4話 フラグ立たんじゃなかったぜ
俺はフワフワと高度1メートルを浮遊しながらラスにこの世界の話を聞きながらゴブリンを探していた。
この世界レーベスは秩序神カタルシスと混沌神オーメンの2柱が創り、守護しているのだと。
秩序神が人間や獣人などの人族を守護し、混沌神が魔物や魔人などの魔族を守護しているそうだ。
あれ?おかしいな。秩序神カタルシスは魔物に転移した俺に頑張ってみたいなこと言ってたような?まぁいいか。俺と祐介の場合別だろうし。これは俺とあいつの頭脳戦だからな。
まぁあいつのことだしゲーム云々抜きにしてこの世界を楽しんでるかもしれないな。
それと現在の情勢は意外と穏やかだそうだ。この世界には発見されている大陸は3つある。1つ目は俺が今いるアンセム大陸、2つ目はこの大陸の真横にあり、日本と中国くらいの距離にあるオリフィス大陸。
最後に今まで行った人は帰ってこなかったと言われている終焉大陸。この世界に住む人々はあそこには悪魔が住んでいるだの龍が住んでいるだの言っているそうだが、ラスが答えを知っていた。
なんと昔カタルシスとオーメンが喧嘩したせいで生態系が狂ったらしい。大陸の中心部に高密度エネルギーが集まった結果別次元への扉が開いてしまったらしい。まぁブラックホールみたいなものだ。そのせいで両神が結界を施したんだけど近づき過ぎた人はブラックホールに飲み込まれたと。
普通考えないだろ、神々の喧嘩で壊れた大陸なんて。ま、俺はそんなとこ行くつもりはないから関係ないけどな。
そんな話をしながら始まりの森の奥深くを探索しているとかなり大きな洞窟を発見した。
『御主人様!あの洞窟からかなりの生命力を感じられます。隠密を発動しながら警戒して進んでください。』
まじかよ、警戒しながら進むのか。それ要するに強い気配がするってことだよな。とりあえず隠密を発動させる。これは選んでおいてかなり良かったと自負している。
なにせ自分の気配がどんどん薄れていくのだ。Lv10なんて人外レベルなんだから普通は察知できない。そして奥に進むと、大きな白いトカゲがいた。いや、あれはトカゲなんかじゃないっ!
あれは……龍だッ!クソッ、フラグ立てんじゃなかったぜ。幸運なことに寝ている、すぐに逃げられる。
『御主人様?なぜ逃げるんです?貴方様なら体を龍の中に入れるだけで勝てますよ?人化するための《龍の因子》が獲得できますよ?』
うぐっ!分かってる、分かってるんだ!でも、こえーよ!
『じゃあやりますか。体を最大限まで広げながら隠密を最大まで発動させてください!』
え?え?もうやるの?早くない?!ちょ、分かった!やるから!フーフーハー。深呼吸だ深呼吸!
よしやったるか。体を広げながらゆっくりと隠密をかけていく。1分ほど経つと洞窟は黒い霧で覆われていた。呼吸をする龍の鼻にどんどん俺の体がどんどん入っていく。
龍の鼻に俺の霧が入ってから5分ほど経つといきなり龍が苦しみだした。いやいや、怖いて!これ!俺は逸る気持ちを抑えながら頑張って龍を観察していた。
「ウウウゴゴゴォォォォォ!ヴヴヴ、ヴグ」
ひとしきり叫ぶとガクッと首を垂れた。あ、死んだな。怖かった!
『《龍の因子》を獲得しました。レベルが進化上限に達しました、進化可能です。ポイントを振り分けてください。』
よし、ステータス!
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■名前:フォルトゥーナ
■種族:ベビーアニマG級
■ステータス(30P)
LV:10(MAX)
HP:62
MP:74
攻撃:16
防御:16
敏捷:42
固有スキル:夢想の書Lv1
サポート機能Lv1
種族スキル:不老Lv−
浮遊Lv−
吸収Lv−
《鬼の因子》
《龍の因子》
スキル:鑑定Lv15
偽装Lv15
剣術Lv15
威圧Lv15
洗脳Lv10
収納Lv10
隠密Lv10
◾️状態:カタルシスの呪い(特大)
オーメンの呪い(特大)
◾️称号:転移者 呪われし者 チート野郎 龍殺し
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前回と同じ構成でいいか。2:4:1:1:2で振り分けますよねそりゃ。
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■名前:フォルトゥーナ
■種族:ベビーアニマG級
■ステータス
LV:10(MAX)
HP:68
MP:86
攻撃:19
防御:19
敏捷:48
固有スキル:夢想の書Lv1
サポート機能Lv1
種族スキル:不老Lv−
浮遊Lv−
吸収Lv−
《鬼の因子》
《龍の因子》
スキル:鑑定Lv15
偽装Lv15
剣術Lv15
威圧Lv15
洗脳Lv10
収納Lv10
隠密Lv10
◾️状態:カタルシスの呪い(特大)
オーメンの呪い(特大)
◾️称号:転移者 呪われし者 チート野郎 龍殺し
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よし、進化します!進化先を教えてください、ラス先生!
『進化先は現在ではアニマのみですよ。次から龍系統か鬼系統を選べるようになりますから。』
ま、とりあえずアニマに進化します。
『わかりました。体が淡く発光しますので5秒ほどお待ちください。』
そういう時俺の霧の体が金色に輝きだし、体が増えていく感触の後、光が収まった。サイズは今までの2倍ほどらしい。洞窟が狭く感じる。とりあえずステータス確認するか。ステータス!
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■名前:フォルトゥーナ
■種族:アニマF級
■ステータス(進化ボーナス50P)
LV:1
HP:62
MP:74
攻撃:16
防御:16
敏捷:42
固有スキル:夢想の書Lv1
サポート機能Lv1
種族スキル:不老Lv−
浮遊Lv−
吸収Lv−
《鬼の因子》
《龍の因子》
スキル:鑑定Lv15
偽装Lv15
剣術Lv15
威圧Lv15
洗脳Lv10
収納Lv10
隠密Lv10
◾️状態:カタルシスの呪い(特大)
オーメンの呪い(特大)
◾️称号:転移者 呪われし者 チート野郎 龍殺し
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よし、進化ボーナスを配分するか。今まで通りの割合でだな。早く夢想の書使いたい!でもペンがないから書けないんだよ!あくまで書だからペンが必要なんだ!
あ、商人襲えばいいんじゃん。街道見つけて馬車襲えばペンの一本くらい手に入るか。よし、そうなりゃ次の標的は街道探しだ!ま、その前にゴブリンで新しい体慣らさないと。とりあえずステータスはこんなんでいいかな?
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■名前:フォルトゥーナ
■種族:アニマF級
■ステータス
LV:1
HP:72
MP:94
攻撃:21
防御:21
敏捷:52
固有スキル:夢想の書Lv1
サポート機能Lv1
種族スキル:不老Lv−
浮遊Lv−
吸収Lv−
《鬼の因子》
《龍の因子》
スキル:鑑定Lv15
偽装Lv15
剣術Lv15
威圧Lv15
洗脳Lv10
収納Lv10
隠密Lv10
◾️状態:カタルシスの呪い(特大)
オーメンの呪い(特大)
◾️称号:転移者 呪われし者 チート野郎 龍殺し
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龍の姿はデカすぎるから小鬼の姿になって暴れるとするか。確か俺が目覚めた遺跡の隣の部屋にあった宝物の中に剣があったよな?
そう思いながら収納の中を物色する。龍の死体やゴブリンの死体とは別の場所に剣はあった。かなりの業物だと思われる。
鑑定すればわかるか。
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◾️名称:神聖剣アクティーナ
◾️等級:S級
◾️効果:聖魔法付与・対闇属性
◾️概要:かの有名な七魔剣の1つ。魔力を込めると聖属性の魔力を纏い、聖魔法を放つという。同等の七魔剣である怪魔剣スコティノスと対になる。
◾️製作者:ラウルス・ゼノ・ヴィクトール
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かなりの名剣じゃね?魔物が聖剣持つなんて普通ないけど。ってか七魔剣って何?
『七魔剣とはレーベスにおいて最強最古の王と謳われたラウルス・ゼノ・ヴィクトールの所持していたS級武具ですね。』
おお、いきなり昔話になったな。ラウルス・ゼノ・ヴィクトールって誰?
『ラウルス・ゼノ・ヴィクトールは1人で8柱の神々と戦い、5柱の神を倒したが、残る3柱の神に敗北し殺された神話に登場するレーベスに生まれ、最初に国を興した最古の王の名前です。この諍いを起こした結果残る3柱の神は責任を問われ創造神に謹慎させられました。その後カタルシスとオーメンがこの世界の神に就任しました。』
なかなか長い話だった。で、七魔剣ってどんなのがあるの?
『七魔剣は
太陽剣イーリアス
氷結剣ヒオノシエラ
暴風剣シーフナス
金剛剣ディアマンティ
雷霆剣ケラウノス
神聖剣アクティーナ
怪魔剣スコティノス
の7つです。』
どれもかなりの業物ですね。』
ほー、こんな名剣俺が待ってていいのかな?
『どんな剣でも拾った者の物ですので。そんなこと気にしなくて良いのです。御主人様は魔王となるのですから。』
そういえば魔王になる条件ってなんなんだ?
『モンスターランクS級であり、全ステータスが500を超えた場合、神聖マルス国の巫女に神託がおります。魔王降臨と。』
頑張って魔王目指すか。だがっ!その前にペン奪わないと。