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プロローグ 疾走

     第一章 最悪の転移場所


       プロローグ 疾走


ーーヤバい、ヤバい、これはマジでヤバイ

 

 青年は深い森の草をかき分け、息を切らしながら懸命に走る。

 青年の体を見ると大小のさまざまな傷が目につく。


 ーー追いつかれる、、、ヤバい、、、

追いつかれると間違いなく死ぬ、、、死ぬ?



   そう言葉をこぼし意味を理解する。



 ーー嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ 

 嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ


        死ぬのは嫌だ。


  がむしゃらに走った、走って走って

走って走って走って走って走って、、、


 しかし、これだけ走っても老婆の姿をした化け物との距離は離れるどころかどんどん近くなっているようにも感じる。

   

  ーーくそ、くそ、くそ、ヤバイ、ヤバイ


     「ーーーーーっ!」

 

 まだ化け物との距離があったはずだったが、化け物はその距離を一瞬にしてなくし、青年の背中に鋭い爪で切り裂いていたのだ。


 刹那あの子たちとの楽しかった思い出が走馬灯のように過ぎて行き、涙が溢れる。

 

  「嫌だ!まだ生きていたい!生きなければならない!!だって、まだあの子たちが生きているかもしれない!!だから覚えている俺があの子たちを探さなきゃ誰が探すんだよ!!!」   


      地面を叩きながら叫ぶ


 「みんなあの子たちのこと初めからいなかったようにしやがって!!何で誰も覚えていないんだよ!!」


   その叫びは青年にしか理解が出来ない


 生きようとするために、地べたを這いずり逃げようとする。しかし誰が見ても重傷だ、背中は目を向けられないほどにずたボロでどれだけ出たのかわからないほど赤黒い液体が地面に染まっている。そんな体で逃げ切れる訳がない、

わかっているそんなことは。青年は化け物を確認するため後ろを振り返るしかしそこに化け物はいなかった。


   「はは、、、そう言うことか」


「クソがーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」


化け物は青年の致命傷を見るとゆっくりとその場を座り込んでいたのだ。化け物は青年を遊んでいたのだ。食べるわけでもなく、殺すのでもなく、ただただ青年に致命傷を負わせ生きながらえようとする青年を見て笑うために。


「、、、」

「、、、」

 

 遠のいて行く意識の中力の入らない手を強く握り強く誓う、、、



    「もう二度と、、、」

 


「お前たちを、、、」



「、、、、、、、。」



  そう誓いながら アカガネ レオンは命の炎が消える。

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