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ある日突然 4



ベッドに腰掛けて私は状況を確認していた。

昨日の朝目が覚めてから、違和感しかない。

 …… 余りにリアルだから、夢なんだろうと思った。

でも、夢にしては長すぎないか?

夢の中の時間は実際あっという間で、これから目が覚めるのだろうか。



そうかも知れない。

そうだと良いな。

 …… でも、そうじゃなかったら。



昔あったよね。

ゲーム世界に閉じ込められちゃったっていうアニメ。

ラノベが原作の。

まさか、それ?

 …… いやいやいや。

ずっとゲームしてたいなぁ …… って思ってたから願いが叶っちゃったって事?

 …… いやいやいや。



まず、落ち着こう、私。











 …… 落ち着きすぎだろう、私。

気がついたら、また朝だった。

当然のようにお腹が減っていた。

いつものようにベーコンエッグを作り、コーヒーを淹れる。

 …… そう言えば、パンはもうないのだった。



収納にあった小麦粉を出して、水で解きフライパンで薄く焼く。

何ちゃってクレープの上にベーコンエッグを乗せ、木皿に盛り付けた。

コーヒーと木皿を手に小さなテーブルへと運ぶ。

お腹が減っていては良い知恵も浮かばないだろう。

 …… まずは朝食。



幼い頃からの我が家の習慣。

朝食を取らずに登校とか、絶対なかった。

まあ、トーストと牛乳とか、ご飯と味噌汁と納豆とか。

ちっとも手の込んだ献立ではなかったけれど。



それは就職してからも相変わらずで。

作りおき常備菜と味噌汁ご飯。

 …… ご飯はまとめて炊いた、冷凍ご飯のレンチンだったりするけどね。

大学生になって上京してからは節約の為自炊していた。

慣れればそれほど面倒ではない。



食事中はあえて考えないようにしていたけれど。

私はどうしちゃったんだろう。

記憶はないけど、もしかして死んじゃったの?

 …… 死んじゃって、好きだったゲームの世界に転生しちゃった、とか。



いやいやいや。

ラノベじゃあるまいし。

 …… まさかね。

よくあるネット小説じゃ、あれじゃない悪役令嬢とか。

いやそういう恋愛シュミレーションゲーム知らないし。

転生しても何がフラグかわからないまま終わりそう。

 …… このゲームも一応ストーリーはあってなんか王国を救う的な?

でもそのストーリー読み飛ばしちゃっていたから、実はよくわからないのです。

好きなゲームだけどね。

 …… このまったりしたスローライフがお気に入りなんです。



転生したのだとしたらこのゲームで良かった。

他のゲームなら、多分もう詰んでる。

例えば、あのグループでモンスターを狩る奴とか。

仲間と連携して戦うとか絶対無理。

 …… このゲームでも強いモンスターはチームで倒すんだけどね。

それだけじゃないから。

他にも楽しめる要素がたくさんあるから。






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