足は大事 6
お腹が膨れたらまた歩き出す。今日中には無理かなって思ったけど、黙々と歩いていったらとうとう山まではたどり着けた。近くで見るとそれほど高くないね、登るのも結構早く済むかもね。
「チクバさん、今日はこのまま一泊?」
夕方だしと思っていったけど、チクバさんは首を振った。
「このままいく、夜はグリフォン眠るから」
なるほど、寝込みを襲うんだね。
「プリアの巨兵で抑え込んで、その隙にチクバさんが刻印を押しちゃう」
「私?」
そっか、プリアの巨兵は力なら相当なものだもんね。羽ごと抑えればグリフォンでも動けなくなっちゃうかも。いや、動けなくなるんだろう。
「それなら私たちはいらないじゃないか」
このスルグさんは文句ばっかり言って。
「そ、それは違うんじゃないか? な、なにもしないでおこぼれだけもらうのは、よ、よくない」
お、ランランさんいいこと言うね。人っぽいのもあるけど好きになっちゃう。
「あんたらにも役目はあんの、観察偵察予備戦力、チクバさんのボディガードとか」
確かにチクバさんの刻印がないと計画はなりたたない。もしチクバさんがやられちゃうと、余計な危険と出費が必要になるよね。
「というわけで、準備しちゃって」
「あなたは?」
「体力温存するの」
チクバさんはいそいそとテントを広げると寝転がっちゃった。ま、本人が言ってるんだし必要なんだろうね。おれたちはおれたちで準備をしないと。
「ゆー」
「プリアも含めて全員夜に備えて休もう。ただし寝起きじゃ色々大変だろうし、作戦開始の1時間前には起きておくよ。武器もちゃんと用意して、怪我したときように薬も渡しておく。ただし、逃げたりいう事を聞いてくれなかったらおれだって黙ってないからね」
一応代表なんだし、それっぽいところを見せておかないとね。
それが効いたのかとりあえずみんな備えて休んだり準備したりで、空は赤から青く、そして黒くなった。
「いくよ」
星が見えるようになってから、チクバさんは起きておれたちを先導した。思ってたよりも険しい山道だったけど、休んでご飯も食べたからそれほど苦しくはなかった。モンスターも眠ってるらしくて、少なくとも立ち向かってくるようなこともなかった。
「ストップ」
中腹くらいでチクバさんがおれたちを止めた。洞窟があって、そこを指さしている。なるほど巣穴だね。
「チクバさんがグリフォンをおびき出すから、プリアが捕まえるんだよ」
「う、うん」
プリアは緊張してるみたいだ、肩に手をおいてもっと気楽にって助言してみる、大丈夫、なんとかなるって。




