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2度と恋愛なんかしない!そう決意して異世界で心機一転料理屋でもして過ごそうと思ったら、恋愛フラグ!?イヤ、んなわけ無いな  作者: 弥生菊美


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第29話 成人のお祝い3



 ソラウさん案内の元、やってきたレイさんのご自宅は、可愛らしい煉瓦造りの赤い屋根の3階建ての家だった。

この国では3階建ての家が一般的らしい。

そして、その隣のお宅も同じ作りでオレンジ色の屋根、こちらがソラウさんの自宅だそうだ。


 家の横を通り抜けて、庭に向かえば少しずつ人の声が聞こえ始める。

既に招待客が集まっているようだ。

 

 庭へと出れば、綺麗に整えられた芝生に沢山のテーブルと庭木に飾り付けられた水色や青色の紙細工、そして獣人や人間の大人に混じり…


 「ハワワ…ケモ耳っ子がたくさん…」


 思わず呟いてしまうほど、レイさんのお家の庭には猫耳や犬耳の獣人がたくさん走り回っていた。

もちろん、普段から店にも来てくれてはいるが、沢山の小さい子供達を見る機会はあまりない。

犬耳と猫耳、そしてその尻尾をユラユラとフリフリと振りながらキャッキャと走り回る姿!


可愛い!!!

可愛いよぉぉぉぉぉぉ!!!!

あぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!


 限界オタクのような声を内心であげてしまう。

決して現実で叫びはしない。

捕まってしまう自信がある!


 ワナワナとしていると、隣に居たソラウさんがアハハハと声を出して笑う


「青葉ちゃん、顔に出てるよ!

そんなに子供が好きなの?」


「へっ!?はっ!?

すっ、スミマセン…うちのお店に普段は小さい子ってこんなにたくさん来ないので、獣人の子供の可愛さに思わずトキメイテしまいました。尻尾もお耳も可愛い…」


 はわぁ〜と、変な声が結局出てしまう。

もしかしたら変質者のような顔をしているかもしれない。


がっ、可愛い…


「なんだ、獣耳の子供が欲しいなら簡単だよ

レイと結婚すれば、もれなく可愛い可愛い獣耳の子供ができるよ

人間と獣人が結婚すると、生まれて来る子供の半分は必ず獣人だから…2人子供を作れば1人は獣耳だ」


「けっ…けっこっ!?なっ、何言ってるんですか!」


 ニヤリと笑うソラウさんに、思わず赤面してしまう。


 いや、いやいやいや!!

獣人の子供は確かに可愛いが、レイさんはお客さんで常連さんですからね!!

独身女店主が若い常連男性に手を出すとか…世間体的にアウトすぎる!!!


「青葉は嫁には出さない」

「せや、青葉を嫁に出すわけないやろ」


 案の定、反応する保護者2人…本当に仲が良いのか悪いのか…何やら後ろで2人がゴニョゴニョ言っているが、聞き取れなかった。


「出た出た、青葉ちゃんの最恐ガーディアン…」


 ソラウさんが2人を苦笑いしながら見ていると、可愛らしい女性の声が掛かる


「ソラウ!もしかして、その人が青葉さん?」


 ふと声の方を振り向けば、可愛らしいワンピース姿の獣人の女性、そのワンピースは空色で可愛らしく、それでいて大人っぽさのあるAラインのワンピース、同じ色のローヒールのエナメルのパンプスそして、綺麗な赤茶色のロングヘアーを綺麗に巻いてあるが、その頭には同じく赤茶色の耳が乗っている。


 よく見れば、その女性の背後から赤茶色の犬のような尻尾がフリフリと振られているのが目に入る。

 その女性の顔は大変が元が良い。と、一目でわかるほどの可愛い系美人、それ故かメイクもナチュラルメイク程度に収められている。

 そんな可愛らしい女性の大きな瞳は、キラキラと輝いているようにすら見える。


「かっ、可愛い…」


 と、思わず呟いてしまうほどに、可愛い女性だった。

青色のワンピースを着ていると言うことは、主役であるレイさんの妹さんのミリーさんであろう。


「ウフフ、嬉しい!ありがとうございます!青葉さん!

私、レイの妹のミリーって言います。仲良くしましょうね!

 青葉さんも兄達が言う通り、すごく可愛い方ですね!

そのワンピースもとっても似合ってて、すんごく可愛いぃー!

こんなに可愛いのに、1人でお店開いて料理も上手だなんて最高!!」


 「いえ、私なんて全然!」と、言ってる側からミリーさんが目の前に迫り、両手をガシリと取られたと思ったらブンブンと上下に振られる。

 ミリーさんもこの国の方々同様、目の前に来ると結構身長高い!!多分、170cmはあるだろう。

 

「今日は来てくれて本当にありがとう!もう、ほんとに、本当に!!

兄さん達に聞いてた通りだわ!」


「こっ、こちらこそお招きいただきありがとうございます。

お料理がお口に合うと嬉しいのですが…」


 一体どんな話を聞かせているのか!?レイさん、ソラウさん!?

ミリーさんの視線が、私の背後に立つ保護者達に移る。


 あぁ…独身男性2人と暮らしている如何わしい女!とか思われてなきゃいいけど…先程のハイテンションから急降下する私の心の落下具合は、地面を抉る勢いである。


「あなた達がねー…。

ふーん、確かにモテそう。」


 急に声のトーンが下がり、値踏みをするように目を細めて2人を見るミリーさんの尻尾が、ぴたりと止まっている。

どっ、どう言う感情なのか!?


「料理はそっちのテーブルに置いておいて、青葉さんはこっちー!

ソラウ!その2人の事はよろしくー!

 兄さんは今、ワインの買い足しにいってるから戻って来るには時間があるわ

その間に、うちの両親を紹介するわねー

行きましょー」


 鼻歌を歌い出しそうなほど上機嫌なミリーさんに、半ば引きずられるように連れて行かれる。

 流石の保護者2人も女性には強く出れないらしく、持ってきた料理をテーブルに置きながら恨めしそうにコチラをみている。

 そして、それを笑いながら見ているソラウさん。


「ママー!パパー!青葉さんが来てくれたよー!」


 庭のウッドデッキに軽やかに上がり、窓のカーテンをかき分けたミリーさんが家の中に向かって叫んだ。

 ご両親の挨拶!?って、そうだよね!主催のご両親ですもんね!挨拶はしておかないと、レイさんにはいつもお世話になっているわけだし!!


 ミリーさんと手を繋いだまま、ウッドデッキで待っているとフワリとお茶の良い香りが香った。


「ミリー、少しはお淑やかいなさい。

今、お茶を淹れていたところだったの…まぁー!貴方が青葉さんねー!

息子がいつもお世話になっています。

レイとミリーの母の、サリアです。

 ふふっ、本当に、可愛らしい方ねー!

息子が青葉さんの料理が美味しい美味しいって言うものだから、私もミリーも絶対食べたい!ってなっちゃって、お休みの日なのに無理言ってごめんなさいね…。」


「いえ!とんでもありません。

こちらこそ、成人のお祝いと言う大切な場に当店の料理を選んでくださり、本当にありがとうございました。

 私の方こそ、レイさんには何時もお世話になっているんです。

 レイさんの明るい人柄に、何時も元気をいただいています。」


 そう言って微笑めば、レイさんのお母様も「ふふっ、嬉しいわ」と微笑んでくれた。

親子だな!と、一目で見てわかるほど、ミリーさんに似ている。

柔らかに微笑むレイさんのお母様は、とても優しいんだろうなーと思ってしまうほど人柄が顔に出ている。

髪の色はふわっとした赤毛で、髪を襟足近くで一本に束ていおり、そして!犬耳!!

 大人の女性になってもなお、犬耳がピクピクと動く様は可愛らしい…羨ましい…可愛いのは貴方方の方です…。


 「そう言っていただけると嬉しいわ、あの子ったら頼りないところがあるでしょ?

親としては、どんな子を選ぶのか色々と不安だったのだけど…ウフフ、青葉さんなら喜んで応援しちゃうわ」


「ねー!私も、一目見た瞬間からそう思ったの!」


 んっ?…お店を応援してくれると言うことか!?ご家族で!?それは有難です!!


 それにしてもレイさん、お母様に心配されていたのか…確かに優しすぎて心配になる。

優しくて良い人に限って、ワガママ系のヤバい女に引っかかる事多いし…。

お店に来てる時くらいだけれど、レイさんに悪い女が寄らないように目を光らせておこう。

ソラウさんがいるから大丈夫だと思うけど、ご家族ぐるみの付き合いになったわけだし!

 

 今日から私はレイさんセコム!と、心に決めた。





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