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出会い、そして

時間が出来たので少し早めに投稿できました。

「ジャック!応答しろ!ジャック!」


埠頭に停めてある車の中でビリーがトランシーバーに向かって、盛んに呼びかける。だが応答は無い、ジャックとの連絡が途絶えて既に1時間以上が経過していた。普段、マイペースなビリーもこの時は焦っていた。

さすがに装備の調達や下準備の所為とはいえ、ジャック一人行かせたのは間違いだったか?

そんな考えがビリーの脳裏をよぎるがしかし、その為にGPS発信機やトランシーバーをジャックに装備させて、バックアップ態勢は完璧であった。それにネットを使って艦内の回線やセキュリティシステムは完全に掌握済みだ。

だが現実は、GPSの反応は無く、トランシーバーにも出ない、極めつけは艦内の回線やセキュリティシステムが沈黙していることだった。

こうなったら危険を承知で探しに行くか?いやしかし、この情報が少ない中出て行けば更なるアクシデントが発生するのではないか?

ビリーは、様々な起こり得る状況の中で、なにが一番かを考える。

すると突然、暗かった車内が眩い光に照らされる。


「おたく、こんな所で何してるの?」


段々その光に慣れてきたビリーが光の方に目をやると、そこにはこの状況で最悪の人間が立っていた。

黒っぽい制服に、胸に着けたバッチ、警官だ・・・

警官はただビリーに質問している訳では無さそうだった。何気なく装ってはいるが、ライトを持っている逆の右手は、腰に下げている拳銃のグリップを掴んでいる。明らかに意思を持って尋ねている証拠だ。


「近くの港湾作業員から(不審な車がずっと停車している。)って通報があったんだ。すぐに車から降りてもらえるか?」


警官から降りるように促されると、ビリーは近くに停まっていたパトカーに乗せられる。

中にはもう一人警官がいてこちらを睨んでくる。

あまり好くない雰囲気だ。さっきの警官に2,3質問をされて怪しまれない程度に返す。何度か返してもらえるように警官に頼んだが、すべて拒否された。そして結果的には、


「署まで来てもらって、もう少し話を聞こう」


という警官の一方的な意志によってビリーは近くの警察署まで連行されていった。


(ジャック、スマン・・・)


ビリーは心の中でジャックに詫びたが、まあ最初からあんな派手な車に乗っていては結果は変わらなかっただろう。


その頃、ジャックはと言うと・・・


暗闇の中でジャックの意識は彷徨っていた。


「ここは何処だ?僕はいったい何をして?」


いまいち状況が掴めていないジャックは、今まであった事を頭の中で順繰りに思い出す。


(確かビリーの案で艦魂に会うためにイントレビットに忍び込んで、中で幽霊みたいのに遭遇して、反撃したら幽霊が女の子になって、気付いたら頭に強い衝撃を受けて・・・痛かったなあ・・・)


頭の中が整理されてきたと同時に、ある感情が芽生え始めてきた。


(ビリーの奴、大丈夫とか言っときながら結局こんな事になってるんじゃないか!嗚呼、物凄く腹が立ってきた!戻ったらどうしてやろう!)


込み上げる怒りを今の状態に陥った原因のビリーに募らせる。

すると目の前にビリーのニヤついた顔が浮かび上がってくる。今のジャックは、たとえ幻のビリーと言えども掴みかかりたい衝動に駆られていた。丁度そこに、そのビリーの顔が出てきた物だから迷いも無く掴みかかる。

しかし、ビリーの体はすごく柔らかかった。まるでマシュマロを掴んでいるような、すごく気持ちがいい、なにかいい香りもする。そこで突然ビリーの顔が消え、視界が眩い光に照らされた。思わず目を瞑るが、少しづつ目も光に慣れて視界も広がってくる。

すると目の前には艦内で出会った少女がいた。話し掛けようとするが、少女はさっき以上に顔を赤くさせ、目は血走っている、そして目線は下を向いている。

何かと思いジャックは少女の視線の先を追う、すると先にあった物は・・・

自分の両手が再び彼女の胸を掴んでいた。しかし今度は掴むと言うより力一杯、揉んでいた。さっきの夢の感触はこれだったのか、とジャックは一人納得する。

そこで少女は叫んだ。


「一度ならず二度までもおぉぉぉーー」


今度は顎の下にさっきより強い衝撃、アッパーを喰らった事がわかる。

数メートル吹っ飛んだところでジャックは


(えっ、前回とオチ同じ・・・)


ということを思い出して、再び目を閉じた。


中々話が進まない。

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