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強欲と強欲 28

「いいよ、気にしてないし……でも、これからはおれの言うとおりになるべく動いてくれる? まず、何かしようと思ったら教えて? ね?」


「い、いいわよ」


 うん、顔はすっごく可愛いんだよね。これで今みたいに素直でいてくれれば……いやいや、そういうのってなんかよくないよね。


 まあいいや、プリアは強いし、仲間でいてくれるならおれも有難いしね。なにより今はレベル1、仲間がいないと危ないよ。


「よし、それじゃあプリア―」


 一緒にレベルアップの手伝いを、って言おうとしたら、声が聞こえてきた。もちろんここは森の中、誰かいる可能性は低いはず。

いるとしたら……エファアイたちの追手。


「ゆー……」


「静かに」


 ま、ある程度は予測はしてたからね……どうだろう、プリアがいれば勝てそうな気もするんだけど、まともに(・・・・)戦ってくれるようには見えないよね。


 おれはなるべく身を屈めてみたけど、プリアはそうはいかなかった。どうやっても草むらから体が出ちゃうし、鎧も目立つよね。だけど、おれがいるかはあいまいにさせておきたいね。


 逃げようって言うんじゃないよ、不意討ちとかがやりやすくなるようにね。


「ここらから声がしたぞ」


「しかし、なんで俺達が……」


「仕方ないだろ、町長直々のお声がかりなんだ」


「あの奴隷管理官の手伝いっていうのはな……どうにも」


「俺だって嫌だよ。でも、命令は命令だ。投げ出すと他所の隊にほじくられるぞ」


 青い服に剣を構えた男たち……エファアイの部下じゃないね、チンピラには見えないもん。輪になった鳥の紋章が縫い込まれてる……軍隊? 警察かもしれない。


 どうも、エファアイたちからおれたちの探索を投げられたみたいだね。そしてそれが楽しくない……熱心じゃないなら、十分やり過ごせそう。


「大体あいつらも奴隷上りだろう?」


「あ、やっぱり」


「知らなかったのか?」


「噂では聞いてたんだよね。まあ、それならあの汚らしさもわかるか」


「奴隷解放制度なんて守らなくていいのによ、サー・バリシォーイだかどっかだかの真似なんかして……奴隷はずっと奴隷でいいんだ」


 ……まあ、敵対してるわけだけどおれたちは。それでもなんか……いやだなあ。奴隷とかさ……すっごく気分が悪くなるよ。


「なあ、もう帰らないか? 祭りに女といく予定なんだ」


「もう少し待て、あんまり早いと勘繰られるぞ。それよりも服を汚しておけ、精一杯探索したって証拠を残すんだ」


 祭り……学校のあれと一緒に考えるほど、おれはお気楽じゃないよ。奪還された剣闘の人たち、まさかそれをどうにかしちゃう気じゃないかな。


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