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第一章5 念願の里

    第一章 最悪の転移場所


       第一章5 念願の里


「結構歩いたな。」


 かれこれ1時間は歩いていると思う。


「もうすぐ着くガス。それまで辛抱するガス。」


「もうすぐって見渡す限り木ばっかりだけど。」


 コイツにとってもうすぐってどのくらいだ?もう足が限界なんが。


「後百歩、歩けるかどうかなんだけど。それまでに着きそう?」


「百歩を歩ければ十分ガス。」


 本当か里ってどれくらい小さいんだよ。百

歩以内に着くとは思えないんだが。


「着いたガス。」


「着いたって木じゃねぇか!」


 ホブゴブリンが着いた、と言った場所はまだそこら中に生えている木しか見当たらない。


 里などはただの妄言だったのか。


「はぁー、うるさいガスね。文句を言うなら入れてやらないガスよ。それが嫌なら黙って見てるガス。」


「分かったよ。本当にあるならな(笑)。」 


 妄言だと思っているため、少し煽る様な言い方になる。


「はぁー、どこまでも苛つく奴ガスね、お前は。」


「○***○***」


そう言うとホブゴブリンは小さく何かを唱え初める。


「えっ、嘘。」


「本当ガス」


 すると周りに生えていた木は次々と消えて行き、突然、瞬間移動でもしたのかと疑うくらい突然、里が現れた。


 里の中に入ると直ぐに駆け寄る影が見える。


「お帰り〜ウブラの旦那、収穫はどうだったっす?」


言葉を吐いたのはレオンでも隣にいるホブゴブリンでもなく、また違うホブゴブリンだった。


「ウブラ?あんたのことか?」


「そう思えばまだ名前を言っていなかったガスね。悪かったガス。」


「大丈夫、俺もまだあんたに名前を言っていなから。」


「ウブラの旦那、誰っすか?隣の奴は。」


「えーとコイツはだな。」


「俺はアカガネ レオン、人間だ。よろしくな。」


 初めて名前を聞かれて、自慢げに名前を名乗ってしまう。ウブラの方に目を向けると呆れた顔をしている。


「人間!!死んでる人間はよく見るけど、生きてる人間は初めて見るっす。よろしくっす。」


 死んでる人間はよく見るんだ。その反応だと、この森で生きてる人間に会えるのって本当レアなんだな。

 自分がURにでもねなった気分だ


「でも、何で人間がこんな所にいるっすか?」


「あーそれはだな」


 異世界から来たって言っていいのか?うーん、でもな〜、信じて貰えなさそうだな〜、辞めとくか、うん、辞めよう。痛いやつって思われたくないし。


「なんだ、気づいたらこの森の道で寝てたみたいな感じだ。」


「そうすっか。大変だったすっね。まぁこの里はみんな、知能を持っていてかつ弱い者ならウェルカムな感じなんでゆっくりしていくといいすっよ。」


「お前は優しいな〜、えーと名前は?」


「クロっす」


 イヌみたいな名前だな。


「よろしくな。クロ」


「よろしくっす。レオン」


「所でお前、別にここに住むのは反対しないガスが、家とかはどうするガス一応言っとくガスが俺の家には住ませないガスよ。」


「えっ」


 完全にウブラに頼っていた。ここに来たら一緒に住まわしてすれるのかと思っていた。


 ゆっくりとウブラの方向に顔を向ける。


「えっ、お前まさか、、、」


「ダメなの?」


「ダメに決まってるガス!」


 予想外の返答に驚き。直ぐ助けを求める。


「頼む!そこを何とか。」


「嫌ガス。」


 仕方ない、初めて話したけどイケるか。


「はぁーじゃあクロ、お前の家に住まわしてくれ。」


「無視っす。初対面の相手を家に住まわすのは常識的に考えて。」


 まさかの撃沈しかもモンスターに常識があるとは。


「頼む!お前らしかいないんだよ。どっちか俺を住まわしてくれ。俺を貰ってくれ。」


「嫌ガス」


「嫌っす」


 「銃弾喰らったのかと思ったわ。喰らったことないけど。」


「何ガスその銃弾って。」


「こっちの話だから気にすんな。」


 やっと助かったと思ったのにまさかここに来て衣食住の壁に直面するとはな。


 くそ、また奥義を出すしかないな。


 くらえ!


 次はフライング土下座+顔面めり込みだ!


 「そこを何とかお願いしますーー!」


「また何か変なことやり始めたガス。」


「旦那何すかこれ(笑)、コイツめちゃくちゃ

面白いじゃないっすか〜。仕方ないっすね。分かったっす。じゃあ俺んとこ来ると良いっすよー。」


「悪いことは言わないから、辞めといた方がいいガス。」


「嫌だ!」


 この世界は困ったらフライング土下座しとけば何とかなるっぽいな。


「マジでナイス!!クロ!」


「クロ、マジ、神!」


「でも条件があるっす。」


「出来る範囲でなんでも来い!」


「まずはっすね。家の手伝いっす。それとレオンはいくらなんでも弱すぎるっすから、ウブラの旦那の所に行って稽古付けて貰うと良いっすよー。あと逃げるのは無し。」


「合点承知であります。」


「クロ。お前な勝手に話をつけるなガス。何で俺がこいつの稽古を付けなきゃならんガスか。」


「まぁ、いいじゃあないっすか。ほら旦那暇だって言ってたじゃないっすか。しかもこの里で稽古つけられるのって旦那しかいないじゃ無いっすか。」


「確かにそうガスけど、、。」


「はぁー、まぁいいっかガス。分かったガス。明日から俺の所に来るガス。生きていればの話ガスが。頑張るガスよ。レオン。」


「?」


 なんだ俺今日死ぬの?えっ、もしかして

コイツはめちゃくちゃ悪い奴とか、、、

無いな、無い、だってこいつ無害そうな顔してるし。


「ウブラ師匠、明日からよろしくお願いします!」


「とりあえず今日はこの里を回るっすよ。」


「イェーイ、観光だ!その前にちょっと休憩させてくれ。足が終わった。」


「貧弱っすね。そんなんじゃ明日死ぬかもしれないっすよ。ほら、いくっすよ。」


「痛い、痛い、鬼かお前は。」


      〜数時間後〜


「ここって本当に里か?里のわりにはデカくね?」


「みんなが頑張って立てた里っすからね。」


「あっちにあるのが武器屋、そんでこっちのが魔導書を売っている所、さらにこっちが解体屋っす。」


「他はわかるけど解体屋って何するためにあるんだ?」


「解体屋はっすね主にモンスターを持って行って、いる素材だけもらって要らない素材は売る所っすね。」


「ふーん、金っているの。」


「そりゃ、もちろんいるっす。」


 やっぱ、世の中金だよな。


「そしてここがギルドっす!!」


「おぉー、めっちゃデカい。」


「ギルドは主にモンスターの討伐依頼なんかをお願いしてる所っす。倒してモンスターの死体「持って行くとお金が貰えるっす。」


「俺でも依頼とか受けれたりする?」


「無理っすね。行ったらすぐ死ぬから。」


「ですよねー」


 わかっていたことだが、そんな直で言われると流石に凹むわ。


「これで一通り回ったっす。あとウブラの旦那の家だけど別に家まで行かなくてもこのギルドに行けばいいっす。」


「ウブラ師匠ってずーとギルドにいるのか?」


「そうっすね。だってウブラの旦那はギルドマスターだからずーといるっすね。」


「ギルドマスター!!!ギルドマスターってあれだよな一番上の人だよな。」


「そうっす、一番上の人っす。」


「マジか!意外だな!」


 これまでの事が無かったら一番の驚きだったかもしれない。


「そしてこれが俺の家っす。」


「おー、普通だな。」


「普通っすね。」


「とりあえず家の手伝いって言うのは主に薪割りとか料理とか掃除っすね。」


「とりあえず今日は俺が全部やっておくからゆっくり休んで明日に備えるっす。明日から多分地獄の日々が始まるっすから。」


 まぁ大丈夫だろ、なんだかんだ俺、鍛えてたし。スタミナにも自信があるし。


〜数分後〜


「はいよ、今日の晩ご飯。」


「なんだこれ。」


「晩ご飯」


 レオンは驚愕する。そこには料理、いや食べ物とは絶対に言わない様な物ばかりが並んでいる。


「これって食えるのか?」


「体に害はないっす。」


「食えるの?食えないの?そもそも食べ物なの?」

 

「体に害はないっす。」


 クソ、絶対食べ物じゃ無い。ウブラ師匠が言ってた意味が今分かったよ。忠告ありがとうウブラ師匠。でもな!俺は腹が超絶減ってるだから食う!俺ならイケる!


「うっ!!」


「もぐもぐ」


「もぐもぐ」


「何か渡っちゃ行けない川が見えたわ!!」


「もぐもぐ」


「良く、そんなもぐもぐと食えんな。」


「、、、」


 クソ、食うしか無い。


「これは食べ物、これは食べ物。」


「うっ!!」


 そこからは地獄だった。何度も川が見えた。何度も川を渡りそうになった。だが、一様、全部食べた。食べたことを誰か褒めてくれ。


「ご馳走様。」


「ご、ちそう、さま。」


「よっしゃ、レオン風呂に行、、。」


「もう寝たんすか。早いっすね。」


レオンは寝たのでは無く。気絶だ。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

本作「異世界でも不運なのかよ!!!。」

を読んでいただき誠にありがとうございます。


どうか今後も末永く読んで頂けると嬉しいです。


また誤字、脱字、感想などをお待ちしております。


今後とも本作を書いていくための強力な力の源になります。感想、評価をしてくださった方、本当に感謝しております。ありがとうございます。

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