が出るまでやらない。それが先に死んだばあさんとの約束だった。


「ふう……」


 何歳になっても一つのゲームを終えた後の余韻というのは変わらない。

 ぐったりとした疲労とともに確かな達成感と僅かばかりの寂寥を感じながら一息つき、使い古されたヘッドマウント型デバイスを傍に置く。


「ピースメイカー、本当にいいゲームだったなぁ……。なんというか常に銃口を突き付けられてるようなひりひりする感じがリアルでねぇ~」


 VRが普及してからと言うもの技術革新は凄まじく、ゲームは娯楽という側面を保ちながらもどれだけプレイヤーにリアリティを体験させられるかを競い合ってきた。

 今しがた完クリした【ピースメイカー】というゲームもまたその一つであり、その中でも特にリアルを追及した作品である。

 軍事訓練用シミュレーターかと思わせるほどの高解像度の戦場を体現するためにアイテムインベントリを無くし、武器や防具、それ以外のアイテムに関わる説明を極端に少なくするなど、極限までゲーム性を廃すことによって、逆に一部のゲーマーに刺さることとなった怪作である。


他にも【真剣☆剣戟汲汲】という真剣で斬り合い、どちらかが致命の一閃を決めれば勝利となるHPバーの無い対戦ゲームや【スニーキングキング】という1人の暗殺者として時に物陰に、人混みに隠れながら最後の1人になるまで殺し合うステルスバトルロイヤル等、癖のあるゲームが多く存在するが、善吉はそういったリアルを追求しつつ何処か癖のあるゲームを特に好んでプレイしてきた。


 ばあさんの眠る仏壇の前で手を合わせながら善吉は思いに耽る。


「君には呆れられながらもたくさんのゲームを遊んできたけども、きっと次が最後の冒険になるよ。なんだかんだと欲が出てまだまだ遊び足りないような気もするけど、とは言え俺ももう長くないだろうしね」


 もう少しだけ待っていてね。


 善吉の独り言はそこで終わった。一見すると遺された者の寂しい独り言のようであるが、善吉の言葉の裏に寂しさはなく、むしろどこか楽しげだった。

 何故なら善吉は人生の最後になるであろうゲームを既に定めているから。


――新しいセカイを。もう一度人生を。【アイオーンクロニクル】


 そんな大それた謳い文句とともに世に発表されたそのゲームは、瞬く間にあらゆるゲーマーの心を鷲掴みにし、ゲーマーたちは今日までこの【アイオーンクロニクル】というゲームの発売を待っていた。

 善吉もまたその一人。


 携帯電話を覗くと一つ着信が入っていた。見知った番号からの電話、要件もだいたい予想がつく。

 折り返しかけるとすぐ相手は電話に出た。


「ああ、行善か。何かあったかい?」

『じいちゃん! やっと母さんから許可が下りたんだ! これで俺もじいちゃんと一緒にアイオーンできるよ! じいちゃんには報告しようと思って』


 一気呵成に捲し立てる電話の相手は孫の行善。

 誰に似たのかゲームが好きで、じいちゃん子に育っている。


「そうかぁ、よく許してくれたね。それじゃあ今度一緒に遊ぼうか」

『うん! そういえばあのクソ難易度高いって噂のゲームはクリアしたの?」

「ピースメイカーならさっきクリアしたところだよ。久しぶりにドキドキするゲームだった。行善もいつか遊んでみるといい」

『すげぇ! 一部のプロゲーマーでも匙を投げるレベルの難易度って言ってたのにさすがじいちゃん! これでばっちりだね!』

「ああ、これで心置きなくじいちゃんもアイオーンで遊べるよ。楽しみだ」


 目に入れても痛くない孫からの惜しみない賞賛に善吉の頬も思わず緩む。

 その後も他愛のない話を二、三続け、かわいい孫とゲームの中で待ち合わせすることを約束した。


『じゃあじいちゃん、ゲームの中でまた会おうね」


 電話が切れ、静かになった部屋の中でかすかにヘッドマウント型デバイスが駆動音を鳴らしている。

 画面には【アイオーンクロニクル-ダウロード中4.2%】の文字。ゲームデータのダウンロード、およそ全てのゲーマーが毛嫌いしているが、だけどどこかその緊張感と高揚を心の底から嫌うことのできない時間。

 己の半身と言っても過言ではない愛機が、今まさに膨大なメモリーをその筐体にロードし、新しい世界へ赴く準備をしている。

 この音が鳴りやむとき、善吉にとっての新しい世界がいよいよ始まることとなる。


「これが最後でも後悔しないように」


 善吉は、ただ穏やかに笑った。最後の冒険と定めたそのゲームに思いを馳せ、期待に胸を膨らませながら、ただの少年のように。



――かくして善吉の最後の冒険が始まる。


かと思いきや。 


「ふむ……」


 不服そうな顔をして、眉を顰めながら善吉は目の前のポップアップログを睨み付けている。


「ふーん……」


――セーフティプログラムによりユーザーのログインがブロックされました。再ログインを試みますか?


 迷わず「はい」を押下。

 ポンっという軽快な音とともに善吉の前には、変わらず同じ文字列が浮かんだ。


「壊れているわけでもなし、叩いたところで直らんか」


 さて困った。たまらず善吉は、目の前のログに手刀をかますが、当たり前のようにうんともすんとも言わない。

 そうやってややしばらくの間途方に暮れる善吉であったが、簡単に諦められそうにもない。

 ヘルプページを穴が開くほど読み込み、色々なコマンドを押してみる。


『システムコールを確認しました。ユーザー名【未登録】の質問に回答します』


 奮闘の結果、ユーザーヘルプのシステムコールが起動した。


「私はなぜログインできないのだろうか?」

『回答。ユーザー名【未登録】がログインできない理由としては、ユーザ名【未登録】のフィジカルデータの測定結果が、当セカイの規定する数値以下であり、現実干渉及びメンタルバランスへの影響により、精神乖離又は非現実境界の錯誤を引き起こす可能性が高いことからフィジカルセーフティプログラムのブロック対象に該当することが挙げられます』

「これまた……。他のゲームでは大丈夫なんだけどなぁ」

『回答。当セカイについては、他の類するセカイよりも負荷値が高く設定されていることが影響していると考えられます。これは、当セカイが高い純度でヴァーチャルリアリティを構成しており、ユーザーに与える精神的負荷も比例して高くなることによります』

「ああ、なんとなくここまでの受け答えで、とんでもなく高い技術で構成されているんだろうなってのは予想がついたよ」

『回答。恐縮です』


 善吉は頭を抱えた。


「寄る年波には勝てないのかぁ……」


 完成度の高いゲームなだけに善吉の老いた精神や体ではついてこられないと判断され、門前払いされているという状況らしい。


「どうにかログインできる方法はないかな?」

『思考中。少々時間をいただきます』

 

 藁にもすがるように答えを求める。一縷の望みでも諦めたくはない。


『問。対象:ユーザー名【未登録】のパーソナルデータのスキャンを開始します。よろしいですか?」

 

 善吉は諦めの悪い男であった。


『対象:ユーザー名【未登録】改め【ゼンキチ】の仮想転生プログラムへの適性を検知しました』


 仮想の体だというのにドクりと心臓が跳ねる感覚がした。何か全てを見透かされたように管理AIの眼差しが刺さる。


『問。ユーザー名【ゼンキチ】は、仮想転生プログラムをご利用になりますか?』


 耳慣れないワードに困惑するが、その先に一つの希望があることを直感し、善吉は【YES】の選択肢を迷わず選んだ。


『仮想転生プログラムを起動します。ここからは自動管理AI【イン】から上位AI【ゼン】へ権限を委譲します』


 するとゼンキチを囲む景色が一変する。

 辺りは真っ白い空間から真っ黒いのものに変わり、ゼンキチの視線の先には真黒な景色とコントラストを描くように全身が白く、髪の長い女性の姿をした人影が見えた。


『仮想転生プログラム適合者第二号【ゼンキチ】へ。ここからは【私】が説明を行う』


 凛と耳に響くその声は、AI独特の機械的なものに感じられるが、どこか他とは違う生っぽさがある。


『ユーザー名【ゼンキチ】、貴方のパーソナルデータをスキャンした結果、仮想転生プログラムの適性を検知した。そして、貴方はプログラムの実行を承認した。これから貴方は私の説明を受けることとなるが、それに貴方が再度承認すれば、貴方は【私】のセカイの本当の住人になることとなる。反対にもし否認するようなことがあれば、このプログラムに係るログが貴方の記憶からすっぱり消えることとなる」


 そこのところよろしくね。と、真白い姿をした女性こと上位AI【ゼン】は宣い、話を続けた。


『仮想転生プログラムとは、簡単に言ってしまえば、さっきスキャンした貴方のデータから、貴方の精神性、身長体重、これまでのゲーム遍歴に至るまで、ありとあらゆる貴方の情報を基に一つのAIを創り出すプログラムのこと。要は、貴方ソックリのNPCを創り出し、そのNPCがシステム側の一員として、ゲーム内に生きるということね』

「……そんなことが可能なのか?」

『可能よ。VR技術は、日々恐ろしいほどの速さで進化している。様々な分野で活躍が見込まれていた技術だもの、今もその様々な分野の天才たちがこぞってその粋を注いでいるわ。だからこそ、もてる技術とコネクションの全てを使い、十全ではない制度の穴を突いた結果、それが実現した』


 真白い姿だというのに、黒い笑みが漏れているようだ。

 技術の進歩だとか、法整備の充実だとかは、一般人たるゼンキチの与り知るところではない。ただ、ゼンキチの過去、今ではレトロゲームとすら呼ばれているテレビに向かってコントローラーを握っていたあの時代と比べると、そんなことも可能なのかなぁと漠然と感じるのであった。

 ただし、一つゼンキチの中に疑問が残る。


「まあ、そこまで言うのだから可能なのだと理解した。だけど、結局、そのプログラムを使っても私自身はゲームをプレイできないということなのではないか?」


 ある種【精神の所在】という哲学に類する話になるが、本来の精神である善吉とプログラムに複製された【ゼンキチ】という存在は必ずしも同一ではないという問題。説明の通りであれば善吉は、ゲームを体験できないのである。


『至極当然の疑問だわ。何故なら正にその通りなのだから。察するとおり貴方と貴方を基にしたAIは同じではない。そして【私】のセカイに生きることになるのは貴方ではなく、【貴方ゼンキチ】。ただ、貴方たちのような人種ゲーマーは、そんな事実を前にしても首を縦に振るでしょう?』


 だって、極上の餌ゲームが目の前にあるのだから。


『協力してくれるのであれば、せめてもの感謝の印として、貴方にも一つ特典を用意している。感触や臭い等の感覚フィードバックは無いけど、もう一人の【貴方ゼンキチ】のプレイログを追体験できるコードを送るわ』


 餌を前にしたケモノが取る行動なんて一つに限られている。


「ふむ……。まあ、仕方ないか。どちらにせよどう足掻いてもできないゲームなら、確かに私にはそれを承諾する以外の選択肢はない。寧ろこちらからお願いしよう」


 これにてお互いの利害が一致した。善吉は、自分でゲームをプレイできないことを残念に思ったが、それはそれとして自分がゲームの一部になることにワクワクしていた。

 ふと、一緒に遊ぶ約束をしていたかわいい孫の顔が思い浮かぶ。さて、なんと説明しようか。


『私のセカイゲームについての説明は必要ないと思うけど、具体的な説明はこの後にするとして、他に何か貴方から聞きたいことはあるかい?』

「では、先に一つだけ。もし、ゲーム内の私がゲームオーバー、つまり死んだらその時はどうなる?」


 ゲームであれば、ゲームオーバーとなってもやり直しコンテニューが効く。

 ただ、どうにも善吉の中で、先ほどからゼンがゲームのことを【私のセカイ】と強調していることが引っかかっていた。

 ゼンキチの杞憂が当たっていれば、ゲームオーバーとは、


『勿論、死ぬ』


 事実上の死だ。


 そこが一つのセカイであって、そこに一人の人間として住まうこととなるのだから、そのセカイで死んでしまったら、やり直しが効かないことなんて当然のことだろう? 

 とは、セカイの管理者であり、創始者でもある女性の言。


『とは言っても、データが完全に削除されるわけではなく、それまで培ってきた経験やら何やら、転生後の記憶も含めて、全部まっさらな状態に初期化されて、最初からやり直しになるだけだけどね』


 デスペナルティ=データの初期化=事実上の死であろう。

 もはやゲームであって遊びゲームではない、デスゲームといっても過言ではない。

 MMORPGというゲームジャンルからデスというのは、切っても切り離せない関係性だ。数多のボスは勿論、油断すればその辺の強モブですら命を取られかねない。それに加え、PKプレイヤーキラー意地の悪い罠トラップなんて物もあったりする。


『難易度の高さは承知の上、ある程度のリスクが無ければ本気で生きづくことなんてできないでしょう? とはいえ、すぐ死なれても困るから対策は用意している。勿論、万能ではないけどね』


 昔、とあるゲームでノーデスノーダメージクリアという高難度縛りプレイをしたことがある。その時は、その縛りをクリアしないと入手できないアイテムがあったため、入念に準備し、何度かの失敗とチャレンジを経てクリアしたが、今回はアイテムどころではなく、事実上の命がかかった鬼畜ハードコアモードである。


「ノーデス縛りか……。何度か他のゲームでやったことある縛りだが、初見でやったことはないな」


 ゼンキチは少し笑っていた。まさか最後でもいいと覚悟したゲームが、本当の最後になるなんて思いもしていなかったから。


『それでも問題ないわよね?』


 白いシルエットがにやりと笑っているようだった。


「大丈夫だ、問題ない」


 命を軽く考えているわけでもなし、真っ当な倫理観も養ってきた自信もある。やけっぱちの自暴自棄なわけでもない。

 ただ、そのすべてをかなぐり捨てたようなマッドなサイエンティストが創るセカイゲームに興味がわいてしまっただけ。

 つまるところ、初めてゲームに触れた時のようにただの純粋な好奇心と未だ見ぬモノへの冒険心から、ゼンキチは魅了されていた。


『これにて仮想転生プログラムの同意を得た。とりあえず他に主だった注意事項のリストを送るわ』


 プログラムの同意書と主な注意事項の書かれたリストが送られてきた。

 いくらかのやり取りを交わし、リストに沿って注意事項の説明を受ける。


『以上で事前の説明は終わり。これから貴方は、晴れて【私】のセカイの住人になるけど、キャラクターメイクはどうする? いまとソックリにもできるわよ』

「それもいいが、折角なら若々しい姿にしよう」

『了解した。キャラクターメイク後、貴方はセカイに降り立つこととなる。いくつかの禁則事項は先ほど説明したとおり。基本は貴方の思うがまま、自由に生きてちょうだい。では、健闘を祈る』


――N・NPC(ネームドノンプレイヤーキャラクター)2号【ゼンキチ】登録完了


 紆余曲折の果て、ゼンキチの新しい人生が始まる。


 次なる舞台は電脳の仮想セカイ【アイオーンクロニクル】


 そこは、”永久の永遠”を謳うユメの園。

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