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強欲と強欲 24

 たっぷり3時間はかけて、おれたちは食糧を手に入れてみんなに配った。トビウサギはもう巣穴に入ってて全然見つけられなかった、仕方なく、夜行性の動物……も中々いなくて、虫で水増しするしかなかった。


 だって仕方ないでしょ、おれの『監定士は嘘を吐かない』じゃ毒があるかとかどこにいるかとか、はっきりとわかんないんだから。


 それと、火を起こすのにまたコックのチクバさんを呼び出さないといけなかった。料理にまた時間はかかったし、お金だってまた半分になっちゃった。もうパン一個も買えないくらいになっちゃったし、コストは考えなくていっと良いほうには考えたけど。


 で、配ったはいいけど嫌なんだこれがまたね。口には出さないけど、虫とかを明らかにいやがってる人がいた。おれだってちゃんとしたのをあげたいけど……どうしようもないじゃない。


 そして、その間に二人も死んじゃった人が出た。もともと大けがしてて、体力が限界だったみたい。それも……助け出したせいでそうなっちゃった感じがしてすごく嫌だった。


 ちらっと聞こえたんだけど、どうも捕まってた時には(戦わせる目的があったからだけど)医者にかかれたらしいんだよね。


 ああ……なにこの胸糞悪い展開? 良かれと思ってやったんだし……ゲームなんだからいいじゃない、助かりました、感謝されました、みんな笑顔で帰れました、でさあ。


 こういうの誰が楽しいの? 


「むほほほ~、女神たち絶頂~」


 ……リロだった。


「いいよお、いいよお、ゆー」


「まとわりつかないでよ!」


 ほっぺを赤くしないで! ああ、なんでこんな……なにこれもう……。


「ゆーが一番いいよお。前はねえ、似たようなことでも楽々助け出して、全員国に帰してあげて、その後決戦で助太刀に来てくれるってすっごく熱い展開があったんだよお」


 はいはい! そうでしょうね! フツーじゃないすごい人たちそうできたんでしょ! そういう展開するゲームのほうがフツーだよね!


「ゆーはね、良かれと思ってね、実際良いことしててね、でも、よりひどくなっちゃうのがすごくいいのお。それで悩んじゃうゆーが、とってもいいのお」


「この!」


 さすがに怒って、おれはリロを何度も殴った。効かないってわかってても、そうしないと無理だったよ。息が切れて、心がぐじゅぐじゅになっちゃっただけだけど、しないといられなかったんだもん。


「ゆ、ゆー?」


 プリアの不安そうな小さな声で、おれは我に返った。そうだった……おれ一人の問題じゃないんだ……、だめだめ、しっかりしないとね……。


 深呼吸を一つ、これだけで結構落着けるものだよね。よし、今の状況でやることを考えよう。……みんなをこのままにしてはおけないよね、帰してあげないと。


「みんな―」


「いたぞ!」


 おじさんが倒れた。頭から矢を生やしてて、すぐに胸に二本が新しく生えた。今気づいたけど、このおじさん、前に剣闘場を見てたときに戦ってた人じゃない。


 もう一人のおじさんの腕を切り落とした……、いや、だめ。だめ。今それよりも、生えてる矢のことを考えないとだめ。そうでしょ。


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