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01話 『魅惑する者ベルリリス』

第一章

01話


「と、いうのが【邪神】に触れた最初の事象」


眼の前に立つ自分の上司に当たる人物が何度聞いたかわからない話を話す。


「ほら、そこの眠そうにしてるギウス君はこの続きは理解できてるかな?」


突然自分の名前が呼ばれ、その話の続きを思い出す。


「確かその時超遠距離天体観測器で観測された神がその姿を見た研究員二人を眷属にしたんですよね?」

「そうそうその通り!この研究員二人はすぐに処分されたんだけど今度はその【海地星】にある文明と謎の生命体である【邪神】と名付けられた存在が中々何か分からなかった」


今となっては騎士団や貴族、各国首脳は知っているがこの世界には【邪神】と呼ばれる存在がいる。その存在を確認してから今では判明しているが様々な【邪神】からの【地星】に対する干渉が大幅に増加した。


「何度も言ってるけど【邪神】は独自の領域と眷属を持ってる。わかりやすく言うと【邪神】が国家の王で領域が国の領土で眷属が国家の兵士達だね」

「ここに集まったものはその程度のこと周知の事実だろう」

「おっとそれは申し訳無い。で、その【邪神】は名前の通り邪悪な神様で人類を家畜にするか滅ぼすがで悩んでニヤニヤしている存在達。で、僕達はそのわる〜い神様を殺す為に招集された騎士団。【神に仇なす騎士団】ってとこかな?」


【神に仇なす騎士団】は【地星】に存在する全ての国家から集められた超精鋭集団。その役割は人類を滅ぼさんとする邪神の討伐。


「ま、纏めるとつまるところ」






「俺達で神様殺しちゃおうぜって事」









「いきなり陛下から招集されたと思ったらこれか…」


ギウスは今回招集された理由を説明され部屋を出たあとにすぐにぼやく。

【邪神】と呼ばれる存在は騎士団に入ったときから噂としては聞いていた。それが地位が上がれば上がるほど悪い噂しか聞かなくなる。ある者はこう言う。


「【邪神】とやらは巫山戯た魔法を使うらしい」


またあるも者は


「【邪神】の体躯は天を衝くほど大きいらしいぞ」


またある者は


「【邪神】は腕を振るうだけで都市一つを壊滅させるらしいぞ」


そして騎士団長になると皇帝陛下からこう言われた。


「【邪神】と呼ばれる存在は確かに、確実に存在している」


頭を抱えたくなる。それを知ったところで【神】何てものはどうしようもない。人にはどうすることも出来ない超常の存在であるからこそ【神】なのだ。止めたくともこれは世界中の皇帝や国王達による世界の意志と言うなの命令。当たり前のように返答できる言葉は、はい。か分かりました。か喜んで。しか存在しない。


「やぁ、ギウス」


頭を抱えていると先程聞いた声が後ろから聞こえる。


「どうしたんですかアイベル様」


アイベルと呼ばれた者は男性とも女性とも取れる程の整った顔立ちに凛とした声をしており神聖さすらも感じる姿をしている。役職はディリウス帝国騎士団団長の最上位の位に就いている。


「それが皇帝陛下からのお達しで【神に仇なす騎士団】を招集した我等がディリウス帝国が最初に先陣を切って【神に仇なす騎士団】として成果を出せって言われててね?」


一瞬にしてギウスの顔から感情が抜け失せる。

 

「人類を救うという名目があるとはいえ未だに纏まりはない利益優先のものもいればいろんな黒い目的を持った国が多いからね。ディリウス帝国が主導権を握って戦果を上げることによって他の国同士で戦果を競わせてでも共通の敵を作らないと駄目だろ?」

「そうですね。現状のままでは騎士団の主導権を握ろうと数多の国家が水面下で暗躍するのは目に見えていますし」


ギウスの返答に満足したようにウンウンとアイベルは首を縦に振る。


「てなわけでまず最初に『魅惑する者ベルリリス』の眷属の討伐命令だよ。さ!元気に行こうか!!」

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