表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
67/155

黒き王の憂鬱 13

 それに、このテントってなんだか興奮するね。初めてなんだ、林間学校じゃ元からあった建物に泊まったし。簡単だけど寝袋もあるし、雨も大丈夫そうだし、ここで眠れば宿代を節約できるかも。


「おい、貴兄ら」


 むむっ、そんなちょっとした幸せを壊しちゃいそうな第3(4)者の声、凛とした女……の子っぽいかな。


 顔を出して見ると、テントの傍にその子はいた。


 おれよりも少し上、つまり女の子。でも、プリアとはずいぶん違った印象を受けるね。


 一言で言うと、すごいワイルド。プリアを前に人形みたいに綺麗だっていったけど、この女の子はカウボーイみたいだ。映画に出て来る、あの帽子被って砂漠の街で銃撃ってる人ね。


 つばの丸い大きな帽子に、服の上に袖のない上着を着てて、下は革のズボンかな。服の名前とか全然わかんなくてごめん、カウボーイで想像するまんまの格好だよ。


痩せて見えるけど肩はがっしりしてて、太もももすごい。運動できそうなタイプ。こう、下半身がしっかりしてる。エッチな意味じゃないからね。


 目が鋭くてきつい感じはするけど、怖いまではいってない。髪の毛も首にかかるかかからないかで、短めって印象。かなり日に焼けてる。身長はおれと同じくらいかな。


 で、まあここまではいいんだけど……どうして鞭を持ってる? 銃でしょこの格好だと。いや、銃がある世界観かわかんないけどさ。


「あるよお」


 ありがとう。それはいいけど、鞭……鞭……鞭って武器かな?


「何者? ここはドクトカゲの巣だぞ」


 声は可愛い系なのがまたギャップを……いけないいけない。


「はじめまして、はじめまして、はじめまして、私はエイメ、お二人は男性がゆーさん、女性がフェノプリアさんですね。『願寄所(ギャザル)』の紹介でソウトウドクトカゲの退治に参ったのです」


 エイメさんが代弁してくれた。うん、イスト会のことも『神訪人』も隠してくれてる。おれの名前は読み方が本当は違うんだけど、もうゲームの名前って思って諦めるかな。


「『願寄所(ギャザル)』……私もだぞ!」


 ん? なんだか嫌な予感がする。


 そこから始まった言い合いは、まとめてみるとこうだった。カウボーイ少女(ムーラが名前)も、『願寄所(ギャザル)』の紹介でこの仕事にありついたみたいだ。


 ところが、いざやって来てみると先におれたちが受けたあと、村じゃもう任せてあるからって相手にされず、腹が立っておれたちを探しに来た。


 退治に備えて道具や食糧の準備をしたから、このままだとただ働きでもないただ備えになっちゃう。だったら別の仕事に回せばって思ったけど、どうもそういう冷静な態度が取れるようじゃない。


 けっこう感情的にエイメさんとやりあってて、時々は割って入らないと危ないくらいだった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ