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転生したので貿易していこうと思う  作者: もちぞう
第二章
61/97

祭り2

さてさて、祭りは始まったばかりだ、皆が食べ物を食べ始めて娯楽も始まったばかりという頃、ルッツのライブ会場では盛り上がっていた。観客をゴーレムと歌で二分しながらやっていた。そしてゴーレムの会場と言えばそれはもうすごかった。町の内外からお客が訪れていて商人なども来ていた。その場で賭け事も行われていてそれぞれに楽しんでいるようだった。ゴーレムの会場は、朝から準備が急ピッチで進められていた。会場は大きな闘技場のようになっており屋根まで存在する、大きなドームになっている。緊急の避難場所にも指定するという。その堅牢さは折り紙付きだという。ガルドさんが言っていた。



 ともかく、そこで、大きな照明とマイクの音響設備を整えて、今に至るわけだが、正直やりすぎた感はある・・・。設備が普通じゃないのだ、それはライブ会場の比較にならない。まあ、それは置いといて、始めようか、会場はテーブル席のコロッセオ型、会場は飲食オーケーだった。それぞれに飲み物や酒を持ち寄り観戦している通なものもいる。もうそんなにうまく使いこなしているのかと驚くしかないが、そんな奴らもいる。



 まあ、何にしても今日は沢山選手が集まった。会場の中央にギルマスのガルドさんがいる、紙に書かれたトーナメント表を見ている。今回集まったのは100名あまり。そのほとんどが冒険者という大会でもあった。何名か子供が混じっているがそれでも、大体大人が多かった。その強さは年齢では測れないものだったが、それはいいだろう。その話は置いとくとして、参加者たちは腕に参加者の証を付けて並んでいる。皆やる気は十分だった、そして、どこかそわそわしている。皆、やる気十分で、どこか待ちきれないのだろう。



 わかる気はする。どうしてもそういうのは、抑えられないだろうからな。まあ、ほどほどが一番だが。子供たちもソワソワしている。気持ちは同じなのだろう、そろそろ開会式だな。



「えー、おほん、それでは、第一回ゴーレム闘技大会を開催する!」

「「「「「「「「「おおー!!!!」」」」」」」」」

「えー、予選は第一会場と第二会場で行う。審判は私と妻のメルが務める、始める前に一人ずつ検査を行う、不正の検査だ。嘘はつかないようにな、不正が見つかった場合その場で失格となる。心するように。対戦相手はボードに張ってある紙にトーナメント表が貼ってある。見方は下の方にある名前が自分のもので木の枝のように分かれている先が対戦相手だ。もう片方は自分になる、勝ち上れば、次の対戦相手へと当たると言う訳だ。わかったか?質問のある者!手を上げろ!」

「はい、一回負けたら終わりですか?」

「そうだ、今回はそうなる、時間がないからな。そこはわかってもらおう。次!」

「はい、ご飯はどうするんですか?」

「各自で休憩時間を設けなくても、こちらで大きな休憩時間をとることにする。その時に各自でご飯を食べに行くなり自前で済ますなりしてくれ。わかってると思うが、今日は食事はタダで食えることになっている、各自で好きな店に行くようにな!では、予選を始める。最初の対戦は!!・・・・・・。あとのものは控えているように、それと、ダルとジークは風船の準備をよろしく頼む。今呼ばれたものは机に置いてある機体を自分の好みに合わせてカスタマイズして準備するように、次の試合の者も準備しておくようにな、第一試合と第二試合は同時に開始する、準備を怠らないようにな、遅延行為も禁止する。では準備はいいか?」

「「「「おう!」」」」

「それでは第一試合開始する!持ち場に付け!」

「「「「おう!!」」」」

「開始!!」



 掛け声と同時に始まった。緊張感が一気に高まり、加熱する。どちらの試合も互いに踏み込んだ、そして速攻の一撃を試みている。両方とも防ぎいったん離れる。仕切り直しだ。そこからは膠着状態に陥った。じりじりと距離を詰めていく、そして動き出す!両者ともに長期戦は考えていないようで猛攻を仕掛ける。切りきられが続く。なかなか一本入らない。そして長い戦いに決着がついた。パァンと音が鳴り決着がついた。なかなか見ごたえがあった。早朝にもかかわらず観客が拍手を送っていた。映像も綺麗に映っている。なかなかいい試合だった。



 敗者は勝者を称え下がっていく、今日はもうひまになってしまった人たちだ、それでも観戦はしていくようであった。皆やる気は十分、そして向上心も十分にあるもの達ばかりだった。そのまま次の対戦に移っていく。第二試合も終わったようだった。拍手が聞こえる。次の試合はルエルが出場する。やる気十分である。相手は冒険者だ、共に奇抜なカスタマイズはせずに普段通りだった。そして始まる。



「悪いな嬢ちゃん俺は手加減できないぜ!」

「いらないです」ルエル

「へっ、ぬかせ!吠えずらかかせてやる!」

「早くやりましょう」ルエル

「うるせぇ、分ってらぁ!!」



 冒険者が先行を取り上段から切り込む、それを紙一重でかわし風船を割った。見事な一撃であった。呆然とする冒険者。一撃で終わるとは思わなかった観客。静まり返っていた。



「勝者ルエル!!いい一撃だった。」ガルド

「ありがとうございます。」ルエル

「嬢ちゃんこんなに強かったのかよ、始まる前が恥ずかしいぜ。ぜひ優勝してくれ。」

「はい、そのつもりです。」ルエル

「そうかよ、俺じゃあ相手にならんわな、頑張れ!!」

「はい!」ルエル



 さっさと下がって行ってしまった。ルエルも下がる、この後は予定はがら空きだ、という事でちょっと外に行きたいルエルは抜け出してタクローの店に行くのだった。



「兄貴!!」ルエル

「おお!負けちゃったのか?」

「うううん、負けてないし、勝ったし、圧勝だったし!」ルエル

「そうかそうか、休憩か?」

「いや、抜け出してきた、綿あめ食べようと思って。」

「そうか、しょうもないことで失格になるんじゃないぞ?」

「はーい、綿あめ一つちょーだい?」

「可愛く言っても駄目だぞ?」

「お兄ちゃんのこと大好き!!」

「やめろやめろ!!こんなところで変なこと言うな!わかったから、持ってけ、ほら!」

「ありがとう!大好きーー!!愛してる!!」



 しゃべってる間に自分で飲み物を注いでいった、走り去る後ろ姿は、颯爽としていた。身体強化まで使いこなし、走り去っていった。何とも無駄遣いである。まあ、いいのだが、何となくもったいないと思うのだった。生活に根差した使い方をする拓郎とどっこいどっこいの使い方だが、何となくそう思う拓郎であった。めでたしめでたし。



 綿あめ以外は各自で盛ってもらう形にした。そのほうが自分の好きなようにできるし、手も空くのでそうしたのだ。そのほうが効率的だった。量も多くしたり少なくしたり自由自在なのであった。子供たちも喜んで盛っていた。かわいい。ちゃんこい子が自分で盛っている姿は応援したくなる、優しい気持ちで見守っていた。踏み台を用意してあげて茶碗も持ってあげた。



「んしょ、うんしょっ、よいしょ。できた!」

「良く盛れたね、凄いな、はい、テーブルまで持って行こう。ついてきて。」

「はーい」

「友達と一緒かい?」

「うううん、ひとり!」

「そうかそうか、飲み物は何がいい?」

「シュワシュワしてるの!」

「そうか、飲めるかな?ちょっと飲んでみて?」

「うん!ゴクッ、げふ、だ、だいじょうぶ、おいしい。」

「そっか、じゃあもう少し注いであげるね、涙出てるけど大丈夫?」

「だいじょうぶ!!」

「そっか、じゃあ、このくらいね、はい。」

「ありがとう!」

「あ!いたいた!!うちの子がすみません!!迷惑かけませんでしたか?」

「いえいえ、大丈夫でしたよ、もしよかったらお母さんも一緒にご飯食べてってください。」

「ありがとうございます。」

「あかあさん!!」

「こら!!だめじゃない、いなくなったりしたら!ごはん食べよっか、お母さんもお腹減ったわ。」

「ぼくがよそってあげる!!」

「危ないわ!」

「へへへー、どう?」

「上手ね!どこで覚えたのかしら。」

「たべよう、シュワシュワがおいしいんだよ?」

「あら、ほんと、美味しい、喉に来る感じがたまらないわね。」

「りょうりもおいしい!!おにくやわらかい!あまくておいしい!!」

「ほんと!おいしい!卵がいいアクセントになってるわ、味が染みてて美味しい、ご飯が美味しいわ」

「ごはんもたべる!!」

「すみませんね、お兄さんこの子がお世話になって、美味しいわ、今度お店に寄らせてもらうわ。」

「ありがとうございます。調味料も売っているのでご自分で作られるのもいいのではないでしょうか?」

「そうね!それはいい考えだわ!ありがとうございます!」

「おかあさん、おうちでもたべられるの?」

「ええ、教えて貰えば作れるわ。」

「お教えしますよ。食後のデザートを食べながらお聞きください。こうして、こうして・・・・・・。です。どうですか?」

「はい、わかりやすくて作れそうです。味は覚えました。忘れられません。」

「嬉しいですね、じゃあ、あとは作ってみてください。調味料は全部で銅貨1枚でいいですよ。」

「や、安い!そんな価格でいいんですか?」

「ええ、まあ、いいんです、そのほうが皆に回りますから。」

「ありがとうございます。今財布を取ってきますね。」

「はい、お待ちしております。」

「すみませんこの子をお願いします。」

「いってらっしゃーい。」

「お待ちしております。」

「おります!」

「こら!!、行ってくるわ。ちゃんとしてるのよ!」

「はーい」



 走って行ってしまった。すごいスピードだった、若いな、などと思いながら、子守をする。一緒に遊んでたら帰ってきた。



「ハァハァ、お待たせしました、お金です。」

「はい、確かに、どうぞ。」

「これが醤油で、こっちが砂糖ですね、ありがとうございます。」

「作ってみてくださいね、では、さようなら。」

「はい、ありがとうございました!」

「ありがとうーー!バイバイ!!」



 手を振る、男の子も嬉しそうだった。口の周りも沢山汚してたっけか(笑)。お母さんが一生懸命拭いてたなぁ、と思いをはせながら、仕事に戻る。そうこうしてると、鍋を持った客が現れ始めた。おいおい、それは足りなくなるぜ!と思い、追加で大量に作る、何とか間に合った、一番目の鍋が空になる前に次のが出来たので良かった。ふう!!!と一息入れた。りきみすぎた(笑)。



※注意:(笑)はあざ笑っているわけではありません、純粋に笑っているだけです。ご注意ください。



 と遅めの解説お入れながら、話は進む。鍋の軍団が押し寄せてきた、何でも家でも食えるようにするためらしい、みんなたくましいななどと思いながらまた追加を作る。この町の人たちをまかなうつもりでたくさん作った。そうしてたら、他の店からも材料が足りないと、店主が来ていた。とりあえずうちは落ち着いたので、というか、作りまくったので今はいいとして、他の店に食材を運ぶ。他の店も繁盛しているだった、というか、他の店はキャパがそんなにないので、ホーク工房に集中しているようだった。それに加えて持ち帰り客も来ている、どこまで行くのかと思いながら他の店を手伝った。



 暇な人は食べ歩きなどをしているようだった。そのために、結構な量がいることとなったのであった。各店に大量に食材を置いて回って帰ってきたころにはまた鍋が空になっているところだった。危ない危ない、残りあと一個だった。またまた作る、また作る。計大鍋で3杯作った。大鍋は子供が丸く並んで座れる大きさだった。そんな作業をしてると、ルッツが歌っていた終わらな〇歌を歌いながら、屋台の店主が屋台を引いてやってきた。アルバだ。何してんだ?と思いながら見ていると、うちの隣で焼き始めた。おいおい、そういう事かよ、ていうか、遅いな!!今まで何してたんだ?まさか、ルッツのライブを見てたんじゃなかろうな(笑)。



 こいつ、どうしてくれようか。にくったらしいな、ほんとに(笑)。客も他の味を求めて並ぶ並ぶ、長蛇の列だ、焼くのに時間がかかるので列はなかなか消費されない。仕方ないので、見かねて、焼き場を増やした。そしたら段々と客が消化されていった。その代わり忙しいことになったがこの時間まで遊んでたんだ、いいだろう。恨めしそうにしているが気にしない。休ませちゃあだめだ。あいつは休ませない(笑)。ライブも盛り上がってるな、今は6曲目かな。今度はバラードか、いいねえ、選曲がいいなぁ、さすがセンスの塊。



 次は何を歌うのかな・・・・。



「どぶねーずみぃ、みたいに、美しくなりーたい。」ルッツ

「そう来たか、ていうか、俺がブルーハ〇ツばっかり教えたんだった(笑)。しくったかな・・・。まあ、しょうがない。楽しいしいっか。」

「いい曲だよねこれ、私好き」サーシャ

「私も好きです。」ナタリー

「俺も好きだよ、だから教えたんだけどな(笑)。」

「「「「「好きー!」」」」」ちびこ達

「ああ、そうだな、いい曲だよな、聞いてきていいぞ、すぐ近くだしな。」

「「「「「はーい」」」」」

「日本の曲ばっかりだね、いい曲達だけどさ、なんか日本にいるみたい、ちょっと変な感じ。」詩織

「まあな、俺が教えられるのがこれらくらいしかないからな。今度好きな歌うたってもらうといいさ、すぐに覚えるからな、ルッツは・・・。」

「すごいよね、そんな才能あったらいいのに・・・。」詩織

「だな(笑)。」

「あたしも好きだし、いいねぇ、ルッツは歌上手いよね」詩織

「そうそう、嫉妬するくらい上手いよ。」

「兄さんの歌も好きだよ。」サーシャ

「私もです」ナタリー

「ありがとうな、慰めてくれて。」

「聞いてみたい!あたしも聞く!!」詩織

「いいからいいから、また今度な(笑)。」

「えーー!!ぶぅー!!」詩織

「兄さんの優しい声があってますよ(笑)。」サーシャ

「うがぁーー!聞きたいぃ!!」詩織

「やらないやらない、いいから聞いてきな。」

「もーっ!!今度聞かせてねっ!!」詩織

「できたらな。」

「でぇーきぃーまぁーすぅー!!!」詩織

「ははは、気にすんな、気にしすぎると禿げるぞ?」

「禿げません!!もうっ!!」詩織

「まあまあ、串肉でも食べて、落ち着けって。」

「い、いただきます。」詩織

「ははは、落ち着いたね。じゃあ、そろそろ夜飯の何かを作るか!手伝ってくれな!」

「「「「「はーい!」」」」」



 空いた大鍋にご飯とカレーを作ってもらう、俺は炭火を移してきてバーベキューの準備をする。でっかい鉄板を準備してご飯に合う味付きカルビを焼いていく、大量にだ。つまみ食いする。うん、美味い!ちびこ達が寄ってきた、すぐにひな鳥スタイルになるので冷まして口に入れてやる。パクパク食べている。可愛い。サーシャとナタリーにもやる。仕事中なので運んでやる。そして一口。二口と食べる。



「「「「「美味しい!!」」」」」

「ごはんと一緒に食べな、腹減ってるだろ?」

「「「「はーい」」」」

「私も食べる!!」詩織

「はいはい、こっちに来て、あーん、」

「あーん、もぐ、美味しい、懐かしい味、焼肉のあじだわ。」詩織

「恥じらいはないんだね(笑)。まあいっか。カレー出来た?」

「もう少しでできます。」ナタリー

「よし、手伝う、ご飯を炊きあげちゃうね。おし、出来上がり」

「兄さんがやると早い・・・。自信なくしちゃう・・・。」ナタリー

「大丈夫大丈夫、やってると早くなるから。」

「もっと早く、もっと早く。」ナタリー

「いや、味が大事だからゆっくりでいいよ。」

「そ、そうですよね、すみません!」ナタリー

「いいから、いいから、大丈夫大丈夫。ナタリーは頑張ってくれてるよ、大丈夫」

「そうそう、肩の力抜いて?」サーシャ

「私より何倍も早いよ!」詩織

「ありがとうございます、詩織さん。ありがとうサーシャ。」ナタリー

「堅っ苦しいお礼はいらないよ?お姉ちゃんだしね、ね、お姉ちゃんて呼んでね、ね?」詩織

「はい、お姉さんありがとう」ナタリー

「そうそう、そんな感じ、いいよナタリーちゃん。」詩織

「ありがとう、姉さん」ナタリー

「むほっ、いいよ、いい感じ、そうそう!!」詩織

「もういいか?そろそろカレーを出したいんだが・・・・。」

「「「「はーい」」」」

「できました!」ナタリー

「おう、よくやってくれた、じゃあー、ってもう並んでるな(笑)。」

「おう!早くしろ-!タクロー!!」

「腹減ったぞぉーー!」

「まだ食べたりない!無くならないご飯、最高!!」

「カレーだカレー!!俺の大好物!!」

「腹減ったー!頼むぜカレー!!君に決めた!!」



 なんか、ポケモ〇マスターのような言い方だったけど、いいか(笑)・・・・。各自で盛ってもらう。



「順番に盛って行って下さい。ご飯から盛って行って下さい!順番ですよ!」

「「「「おう!」」」」

「「「「任せとけ!!」」」」



 冒険者率が高いな(笑)。どうなってるんだ?ていうか、増えてるな、王都からの冒険者が多く来てるんだろうな、凄い。知らない人ばっかりだ。ただ、のりというか、扱いは同じようで、地元の冒険者と同じようにしてくれた。助かる。子供たちはダウン寸前まで食べていた(笑)、食いすぎだな・・・。冒険者たちは、店の中にも入りたがったが、今日は休業中なので遠慮してもらっている。人手が足りない。ゴーレム闘技大会のことも説明して集客を狙う。今頃、いっぱいになっているのだろうか・・・。でも、ルッツも結構人を集めているのでにぎわっている。



 王都まで祭りの予定が行ってるとは思わなかったな。せめて近郊の村人たちくらいかなと思っていたのだがな。歩いてこれる距離なので歩いて向かってくるものも多い。衛兵隊が巡回しているコースなので安心して来れるのだ。すごいなうちの衛兵隊は・・・。うちの、っていうか、この町の衛兵だがな。おし。差し入れに行こうか。みんなに任せて俺は駐屯所に向かう。炭火焼肉は詩織に任せてきた。カレーの材料も置いてきた。



 今日は非番の者も祭りに参加している。祭りに出られない者のためにすき焼きを作っていく。ちなみに、駐屯所の庭を借りて作っている寸胴鍋に小分けにして作る。兵士たちが暖めやすいようにしている。そして、味は濃いめだ、温かいメシが食えるように煮炊きする。交代でやってきた兵士に料理を渡す。どうやら喜んでくれたようだった。今から祭りに向かうそうだ。炊き出ししなくても、みんな出られるのかな?などと思いながら、作る。まあ、あまりはしないだろうと、大量に作った。カレーもだ、ご飯も炊いたものと米だけ料理班に渡したりした。出られない者のために酒を卸していった。冷蔵庫付きである。



 余ったら皆さんで飲んでくださいと声をかけて置く。こんなにしなくても実は、皆が参加できるようにシフトが組まれていたのだった。何とも言えなくなるのだった。拓郎が知るのは先の話。拓郎は一仕事終えたかのようにやり切った感じで、駐屯所を出ていった。その時、兵士に見送られて・・・。帰って来た時には、カレーが大繁盛していた。ナタリーがせっせと次を作っている。俺は飲み物の所に酒を追加する。ビッグ〇ンだ。それぞれがコップに注ぎ飲み始めた、酒だとわかると人が群がってくる。



「美味い!!こりゃあいい酒だ!!」

「飲んだことない味わい、美味い!」

「すっきりとしていて、飲みやすい、美味しい!」

「ビッグな男になるために願掛けだ!!」

「ずりぃーぞ俺にもよこせ!」

「まだありますよ。」

「ロックが染みわたるぜ。タクロー氷もう一つ!」

「俺ぁ、ストレートだな、くぅーー!!美味い!」

「家に帰れるようにしてくださいね、飲みすぎ注意ですよ?」

「おう!!任せとけ!!」

「「「「「おう!」」」」」

「心配だなぁ、大丈夫かなぁ・・・。まあ、気にしても仕方ないか。衛兵さんに頑張ってもらおうっと。」

「我々も飲みますよ!!」

「いやいや、そこは我慢しましょう、みんなを助けると思ってね。」

「いやいや、楽しむものですよ、祭りは(笑)。」

「いやいや、そうは言っても衛兵さんはきちっとしてますから、大丈夫ですよね?」

「いやいや、衛兵も楽しむ時は楽しむものですよ。」

「いやいや、町はどうなるんですか?この寒さですよ?外で寝たら大変なことになりますよ?」

「それは・・・・・。大丈夫です。」

「いやいや、間があったですよね?だめですってば。ジュースにしてください。」

「むう、むーーーーーーーーーーん。仕方ないですね。ジュースにしましょう、皆!各自ジュースにするように!」

「「「「はい!」」」」

「良かったこれで町は守られましたね・・・。」

「はっはっはっはっは、ご迷惑をおかけしました。」

「隊長さんだったんですね、しっかりしてくださいよ、夜は冷え込みますから。お願いしますね。」

「はいっ、衛兵一同しっかり職務を全うします!」

「頼りにしてます。どうぞコーラです。」

「ありがとうございます。」

「好きなだけ食べてってくださいね。」

「はい!お前たちしっかり腹ごしらえするんだ。今からゴーレムの闘技大会を見に行くぞ!」

「「「「はい!」」」」

「では、失礼します。お前たち盛ったか?」

「まだです!少々お待ちを!」

「わかった、待とう。」

「終わりました!!」

「では参る。失礼しました。」

「「「「失礼しました!!」」」」

「ありがとうございました!」

「「「「「ありがとうございました!!」」」」」



 衛兵たちはそのまま北の闘技場に向かっていった。食べながら行くのだろう、良かった良かった。これで町は守られる。



 その頃、闘技場では、決勝が行われていた。ルエル対ロランだ。両者一歩も引かずに切り結んでいる。



 ルエルが仕掛けた、上段きりおろし、切り上げ、水平切り、突きの4連撃を繰り出した。



 それを、紙一重でかわすロラン、危ない場面もあった。



 しかし、それを受けきり、攻撃しようとしたところでバランスを崩す。



 ルエルはチャンスと見て押し倒す。そのまま馬乗りになって、猛攻を仕掛ける。



 ロランは、不利な体勢ながら受けきる。



 空いた右手でルエルを押し倒す、そして蹴って起き上がる。



 ルエルは転がりそのまま起き上がった。



 距離が離れて仕切り直しになるかに思えたが、更に早く踏み込み突きを放つルエルがいた。



 今度はよけきらずに風船にかすってしまう。



 しかし、割れはしなかった、そこで、渾身の反撃を繰り出すロラン。



 これも、風船に当たりわずかに避けるルエル。



 互いに連撃を繰り出す猛攻、互いに風船にはかするが割らせはしない。



 そして距離を取る、そこで、不意にルエルが手を上げてロランに向ける、黒い礫が発射され、あっけなくロランの風船はわれてしまった。



「勝者!!ルエル!!」ガルド

「「「「「「「「「「「おおー!!!」」」」」」」」」」」

「嬢ちゃんが勝ちやがった!!すげーー!!」

「最後のなんだ!!!魔法か!!!?」

「ロラン、お前も負けちゃったか、無念。」グラン

「ゴーレムで魔法を使えるものはいなかったように思うがのう?」マーリン

「そうですね、私の知る限りいませんでしたよ。あ!!そういえば、特訓と言ってタクローさんが何か仕込んでいたような・・・・。」サラ

「タクローか、うむ、あり得るな。そうに違いない。」マーリン

「なんにしても、優勝を称えないとな。おめでとう!!!」グラン

「「「「「嬢ちゃんよくやった!!!」」」」」

「いいぞぉ!!」

「大人に勝つなんてやるなぁ!!」

「よくやった!!!」

「応援してるぞ!!」

「「「ルエル姉ちゃんすげーーー!!」」」

「かっけー!!」

「いいぞぉ!嬢ちゃん!!」

「ん!んん!えーー、では閉会式と授与式を行う。優勝者に白金貨10枚、準優勝者に金貨10枚、三位に金貨5枚授与する。ステージに上がってきてくれ。」



 上位三名が登壇する。ボルテージが上がる、皆の視線がルエルやロラン、バーバラに注がれる。羨望の眼差しだ。参加者からは憧れの視線も届いている。バーバラから順に呼ばれて、表彰されていった。それは、大きな拍手と歓声に包まれながら進んでいった、最後はひと際大きな拍手と歓声が飛んだ。ルエルも誇らしそうだった。最後に一言。



「今回勝てたのは兄さんのおかげです、兄さんは私より強いはずなの、だから、兄さんに勝てるようにこれからも精進したいと思います。最後のは、兄さんに教わった裏技です。来年も勝ちます。」ルエル

「いい抱負だ、さすがタクロー、ここでも顔を出すとはな、びっくりだ。来年は更につよき者たちが集う事を願っている。今大会はここで終了だ、皆のもの今日は私の奢りだ、好きな店で好きな料理を頼むといい。では解散!!」

「「「「「「「「「おおーーーー!!!!」」」」」」」」」



 ひと際大きな歓声で最期を迎えて、皆帰り支度をして帰っていく。衛兵の人たちが誘導してスムーズに帰れるようにサポートしてくれている。ルエルや他の子達も帰っていく、今日はそれぞれに話したいことが沢山あるだろう、そして早く家に帰りたいみんなだった。小走りに皆駆け出す。最後の方は走ってるといってもいいようなスピードだった。そして、店の前の広場につく。まだ店は営業中のようだった。というか、コロシアム帰りの観客が押し寄せていた、皆が噂をして、ここが美味いと評判になったようだった。



 皆が自分で盛っている中親愛なる兄貴へと声をかける。まずはギルから。



「兄貴!負けちゃった!!」ギル

「そうかぁ、残念だったな、来年狙っていこう!な!」

「うん!!飯食いたい!何かいいものない?すき焼きは食べたしさ、負けちゃった祝いに何か欲しい!」

「そうかぁ、なにがいいかな、オムライスにしようか、デミグラスのやつ、半熟卵食べれないのはいたっけか?いないよな!作るぞ!?」

「「「「「はーい」」」」」



 そんなこんなで作っていく、デミグラスソースを煮込んでいる間にライスを丸く盛り付ける、お椀でやるやつだ。そこに半熟卵をラグビーボール型にしたものを乗っける、そしてデミグラスソースをかけて出来上がりだ。さぁ!召し上がれ!!



「「「「「いただきまーす」」」」」

「あ、兄さん、兄さんのおかげで優勝したんだぁ。」ルエル

「ほ、ほんとか!!すごいじゃないか!!よ、よし、好きなアイスを出してやろう!」

「ええー!いつも通りじゃん、何か、特別なのがいいな、隣に寝ていいとか、そういうの!!」ルエル

「な!、そんなの!駄目!駄目ったら駄目!!」サーシャ

「えーー!兄さんが決めることだよ?いいよね兄さん(小声)」ルエル

「そんなことでいいのか?もっと豪華なものを食べたいとか、色々あるぞ?」

「いいの♪いいの♪やったぁ、いってみるもんだね♪」

「ずーるーいー!!むーーん(般若顔)」サーシャ

「仕方ないだろ?優勝したご褒美があってもいいだろう?そのほうがみんな頑張れるならそういうのもありだし、積極的にやっていこうと思うから、みんな何かあれば言ってくれな?」

「「「「「はーい」」」」」

「むーう!むーう!もーーう!!!兄さんのばかぁ!!!!」サーシャ

「そんな怒るなよ、なでるからさ、ほーら、よしよしよし!」

「え、えへぇ~。」サーシャ

「デレデレだね(笑)」ルエル

「デレてないも~~ん。(にへら)」サーシャ

「締まりがないぞ、先に風呂入ってきていいぞ、みんなで交代交代で回すから、先に入ってきてくれないか?綿あめは今詩織が回してるから、先にほかの子たちは入ってきてくれ、風邪ひきそうなら入んなくてもいいからな。じゃあ、休憩な。」

「「「「「はーい」」」」」



 そう言って休憩に入る。そういえば、昼休憩にはギルマス夫婦と子供たちが一緒にやって来ていて和んだ。しっかり食べてってくれたので心配はしていなかった。あとはみんなの頑張り次第なのでそこは、何もしていなかった。ルエルが優勝するなんて考えていなかった。みんないいところまで行けるくらい強くなっていたけど、まさか優勝者が出るとは思わなかった。実際は、ギルやザシャ、ガル達はロランに敗れていた、相性が悪いと言えばそれまでだが、そういうからくりがあった。なかなか、勝てないでいたのである。その点ルエルは半々の確率で勝ったり負けたりしていたので、今回はギャンブルと言っても過言ではなかった。そこを秘密兵器の魔法で仕留めた形だった。



 次は同じ手を食うかわからないので何とも言えないが、今回は奇策勝ちと言ったところだった。奇襲と言ったほうがいいかもしれない。まあ、なんにせよ、今はこの余韻にひたるほかない。と、その前に飯の美味さが伝わってなかったな。今回のオムライスは、バターライスに卵とデミグラスソースをかけたものになっている。デミグラスの深い味わいと塩味のバランス、そして、半熟卵のまろやかさと相まって、最高のご飯になる。もちろんご飯のバターもいい香りを醸し出している。うん、美味い・・・。何杯でもいける。お代わり!その声が聞こえてきた、お代わりを急いで作る。忙しい忙しい(笑)。おっと、みんなの視線がくぎ付けだった。新しい商品だという事にしておこう。



 デミグラスソースを大量に作り置きする。そして鍋に入れて保管する。これで他の子達も作れるようになるな・・・。おし、お終い。そろそろ、客も落ち着き始めている、そろそろ、客が途絶えたら潮時かな。そういえば、今日は、シエル達も休みにしてある。うちに食べに来たしな。なんか人手が足りないなぁと思ってたらそういう事だった。忘れることもあるさ・・・。おし、みんな帰った、片づけ片付けっと、片づけを終えて、みんなで風呂に入る、今日は話題に事欠かない、みんなの対戦成績を聞く、というか、仲間内でやり合ったものが多かった。そしてどちらかが負けて次にまた当たるといった感じだった。そのために、中々いいところまで人数が残らなかったのだと思う。



 今日はなかなか働いたので、いい夢見れそうだ、おやすみなさい・・・。



 俺の左にはルエルがぴったりとくっ付いていた、その代わりちびこがまたの間に一人移動したのだった(笑)。



 今度こそ、おやすみなさい・・・・。



































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