足は大事 3
あと、不信感を出してるくせに頼って来るのもモヤモヤする。
「ゆー?」
「チクバさんはあんまり出したくないんだけど……」
所持金半分ってのはやっぱり痛いよ。
「ん~、やってみるのもいいんじゃない?」
「た、確かに、何もしないのはいくない」
いいセリフだけど、結局おれに負担を任せてるじゃない。
なのに、場の雰囲気は高まってきてる感じ……はあ、人数が増えるとこういうのがあるよね。でも、スルグさんたちに出てけっても言えないんだよね……。やんなっちゃう。
「いいよお、能力に星と土くれくらいの差はあるけど、そういう悩みは今までもみんな持ってたからあ」
そうなんだ、どんな天才英雄でも同じ人だとわかって安心……するわけないでしょっ! それでも何とか出来るか、納得できるだけの力と心の強さがおれにはないんだよ。悔しいけどさ。
「格好いいのがいいわね」
……そうはいっても、プリアたちにはわかんないよね。思ってるだけだし、言ったりしないし。……言えないし。
「……どうなのだ?」
ほら、だからムーラさんだってこんな風にさ……。ま、いいか。こんなことを考えてもしかたないもんね。
今大事なのはスルグさんに接触することで、そのためには早く移動したいよね。
「……『未来を握り合う手』」
「んあ……あ~、かったりい……」
姿を現したチクバさんは……これまたすごい格好してるね。ライオンみたいなすごい髪形に、日焼けした肌。高校生くらいで水着で靴下に毛皮を履いてて、帽子の代わりにはくせいのワシを被ってて……これどういうファッション? 一度みんなにも見てもらいたいよ。
っていうか、モンスターじゃないよね? なんかそっちのほうが似合ってるんだけど。
「よっ、ゆー。……それでなあ、モンスターを調教なあ……まあなあ」
あとさ、すっごくだるそうにしゃべるよね。声もなんかしゃがれてるし……う~ん。
「どれにする?」
お、なんか本……じゃないな、大きな画用紙を見せてきた。モンスターの絵が書いてある、あ、これが捕まえられるモンスターってことかな?
「どれどれ」
「これが良」
「飛行」
「確かに空が飛べたほうが良いですね。飛行は地上移動と比べると障害物や地形の影響が少なく、反面気温や風、天候と言った別の問題が―」
「私はこれがいい!」
プリアが指さしたのは、鳥の頭と羽があって体はライオンみたいなモンスターだった。グリフォンって言うんだっけ? でも、ここらへんこんなモンスターいるの? すごく強そうだけど。




