足は大事 9
「成功……それじゃあ、後はよろしく……」
「待って、大丈夫なの?」
「よっぽどのことじゃない限りいう事聞く、後はゆーたちがきちんとご飯を食べさせて世話すれば大丈夫」
あ、世話とかはこっちでしないとだめなんだ。ま、そうかチクバさんもずっと出てられるわけじゃないしね。
けど、結構責任重大だよね。いう事を聞かせるためでもあるけど、生き物だし死んじゃったら大変だもん。
「報酬はもらっとくから、じゃあしばらくは呼ばないでね疲れるからあ……」
チクバさんは消えた。グリフォンは……うん、彼女が消えても大人しく待ってる。成功だね。お金も……半分。
ただ、刻印が結構痛々しいんだよね……毛がなくなって肉にそのまま刻まれてるみたいだし、舐めてるし、痛いのかな。
「ごめん」
今更なんだって思うけど、こうなったのは全部おれたちの都合だもんね。グリフォンはただたまたま通りかかったせいでこうなった……うん、お腹を空かせないようにしてあげよう。
「ゆー?」
「あ、ごめん。皆ありがとう、成功したよ」
プリアは『黒ノ鉄巨兵』を解除して、他のみんなも構えをといた。
「マイさん平気?」
「ちょっと疲れたかな……できれば今日はあとは寝かしてもらいたい」
「もちろん、お腹は?」
「そっちは平気」
『もっと光を』の消耗は結構大きいみたい。あとはゆっくり休んでもらおう、テントも彼女だけに使ってもらいたい。そうしないと疲れが取れないだろうからね。
「ほら、お手しろ」
「飛行」
……スルグさん、何もしてないのに真っ先にグリフォンに近づいていって……。さすがにちょっと、あれじゃないかな。
「ゆー、何かいるぞ」
「え?」
ムーラさんに肩を叩かれた。彼女が指さしてるのは洞窟、何かがいる?
「! っ! !」
出て来た……小さいグリフォン? 子供かっ、あ、いや、いてもおかしくないけど……どうしてチクバさんは言わなかったんだろうか? グリフォンだけが対象だから? う~ん、ちょっと不親切かな?
「わっ、なにする」
スルグさんに3匹の子供グリフォンが近寄っていく。うわあ……蹴ろうとしてる。ダメだ、やっぱりスルグさんは色々……ねえ。
「やめて、可哀そうだよ」
「モンスターだぞ!」
子供グリフォンたちはお母さん(お父さんかも?)であるグリフォンを見つけてとことこ近づいていった。大人と比べると翼が小さくてもこもこしてるね。大きめの犬くらいあって、中々かわいい。
「……」
けど、そのグリフォンは子供たちを無視してる。近づいてすりすりしたり、お腹が空いたっていうように鳴くのに見もしない。変だね、そういう生態なのかな。
「ん~、もしかして子供ってわかんないんじゃない?」
「どういうことポインさん?」




