表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
69/155

黒き王の憂鬱 15

 信号機くらいはある……大きさもだけど、匂い(・・)、そう匂い(・・)だよ。実物を前にしたとき、匂いが一番リアルな感じになるよ。肉っぽい生臭さ、ぬめってるのに乾燥してる皮の感じ(これが匂いってのも変かな)。とにかくね、本物と絵とかの違いって匂いだと思うよ。生きて、存在してる匂い。


 ま、ともかく……。


「―‼」


 襲ってくるから退治しないと!


「―‼」


 ‼ 何か吐いてきた! ……ゼリー⁉ 水っぽいゼリーが地面に溜まって……! こ、これもすごい匂いだ。煙が出てる……毒⁉


「―‼」


「ひゃあ‼」


 突進! 避け……られた! 大きいから動きが鈍いなんてことは全然ない、小さいトカゲのままの速さだから、突進するだけでおれなんか潰されちゃう。


「『未来を握り合う手』!」


「なんだコノヤ……うえっ、お、おいトカゲかよ……」


 はい、出ましたアーミーチクバさん。ちょっと言動に不安はあるけど、睨んだ通り、モニモスよりも装備がしっかりしてる。おれのレベルがあがったおかげかな。


「ソウトウドクトカゲを倒すよ! お願い!」


「バカヤロー、チクバさんはトカゲとかヘビダメなんだぞ!」


「あ、ごめ……けどそんな場合じゃない―」


 尻尾が叩きつけられて、おれとチクバさんはどうにか飛びのいた。地面に切れ目ができてる……いや~、鎧があっても意味ないでしょこれじゃ。


「『しっぽ攻撃』だねえ」


「技じゃないでしょ!」


「技だよお、みーんな名前があるのお。その方が楽しいからあ」


 ええい、リロと言い合いしてる場合じゃない。


「ゆー!」


「プリアは『黒ノ鉄巨兵(ノアシャトゥ)』! ただしトカゲの頭と真正面から向き合わないで! 毒がかかると危ない! エイメさんはとにかく逃げる!」


「もう、もう、もう、やってます~」


 は、早いね、おい。まあ、逃げ遅れるよりはいいけどさ。


「ヤロー! さっさと終わらせてやるぜ!」


 よし、チクバさんは銃で攻撃をはじめてくれてる。おれの手持ちの剣じゃダメージはないだろうけど、気を逸らせるなりなんなりしてみよう。


「『羽衣舞』‼」


 おお、ムーラさんが生き物みたいに鞭を振るってトカゲを打ってる。毒々しい皮が一線で裂けて……ひい、赤い肉が見えてるよお。


 痛くはあったのか、ドクトカゲがムーラさんへ矛先を向けた。


「ぶっ殺すぞコノヤロー!」


 そこへチクバさんのバズーカが直撃した。バズーカでいいんだよねあれ? 銃の種類はわかんないけど、バズーカっぽいもん。


 轟音、煙と共に肉や血の匂いが……やっぱり、リアルは匂い(・・・・・・・)なんだなあ。こうやって書いてても、映像はなんとなくわかるかもしれないけど、匂いはわからないでしょ?


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ