いざニューヨーク!
前回艦魂を登場させると言いましたが、尺の都合上次回になってしまいましたすいません。出来るだけ早く次話を投稿しますのでもうしばらくお待ちください。
ビリーが艦魂に会いに行こうと言った週末の朝その日、ジャックはとてつもなく不機嫌だった。
「ビリーのヤツ6時に大学の前、て言ったのに全然来ないじゃないか」
ジャックは大学の前で旅行用のバックを持ちながらそう呟く、彼は既にここで1時間近く待っているのだ。そしてもうお分かりの通り彼の我慢は限界に近づいている。これが彼女との待ち合わせならば彼はここまでならなかっただろうが、今回は男同士なので尚更だろう。
すると大学の前へ1台の車が走ってきた。
「やっと来たか・・・」
とジャックの顔の呆れ顔はその車を見るなりその顔は驚愕に変わる。
ビリーは車に乗ってきたが、その車が問題だった。
「ようジャックちょっと準備に時間が掛かっちまってすまなかった。それはそうとジャック、どうだいい車だろ?」
ジャックが見たその車は緑の迷彩色で塗装されたゴツい4WDだったのだ。
「ビリー・・・なんだその車は?」
ジャックはワナワナと震えながら尋ねる。するとビリーは、
「おう!ジャックも喜んでくれたか?この前乗せた友達も同じような顔をしてくれたぞ!」
その一言でジャックの心の中の何かが弾けた。
「バッカヤロォォォォーーーーーー」
朝のワシントンにジャックの咆哮が轟く。
数時間後・・・
道中の車内の二人は一言もしゃべっていなかった。
「なあジャックいい加減に機嫌を直してくれよ、ほらコーヒーでも飲んでさあ」
ビリーはジャックにカップに入ったコーヒーを勧める。ジャックは無言でコーヒーを受け取ると飲み始めた。これ以上会話が進まないと思ったビリーは話題を変える。
「今日行く所の事なんだけどな」
ジャックはそこでビリーの方を振り向き数時間ぶりの反応を示す。ビリーは今日行く場所をまだジャックには伝えていないのだ。
「これから行く場所はニューヨーク港だ」
「ニューヨーク港?」
「そこにイントレビット航空宇宙博物館てのがある、そこに行くんだ。」
「あっ!知ってる、知ってる。そこテレビで見たことある。確か空母がまるごと博物館になってるていうやつだろ」
「そうそこなら艦魂に会えるだろ」
そこでジャックがビリーの考えに異を唱える。
「でも博物館だったら余計に艦魂なんて見つけるのは至難の業だろ?」
「大丈夫そこで考えがある」
とビリーは薄気味悪い笑みを浮かべるのを見てジャックの背筋に悪寒が走る。
(なんだ嫌な予感しかしない・・・)
ジャックがそう考えているうちに車はニューヨーク港に到着した。少し離れた所に空母が見えるあれがイントレビットだろう。とここでビリーは意外なことを口にする。
「じゃあここで一旦別行動だ。次の集合は午後6時にこの場所だから遅れるなよ」
突然の解散宣言にジャックは驚く、
「おいビリーなんで解散なんだよ博物館に行くんじゃないのか?」
しかしビリーは、
「いやちょっと別の用があってな。とにかくジャックは先に博物館へ行って中を見学しててくれ、それに行動開始まで時間があるからな」
ビリーは意味不明なことを言い残してニューヨークの摩天楼に姿を消していった。