閑話 詩織
少しさかのぼって詩織の話。
神界の女神の間に一人の女の子がいた。
名は、詩織と言う。
「詩織さん、あなたは、死んでしまいました。ですので、ここに肉体と共にお呼びしました。あなたには、新しい世界で生きて貰おうと思います。よろしいですか?」
「私、死んじゃったのね・・・。異世界転生か・・・。何かもらえるんですか?」詩織
「ええ、その人に合わせた能力をあげているわ。何がいいかしら。」
「えーと、何がいいだろう、そう、仲間を作る能力がいい。きっとそうね。」詩織
「仲間を作る能力ですか、ダンジョンマスターなんてものがありますよ。」
「そっか、モンスターも仲間よね、言葉は通じるかな。」詩織
「ええ、通じますよ、ただ、モンスターじゃない仲間もいますよ、人間とか、亜人とかですね。亜人は、獣人やエルフ、ドワーフなどです。眷属として召喚できます。」
「面白そう、良いね、それにしようかな、あと料理したいからその関係の力も欲しいかな。」詩織
「調味料とかがあればいいですか?料理はできるようですし。眷属は今のうちに出してしまいましょう、向こうに行ったら何があるかわかりませんから。」
「そうですね、どうやって出せばいいですか?」詩織
「頭の中でコアを呼んでください、そしたら操作できます。頭の中で表示することもできますし、実際に目の前で表示することもできます。やってみてください。」
「はい、っと、うわ!すごい!!よりどりみどりじゃない、やった、じゃあ、人間にしよう。名前はアンナに決まり!!戦闘評価Aの戦士兼メイドってところかしら。心配だからもう二人出しちゃおう、戦闘特化のゲイツとヨハン、ワーウルフで決定っと。」詩織
一瞬部屋が光り人型に形作られていった。
「詩織様、アンナですよろしくお願いします。」
「ゲイツです」
「ヨハンです」
「よろしくね、私が主だからね、」詩織
「「「はい、よろしくお願いします。」」」
「調味料は、好きなように元の世界の物を呼び出せるようにしておきました、魔力を使いますけど、それは大丈夫なようにしています、ゴミもスキルを使えば回収できますよ。」
「あ、ほんとだ、八丁味噌だ。便利ね。ありがたく貰っておきます。」詩織
「あと、アイテムボックスがあります、使い方は念じるだけです。やってみてください。」
「ほんと!すごい!これはすごい!やった!!」詩織
「では、眷属を武装させて下さい、もうそろそろ送ります。町の近くに送りますので、余裕があったら探索してみてください。まず、拠点のダンジョンを作ることをお勧めします。そして慣れてきたら町に行くのがいいかと思いますよ。まずは、眷属に剣を持たせてください。森の中に転移させますので、まずはそこから始めてみて下さい。料理道具一式はアイテムボックスの中に入れておきます。」
「はい」詩織
剣を装備させる、そして自分も武装する。これで何とかなるだろう、もちろん眷属も鎧を付けている。これで、何とかなると思う、よしよし、まずまずなスタートだね。眷属に煮炊きできるか聞いてみた。大丈夫なようだ、食糧も何日か分は入っているようだった。それも4人分だ。よかった。最初は余裕がないでしょうから。ありがたい。
「では、準備はいいですか?まず向こうへ行ったら手ごろな洞窟を探して、ダンジョン化して下さい。そうすることで安全になります。そこで色々試行錯誤してみて下さい。向こうでは、ダンジョンマスターだからと言って殺されることはありませんのでそこはあしからず。向こうにはあなたと同じ境遇の存在がいますので、協力するといいでしょう。では、送りますね。」
「はい。ありがとうございました。」詩織
「いえいえ、では、また会う事もあるでしょう、また会いましょう。」
その声を最後に光に包まれた。
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気が付いたら、森の中に立っていた、それも4人固まって立っていた。転移された時と同じ位置関係だった。まずは現状確認。3人は落ち着いている。私も落ち着こう。ふぅーー。よし、まずは洞窟を探そう。
「一人だけ残って、あと二人は、洞窟の捜索と何か食べられそうなものを取ってくるように、木の実とかね。」詩織
「「「はい」」」
そうするとアンナを残し二人の男が周りを捜索し始めた。私たちも捜索する。
「この場所に集合ね、」詩織
「「「はい」」」
それからは、散って探し始めた、しかし30分もしないうちに帰ってきた。
「見つけました、洞窟です南の方にありました。」ゲイツ
「そう、よくやってくれたわ、ヨハンを待ってから行きましょう。」詩織
「「はい」」
・・・・・。
「お待たせしました。」ヨハン
「大丈夫、行きましょう。案内して?ゲイツ」詩織
「はい、こっちです」ゲイツ
「ありがとう、下草を刈ってくれて進みやすいわ。」詩織
「こんなことくらいしかできませんから、姐さんと呼んでも?」ゲイツ
「好きにしたらいいわ。」詩織
「ありがとうございます!姐さん!」ゲイツ
「そういえば、木の実を見つけてきました、キイチゴです。すっぱいですが、栄養源です。取っておいてください。」ヨハン
「ありがとう、良く見つけたわね。」詩織
「キイチゴは私も見つけました。ここら辺は、結構あるようです。」アンナ
「そうね、ありがとう、ジャムでも作れたらいいかも。」詩織
そうやってはなしてると着いた。大きな岩の塊があり、それが奥に続いている。岩というか山といったところだった。穴が奥まで続いている。あまり深くはないが、穴がある。ここでコアに接続する。この洞窟をダンジョンに変えたい。そうすると、選択肢が現れた。ここの洞窟をダンジョンに変える、イエスかノーかといった感じだった。もちろんイエスを押す。すると、光に包まれて、穴が奥にまで伸びていった、奥まで続いている。歩きながら、道を作っていく、迷宮らしく作っていく。そうしていると夢中になり、ご飯も忘れて、3階層は作ってしまった。その合間に狩を頼んだ、ご飯になる肉を取ってきてもらうのだ。
ナイフを渡し、解体も済ませるように言っておく。布袋も渡した、獲物を入れるものだ。ダンジョンの魔力で賄っている。どうやら胸の中にコアが入っているようだった。取り出せるらしく、コブシ大の大きさの魔石が出てきた。魔石は虹色のガラスのような見た目で、綺麗だ。見た目は透明で反射光が虹色に光っていた。大きなダイヤの結晶のようだった。こんな宝石は見たことがなく、ドキドキした。これはすごいものなんだと、思い知った。
そんなこんなで、大体5階層まで作り上げた、最奥の間にギルドマスタールームを作った。と言っても、生活空間だった。入り口に転移陣を設置して行き来を楽にした。ちょうど、帰ってきた。ご飯にしようと迎え入れた。コアを通すと眷属たちと話ができるようになっていた。それで、連絡し、転移陣で帰ってきてもらった。最奥の間のギルドマスタールームに案内する。適当にいじくり、部屋を作った、個室も作った、トイレもだ、毎回埋めれば問題なかろう、という事で、ぼっとん便所にした。
そういえば、一度死んでしまったので、今はこちらの服を着ている。顔は多分変わってない。剣に写してみてみた。剣は曇りないもので、一流のものとわかる出来だった。剣にも何種類か種類があり、その中で高級そうなものを選んでおいた。コアも最初からかなりのエネルギーを貯めているらしく、色んなことができる。エネルギーというか魔力なのかもしれないが・・・・。
まあ、上手く使っていこうと思うのであった。詩織は、次にモンスターを配置した、ゴブリンなんかだ、一階に配置して復活するようにした。土地の魔力が循環しており、その魔力をダンジョンが吸収していた。それは、自動的にコアに貯められていて、コアを大きくしていった。それはともかくとして、狩を終えた二人を迎え、ご飯にすることにした。アイテムボックスから、干し肉、パン、チーズを取り出しみんなで分ける、パンはぼそぼそしている。干し肉も固いが我慢して食べる。キイチゴもデザート感覚で食べた、すっぱいが、悪くない。そう思えるものだった。早くちゃんとした料理が食べたいと思う。鍋もあるし、味噌汁でも作ろうかなと思うのであった。
早速狩ってきてもらった肉を細かく切り、水を出してもらい、煮込んでいく、野草も入れる、とにかく入れるものが重要だ。なんでも入れて美味しくが一番いいのだ。そんなことを考えながら、味噌汁を完成させた。灰汁もきちっととった。味噌汁を飲んでみる。ほう。美味しい、温まる。こんな密室で火を焚いてしまったがダンジョンの性質もあり、空気はちゃんとあるようだった。これは安心して良さそうだ。
そんなこんなで、苦労しながらダンジョンの細かいところを作っていく、罠などの外敵用の物、それから寝室を作り、布団になる布を重ねてベットを作ったりと忙しかった。
「これで、寝られるわね。いい?」詩織
「はい、十分です。ありがとうございます。」アンナ
「ありがたいです、姐さん」ゲイツ
「ありがとうございます。」ヨハン
「じゃあ、今日は寝ましょう。おやすみ、」詩織
「「「おやすみなさい」」」
そのまま深い眠りに落ちていくのだった。
二日目は、オークの襲撃で起きることになった、コアに異常が伝わり映像が見える。二人組のオークが洞窟内に入ってきていた、すでに、眷属が動き出しており、ゲイツが向かっていた。そのまま接敵すると、勢いのまま、突っ込み喉元に剣を突き刺した、オークが驚いてる間に剣を抜き、もう一匹の首をはねて仕留めた。鮮やかだった。オークと言えば、それなりの経験を積んでないと倒せない相手だが、一撃とは恐れ入る。映像で見ながら、ゲイツを褒める。
「(よくやったわ)」詩織
「(ありがとうございます)」ゲイツ
そのまま映像を打ち切る、もう安心だろう、ついでに入り口は偽装しておく、間違って入ってこないようにしておいた。これで安心。ふう。私は、これからどうしていけばいいだろうか、まず、ダンジョンを軌道に乗せて暮らしていけるようにして、そのあと、町にでも行けたらいいな。こっちの町に興味あるし、何事も経験だしね。よし、そうと決まれば、どんどん作っていこう、どうやら眷属は、ダンジョン内で転移できるらしかった。あんなに早くゲイツが急行しているなんて思わなかったのだ。私の知らないことが沢山あるようだ。勉強しなければ・・・。
4日目、ご飯にも慣れてきたが、美味しいものを食べたい、贅沢は言わないから白米と味噌汁が食べたい。家でもあまり食べてはいなかったが、こうなってくると食べたくなるのだ。自炊は少ししていた。大学生になり、親元を離れ自炊するようになった、そんな中事故に合ってしまった。なんという事だろう、まあ、でも肉体はこっちにあるし、向こうでは失踪扱いになっているのかななどと思う。私は、あまり友達がいるほうじゃないし、心配してるのは、親だけだろうと思う。それでも不幸な事してしまったな、と思う、どうにもこうにももう会えないのだ、やはり寂しい。だが、やっていかねば!!
こっちでは、アンナと仲良くなり、良好な関係を築いている。眷属なので、様付けだが、これは言っても変えてくれなかった。”親しき中にもなんとやら”なのか、全然だめだった。押しても引いてもうんともすんともいわない、頑固な従者だった。それでも仲良くなれたのでよしとする。今では一緒にご飯を作る。何気ない会話が楽しかった。魔力で作られた人間だったが、ちゃんと一般常識は知っていてとても助かった。
そこは感謝している。これからもよろしくね。とアンナ、ゲイツ、ヨハンに伝える。すると、よろしくお願いしますと返ってきた。よかった、はなせる人間で・・・。モンスターだったらもっと苦労したろうなと思う。特にアンナはとってもできる子で何でもやってくれる。シャワーに入れないので体を拭いてくれたりする。そんな私もだいぶ慣れてきている、いい事なのか悪い事なのかわからないが、とりあえず慣れてきていた。
これからも大変な事が多くあると思うが、大丈夫でしょうか、心配になってきました。それからは、5階層目までモンスターを入れて、ボスモンスターも配置していよいよダンジョン完成という感じになりました。ボスは、ゴーレムでなかなかの強さを誇る、自動修復もする強敵にしました。ただ、コアの部分は狙われると弱いです、しかし生半可な攻撃では通さない強さがありました。その日ダンジョンの入り口を開き、外への探索を開始しました。
すると、この森は、多くの冒険者達が来ているようで、町の方向やなんかを色々と聞きだすことができていた。そうこうしていると、ダンジョンの入り口が冒険者に見つかってしまった。4人組の冒険者だった。4人の行動は逐一見ていたが、ダンジョンの入り口を調べ、中の様子を見て帰っていった。これは本格的にばれてしまった。ダンジョンマスターは迫害されているわけではないと聞いたので、一応安心はしているが、どんな冒険者が来るかわかったものではないので、安心はまだ早いかもしれない。
ちょうど、ゲイツとヨハンが出ていたので不安は大きかった。それでも気を持ち直し、モンスター達の指揮をとっていた。まあ、殺さずにおくのが今後のためにもいいだろうと思う。モンスターには気の毒だが、そうしようと思う。そんなこんなで、一応冒険者対策をしていった、オーガもいるので、並の冒険者は帰ってくれるだろうと踏んでいた。普通の冒険者は、ゲイツやヨハンほど、戦闘力はないと思い、そうした。
そうして、その日は作業を終えた。次の日に来訪者があった、しかしその日は入ってこず、入り口に何やら建築物を建てていた。かなり豪華に見える、装飾はないが、整っている表面や入り口や階段を見てそう思うのだった。夜にこっそりち近づいて見てみたのだった。人数は、18人はいるだろうと思う。大人数だ、もしかして攻略されてしまうんじゃないかと、心配してしまった。ただ子供が多かった。まだ年若い感じの少年たちが11人ほど、それに、日本人顔の人が一人混じっていた。中心人物のようで、拠点を建てている間も皆の話を聞きながら進めていた。あと、昨日の4人もいた。
その魔法はすごくて、緻密な設計もなしに建物を建てるなんてすごすぎると思っていた。そうそう、何かヤな予感がするので、ボス部屋の前に安全部屋を設置した。そのままボスに挑んで、勝ってマスタールームに来られてはたまったもんじゃない、悪いことはしてないが、何か後ろめたい感じがする。どうしたものか、ふう。まあ、なるようにしかならないか・・・。ちょっと怖いが、眷属もいるし大丈夫だろう。どうやら今日は拠点づくりと睡眠をとるだけのようだった。今のうちに逃げ出したいと思うがどうしよう。
外からでもダンジョンの制御はできるが、中にいたほうが安全だ。どうしたものかな。もう明日には来てしまう。ここは高見の見物としゃれ込もうか。大丈夫大丈夫、私の要塞は簡単には落とされないはず、ゲイツが太鼓判を押してくれているしね。あとは待つのみ、これが終わったら町に行こう。そんな気分にさせてくれた。いい加減普通のご飯が食べたい。米はあるかわからないけど。探してみよう・・・。
次の日~
おはよう、今日は、いい日だ、攻略はさせません!とご飯を食べながら監視する、皆に見えるようにモニターを壁に設置した。今日はお味噌汁とパンだ、パンを味噌汁にひたして食べるほかない。はぁー。まあこれもあと何日かですね。異世界生活、新しい一歩を勝利で飾りたいな!などと思いつつ、みんなで見守っていた。すると早速第一階層の攻略が始まった。
ここで、苦戦してくれればいいのだが、そうはいかず、サクサク進んでしまう。先頭の斥候が難なくゴブリンを切り伏せた。その手際はゲイツも一目置くものだった。これは、何となくやな予感がするなと目を見合わせた。そこから快進撃が始まる。魔法に剣にその冴えは素晴らしかった、何より、日本人とみられる男は異様な魔法でゴブリンやそのほかを殲滅していった。時には見えない刃で、時には雷で。多彩な攻撃が目を引いた。ゲイツもあれにはかなわないとお手上げ状態だった。
これは何とかしなければ、と思っていると、何か配って食べ始めた、暗くてわかりにくいが、干し肉か何かのようだった。冒険者もあの美味くない干し肉を食べないといけないとは不憫だなと思っていると、どうやらそれは間違いのようだった。なんでも、美味いと声をあげているところを見ると、同じ干し肉とは思えない。女神さまも美味しい干し肉があるなら、それにしてほしかったなと思っていると、何やら状況が変わった、干し肉ではなく、干した魚であるようだった。それも鮭、とばだ!!とばだ!とばだとば!!叫んでしまった。こっちにもあるとは思わなかった。それからは食い入るように見た。
それからしばらくすると今度はおにぎりを出し始めた。美味しそうだ、これはもう辛抱たまらない。どうしてくれようこの食欲。それに何やら、日本人が出しているようである。これはないか裏があるなと思い、見ていると、お代わりも出していた。この野郎、私も食べたいのに!!眷属たちは、あれは美味しい物なんですか?と疑問顔だ。それに答える。あれは美味しいものだ、私の故郷の味で、それはもう美味しいと。そんな説明をする。それに興味津々の眷属。
それから何時間たっただろうか、ついにボス部屋にたどり着いてしまった。それまではハラハラしながら見ていたが、それも終わってしまった。こうなれば後はボスを倒すのみだ。どうしようどうしようと心が焦るばかり。そんな中、アンナが提案する。
「ここまで来た冒険者です、コンタクトしてみてはどうでしょう、食糧も貰えるかもしれませんし、こちらには剣があります。あの剣ならば高く売れましょう。どうですか、詩織様?」アンナ
「そうね、私もあの料理は食べたいわ。行きましょう。ご飯のために!!」詩織
「「「はい!!」」」
そうして、装備を整えた一行は、安全部屋へと向かったのだった。そしてそこは正しく楽園があった。詩織はこの日を忘れないだろう、こんなことがあるとは、そして、同じ境遇の人に会うとは思ってもみなかった。女神さまが、何か言っていたような気もするが、ちゃんと覚えていない。日本人だ、というのを隠しながら会うのだった。その心はばれないように細心の注意を払いながらいろんなものをもらうことに成功する。しかし、相手も日本人、何か、気づいたようではある。そのまま、ばらすまで緊張感をともなうのであった。
ばらしてからは、色んなことがわかった。こちらに迷い人がいること、それが私たちのような境遇の人のことを言うのだという事。そして、そんな中、こちらで生活基盤を整え暮らしているという、拓郎さんのこと。拓郎さんには弟や妹などがたくさんいるという事?一瞬家族で転生したのかなと思ったりもした。しかし、よく話を聞いてみると、違う事がわかった。何やら、こちらで子供たちと出会い、仲良くなり、一緒に暮らすようになったのだとか、何とも羨ましい、私なんて、眷属もらってもこんな感じなのに!!と思ったりしないでもなかった。
拓郎さんはすごかった、どうやったらそうなるんだろうという事を、やっていた。それが羨ましくもあり、この人と一緒にいれば、幸せになれるんじゃないかという予感がしてきていた。そして、風呂や布団、タオルを堪能して、その日は眠りについた。
翌朝、起きたら、朝食が準備されていた、拓郎さんが作ったのだという。眷属が私のことを褒めるがそんなことはないと思う。拓郎さんのが何倍もすごいと思うのだ。久しぶりに食べた朝食は美味しかった。泣きそうになるくらい美味しかった。これは誇張でもなく本当のことだ。何より美味しかった。そして温かかった。本当に涙がこぼれそうになった。
そうこうしてると、ボスを倒していこうという話になっていた。私は、ウォシュレッ〇に夢中であまり聞いてなかった。気持ちよかった。はぁーーーー。至福の時が訪れていた。・・・・・・・・・・・・。
その後、ボス部屋に踏み込んだ。段取りを決めていたようだが本当にいいのだろうか、拓郎さんが決めると言っていたが、大丈夫だろうか。中に入り、戦闘が始まる。私たちは端によって邪魔にならないように避けている。最初は、前衛の二人だけでやるようだった。なかなか上手い、攻撃をいなして上手く立ち回っている、そんな中こつんと、コアを剣がたたいた。なんか、やり切ったように合図していた。すると、一条の光が走った。コアに寸分の狂いなく極太の電撃がつき刺さった。まだ、空気中の電気が放電していた。
ゲイツもヨハンもアンナも声なく驚いていた。私もドキドキしていた、こんな魔法があるとは、ぜひ習いたい。拓郎さんに俺強ぇーしたいと言えば伝わるだろうか。ともかく、習いたいと思うのであった。カッコよかった。なんにしても教えて貰おうと決めるのだった。それに拓郎さんが何でもない事のようにふるまってるのがまたカッコいい、もしかしたら素かもしれないけど。そこに憧れる自分がいた。折角の異世界だから楽しまなきゃ損だしね。拓郎さんも優しそうな人だし良かったな。幸運なんだなと思った。これは女神さまのはからいなんだと思うようにした。そうすると何もかもが上手く行ってるように感じる。
感謝感謝だね。転移の魔法も使うか提案してみる、使うらしい、何か役に立てればいいと思ってたからちょうどいい、拓郎さんたちも道中はめんどくさいと思ってたようだった。入り口に転移した、すると子供たちの後ろ姿が確認できた。みんな鎧兜を付けている、かっこいいなと思いながら、見ていると、拓郎さんに抱き着いていた。可愛いな、それにすごく懐いている。いいなあと思いながら、自己紹介した。相手も自己紹介してくれて名前がわかった。
一番前の子がギル君ていうんだ、へえー、他の子も大体覚えられた、でも人数がさすがに多いかな。ゲイツに至っては覚えているかも怪しい。これからどんな関係になっていくかわからないが、良好な関係を築けたらいいなと思うのであった。帰り道というか、町に向かってるあいだは、子供たちのスペックの高さを語っていた。それもこれも拓郎さんが教えたことで、結局拓郎さんが凄いという事で落ち着いた(笑)。何とも、頼もしい限りだ、ちょっと嫉妬してしまう自分が恨めしい。
そうしていると、門についた、取り調べを受けて中に入る。とりあえず今回の調査を依頼したギルドマスターの所に行くようだった。ある程度は、本で得た知識が役立ってわかる。これでもいろんなものを読んできたのだ、抜かりはない。拓郎さんにもオタクと言われてしまったが、実際オタクだった。まあ、拓郎さんも軽いオタクだと言っていたので安心だ。迫害されずに済んだのでちょっと嬉しく、安心できた。ギルドマスターの所についた。他の人が説明してくれる。正直助かった。何と言えばいいのかわからなかったのだ。それが、他の人が、報告する必要もあることもあるが説明をしてくれて助かっている。
ギルマスから、協力してもらえないか、と言われた。もちろん、それはやぶさかではないが、どうしよう。拓郎さんは、そうしたほうがいいと目で言っていた。なら、そうしよう。協力しますと伝えた。相手もほっとしているようだった。こちらも、武力というか、戦力がある軍隊のようなものなので、そうなのだろうと思えた。頭の働きが良くなったのだろうか、すんなり理解することができた。女神さまが体をいじってる可能性があるので、意外とありうると思ってしまった。
まあ、いい方に変化している分には文句は言わない。現金な反応だなと思いつつ、感謝するのだった。ありがとうございます。協力する代わりに家が欲しいと頼んでみる。すると拓郎に頼めと言われてしまった。いいのだろうか、忙しそうなのに頼んでしまって。引き受けた顔をしている、いいのか・・・。申し訳ないです。ありがとうございます。ダンジョンの外に在った建物みたいなのを建ててくれるとなると、それは嬉しい。
とりあえず話は終わったので、拓郎さんのお店に行く。楽しみだ。ワクワクする。妹さんもいるらしいし。期待大です。そこは、酒場と食堂、ホームセンターがくっついたような店だった。すごい、これはすごい!興奮してきた!!現代知識を使いまくってる、これはすごい・・・。綺麗な内装に大きな建物、凄い、こんな城を建ててたなんて思いもしなかった。もっとこじんまりしたものだとばかり思ってた。普通の店でもワクワクしたというのにこれはどれほどワクワクさせてくれるというのだろうか。
感動していると、妹さんらしき人たちが、拓郎さんに抱き着いた。なでなでしてる、いいなぁ、可愛い、いいなぁ。と思ってると、拓郎さんがちょいちょいと手招きしてる、ちっちゃい子達をなでていいよと言ってくれているようだった。では、遠慮せずに行きまーーすっ!!なでなで、なでなで。なでなで。はぁー幸せ。はぁ、いかんいかん。正気に戻らなければ。ギル君達も戻ってきて第二ラウンド開始(笑)。そのあとたっぷり堪能して仲良くなった。人見知りしない子達でよかった。嫌われても仕方ない触り方してたもんな。反省・・・。
そのあと隣におうちが欲しいと言っていた私に、向かい側ならいいよと、道を挟んで向かいに家を建ててくれることになった。嬉しい折角仲良くなったのだから、もっと仲良くしたい。そんなこと考えていると、早速家を建ててくれるようだった。一瞬で外観が出来上がる、そして、中に入っていく。靴を脱ぐところがあって、中に入る。そして、リビング、和室、トイレ、お風呂、脱衣所、キッチン、そして二階の寝室二部屋が大きく取られていて、窓もついてる、あとから魔道具もつけて貰った。使い方も聞き、取り付けて貰った。
すごい、日本のおうちにいるみたいだ。すごい、語彙力がないけど、ほんとにすごい。出来上がって終わりかと思ったら、何やら、引っ越し祝いをしてくれるという。店ですき焼きパーティをしてくれるようだった。それからはもっとすごかった。お店にすき焼きを出したら、お客さんがひっきりなしに来て、代わる代わる食べていっていた、今回は無料とのことですごく嬉しい。みんな楽しそうにご飯を食べていっていた。私は、色んな人に話を聞きながらジュースを飲んでいた。美味しかった。あんなに美味しい物を食べられるなんて。お店の味だった。さすが拓郎さんクオリティだなと思うのであった。だいぶ毒されたなという思いもあった(笑)。愛すべき感覚と言えるだろう。そしてその日は新しい家でぐっすりと眠るのであった。
おやすみなさい




