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Pray in Darkness  作者: RIA
11/26

左手の十字架12



「わ…私の魂をとるの?」


私もロイも唖然とした私に彼は続けた。


「その通りだよ。名前も知らないお嬢さん。私は願いの対価に命をもらっている。


それに秘密の取引も見られてしまったんだ、2人ともどちらにしろ生きてはかえさないよ。」


そう言ってまたこの男はニタリと笑った。その目は赤く光っているようにも見える。


その長い髪は逆立っているようにも見える。


ロイはすかさず拳銃を取り出して彼を狙った。


そして私は何も出来ず、その場に立ち尽くすだけだった。


本当に、本当にこの人は想像通りの物を要求してきた。


何もかもがイカれている。


きっとロイもそう思っているに違いない。


早くここから逃げないと。


そんな後ずさる私たちを見るやいなや、この男、レイ・テノーラは笑った。


「ははは…冗談さ。もちろん殺さない。

君の魂なんていらないよ、それにしてもその顔いいね、驚かせたかいがあったってものだよ。」


うって変わって彼は高らかに笑った。


え?冗談?


私はその場で膝をついてしまった。


怖かったのと表紙抜けたのとで足に力が入らない。


ロイはまだ信用しきれていないようで、引き金から指を話していない。


「おい君、悪かったよ冗談だって。


引き金から指を話してくれないか?


私の友人もひどく怖がってしまっている。」


さっきとは本当にうって変わったフレンドリーな口ぶり。


しかしロイはレイに返答を返しつつも、その眼光と引き金の指から力を緩めなかった。


「まだ君を信用はしていないからそれはできない。


いくつかの質問に答えてもらう。」


レイは「なんでもどうぞ?」と両手でやれやれと大げさな素振りを見せながら言った。


「ふざけずに答えろ。

一つ、まず君のほんとうに求める報酬はなんだ?


二つ、その並べられたものは何に使う?


三つ、彼女の依頼を受ける気があるのか?


この3つの質問に答えろ!」


レイは少し考えるように上を向くとまたすぐに先ほどのようにもにたりと笑った。


「いいだろう…答えよう。撃たれるのは嫌だからね。


まず一つ目、報酬は銀だ。銀で基本は支払ってもらっている。


ピンと来ないだろうからざっくり言うが値段はピンキリ。10万円程度の量が最低レートかな?


二つ目、まずこの男の名はトゥルーマンだ、気の弱くて人見知りな奴だから友達になってやってくれ。


彼から買ったこれは私の対魔の道具さ。いつも彼から仕入れている。


三つ目、内容も聞く前からそんな事は分からないよ。」


そう言ってレイはロイを睨みつけた。


ロイは少しも怯むことなく眼光はそのままであったが、引き金から指を離し銃を下げた。


「なら話を聞いてくれ。君の力が必要なんだ。」


「いいよ?最近は少し退屈していたしね。それにそこの彼女の左手、なにやら珍しいもののようだしね。」


私は驚いた。


きっとロイもだ。


まだ左手の話なんかしていないのに。


この人なら何か分かる気がしてきた。


私とロイは導かれるままに彼の話を聞こうとテーブルに腰掛けた。










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