黒き王の憂鬱 2
「楽しい! 今回もいいサブストーリーになるよお」
「メインはあるの?」
「もっちろん、こんな小さいのじゃないよお」
小さいか……スロポスさんのだって、そりゃ小さい事だろうね。小さな国の小さな村での小さな事件、でも当事者には……大きすぎるんだけどさ。
これで大きい事ってなったらどうなるの? そして、リロが喜んでるってことは……また心が重くなるんだろうね。やだなあ……かといって動かないわけにもいかないしなあ。
「しっかりして」
プリアが背中……というより身長の関係で腰を叩いてきた。ありがとう、けど、プリアにもこう、知識方面で助けてもらえるとその……。
おれたち二人はニックライを目指して歩いて行った。これも普通に魔法とか車とか(あの車じゃなくて動物に引かせるようなの)があるらしいってリロが教えてくれた。それだって、スキルをあげたりお金で借りたり買ったりしないとだめだけど。
確かにそうじゃないと……これはちょっと面倒すぎるよね。ずっと歩いてるだけだし、時間がかかりすぎる。
それと、普通にモンスターとか盗賊が出て来る。いやさ、そういうものかもしれないけど、こうして現実と全然区別がつかない風景の中で頻繁にあうと、なんかシュールだよね。いくらなんでも数が多すぎるよ、そうじゃないとレベルアップとかに差しつかえるにしてもさ。
まあ、プリアのおかげで圧勝なんだけどね。
もう一つ、お金とか素材とかは経験値と違って、自分で取らないといけないんだよね……。なんか死体あさりしてるみたいでやだ……それに慣れてくおれもやだなあ。
「レベルがあがったわよ!」
まあ、方針はやっぱろ情報&状態異常対策だよね。女神たちの気まぐれが二人とも火力があってよかった。
あとはチクバさんたちのためのお金と、腕力なんとかしないと。
レベルアップのおかげで、さすがに剣も重くて持てないほどじゃなくなったけど。本来ならこの倍の力があったはずなんだもん。
プリアのはいいなあ、シンプルに強いもんなあ。
それと装備、拠点、戦力……ああ、やることが多すぎてまた混乱してきた。
焦らない焦らない、いやのんびりしちゃだめだけど、何を優先するかしっかり決めておけば大丈夫なはず。
リロが言ってる通りなら、平凡な人しかいないんだからそう簡単に……はあ、おれもその一人なんだよなあ。なんかこう、才能ってないものかなあ。頭も剣も普通で……魔法は……でも、戻ったら魔法なんかないもんなあ。




