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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

死霊術と背後霊 

作者: 彩華

>>>この世界は残酷だ<<<




少女はそう思い絶望した。

深い傷を体に負い、生きているのが不思議な状態だった。

その傷を付けた主が笑いながら近づいてくる。

「魔王とも私に人間ごときが勝てるとでも本当に思っていたのか? ふん、笑えるな。今の攻撃じゃ私を倒すどころか傷ひとつもつけることができないぞ?」


不適に笑い挑発をしてくる。


ここまで来る道のりで一人、また一人と魔王の僕に殺され仲間はもう全滅した。


少女はもう喋れない。器官も肺がかろうじて生きている状態なのだから。

「命が無限にあっても勝てるような相手じゃない」

少女にもう希望はない 圧倒的な理不尽が存在するこの世界に絶望していた。


「そんな状態じゃつらいだろう?ここまできた慈悲だ、最後は楽に殺してやろう。」


その言葉を最後に少女、勇者アルの意識は闇へと消えていった....





はずだった。



_____________



~5年後~


「今日の仕事終わったよ~」


声を発した青年の名はミト、今年で15歳。


毎日の日課の農作業、きこりの作業を終えた僕は父に向かってそういった


「今日もお疲れ様だな~!ミト! 」


そういって父は僕の近くへ来て頭をわしわしと力強い手で頭を撫でてくる。

昔は多少は痛かったこの撫でられることも数年されれば安心感をもたらしてくれる。


「俺も終わったし今日はもう帰るか!」


「わかった。いま準備するよ」


父がそういい僕もそれに同意する。

帰り道、僕は明日のことを考えていた。


___

明日は人生初のステータス鑑定の儀式がある。

なんでも国が今年から始める制度らしい。

この国に住んでいる青年(15~18)が行う決まりであり破ったものは罰が与えられるんだとか。

近頃魔物の行動が活発になり人が足らないため、優秀な人材を探し、徴集するための命令だ。


鑑定を行い、能力が高い人材は国へ行き兵士、魔道士を職業として魔物退治をするのだとか。


帰宅後、僕を出迎えたのは母と母が作ってくれたいつもの手料理だ。

僕と父は手に持っている農耕具などを片付けご飯を食べようと席につく。

全員がそろったところでご飯食べ始める。


「そういえば明日がステータス鑑定の日だけど、どれぐらい力量があったら徴集されることになるの?」


僕は気になったことを聞いてみる


「今日、国からきた兵士さんが徴集条件の紙を配っていたわ。ほら、これよ」

母がそういって紙を見せてくれる


書かれていたステータスは

体力 50/50

攻撃 10

防御 10

知力 10

魔防 10

俊敏 10 

 運 5


このステータスは15歳から18歳までの青年が持つ平均的なステータスの少し上であるらしい。

ステータスというのは魂が強くなるにつれて上がっていくという性質があり、見た目は弱そうなのに魂が強ければ英雄になる人だって出てくるのだそう。


ちなみにこの村に来ている国の正規兵のステータスは


体力 73/73

攻撃 14

防御 13

知力 10

魔防 11

俊敏 12 

 運 5


でここからも基準が少し高いことが伺える



「低いステータスの兵士や魔道士なんて国も欲しがらないだろう。この村から一人兵士、魔道士になるものが出れば良いほうだと思うぞ?」


父はそういう。

そもそもこの村には剣の技術や魔術の才能に秀でた青年は一人も僕は知らない。

明日鑑定をするまではなにもわからないようなものだろう。


「もしミトに才能があって兵士になることになったら国の出した命令だからな、しっかりと送り出さなきゃならん。」


「それは僕に才能があったらでしょ!兵士なんて誰にでも成れるもんじゃない!

それに僕...どっちかっていうと魔道士の方が興味あるし!」


「どちらにしてもミトが王都へ行ってしまうとなると私達は寂しくなるわね...」



そんな別れを惜しむような会話、変わって今日あったことについて楽しく会話した後、

ご飯を食べ終え、僕は就寝した。


____

次の日、僕はステータス鑑定の儀式がある場所へ向かう途中、幼馴染のルネの家へと寄った。


ルネは僕の幼馴染で女の子。 茶色いショートヘアーに碧眼の目をした少女だ。

僕と同じ年に生まれて僕の両親とルネの両親がとても仲が良くてその影響で僕とルネもとても仲がいい。 


「おはようございまーす ルネいますか~!」


「あ!ミト君おはよ~! ルネならまだ寝てるから起こしにいってあげて」

出迎えたのはルネの母親。綺麗でルネととても似ている。


「またですか」

いつものことなのでもう日課のようなもので安心感もある。


「いつもごめんね、あの子昔から朝が本当に弱いからミト君に頼りっきりなんだよ~

昔からルネはミト君大好きだから起こして貰いたいのかも!」

ルネの母親はそういって僕をからかう


「そうかもしれない...じゃなくて!からかわないでくださいよ!」

顔を真っ赤にしながら僕はルネを起こしにいく。



「ルネ~!もう朝だよ! 起きてー!」


「ん...あともう少し...」


「だめー!」


「ん...ミト..ミト?! あわわわわわ!?」

ずてーんっ!っとルネはベットから落ちてしまう。


「おいおい...大丈夫か~?」

僕はルネに近づくが


「いやあぁぁあああ! 準備するまで外で待ってて!」

と強引に追い出されてしまった。


「この前まではこんなことなかったんだけどな...まぁいっか」

素直に外に出て待っていることにする。



____

「おまたせ~!」

ルネは少しして準備を終えた。

いまさっきの慌てた様子はもうなく、そこにはかわいい美少女がいた。


「今日は儀式だけってのにやけに気合入ってるね...凄く似合ってると思う。」

僕は思ったことを言った。


「それはミトといくからで...じゃなくて正式な儀式なんだからミトもちゃんとしなきゃだめでしょ!」

うれしいことを言ってくれたと思ったけどなぜか怒られてしまった。


「それはまた悪かったよ...じゃあ今度ルネが僕の服を選んでほしいな~」


「ほんと!?わかった! 絶対だからね!」

とまるで恋人のような会話をしながら僕たちは儀式へ向かった



昨日何したか互いに言い合ったりなど色々な会話をしているとすぐに儀式がある教会へ着いた。

すでに何十人かの村の青年たちは集まっており一人ずつ並び鑑定を行っている。

僕たちも最後尾に着き、順番を待つ。


僕はルネ以外の村の子達とは関係が薄い。

男子達には美少女のルネと仲がいいことで嫉妬されて仲良くなれないし

ルネは人見知りする子で僕以外に友達がいるかも不安なぐらいである。

よって基本的に僕たちは村で友達という友達がいない。


普通に寂しい。僕だって同年代の同姓の友達は一人は欲しかった。


「どうしたの?ミト?」

ルネが気づいて声をかけてくる。


「いや、僕らってこの村に仲いい子がいないな~って思っちゃって...少し悲しくなった」

僕が考えていたことを言うとルネはこういう


「面白いこと考えてるね。私はミトと仲良くできればそれでいいよ!」

笑顔で言われるのだからとても恥ずかしくなった。

僕はこんなルネが大好きだし、この村が本当に大好きだと思った。


そうこうしていると僕たちの番がやってくる。


______

僕らの鑑定後のステータスはこうだ。

ミト 職業:村人

体力 43/43

攻撃 9

防御 7

知力 6

魔防 4

俊敏 10 

 運 7


スキル:---


ルネ 職業:村人

体力 24/24

攻撃 5

防御 3

知力 8

魔防 7

俊敏 8 

 運 4


スキル:---


とまぁ案の定基準にはとどいていなかった。

少しは憧れもあったけど仕方ないかな。

この村で兵士として採用されたのは2人。魔術師は0人だ。

本当に優秀な人しか集めないんだな、と僕は思う。

でも気になることがあった。


それはスキル。スキル欄は鑑定では見れないことが多いらしい。

持ってる人がスキルに覚醒するまでは確認不可能なんだとか。

実際覚醒せずに亡くなる人が多いそう。


僕はなんのスキルを持っているんだろう。気になる。


気になりながら帰っていると...急に空が暗くなる....

________


ここで少し昔話をしよう。

ミト、彼は5年前に原因不明で倒れたことがある。

どの僧侶も見たことがない病だといい、生死を彷徨った。

ある日、ミトは何もなかったように起き上がる。その日、ミトの外見は変化した。


具体的に言おう。

元は茶髪の髪一色だったのだが金髪が混じりメッシュになった。

そして両方青い目だった眼が片方、右目が碧眼となり天然のオッドアイと変化した。

彼と村の人々はそのときのミトの変化に心底驚いた。


なぜ、こんなことが起こったのかわからない。

でも、この事件の後ミトの体には多少の変化があった。

体がとても軽いと思ったし、村人とは思えない力を手に入れた気がした。

これは彼自身しかしらないこと、なぜならすぐ気のせいだと思い込んだから。



しかし、実際にはそんなことはない、彼は力を手に入れている。いまは覚醒していないだけで....



________________


その日、村は魔物たちの襲撃に襲われた。

ミト、ルネの前にはこの世のものとは思えない光景が広がっている。

阿鼻叫喚と例えても足りないほどの地獄。


「う、うわああああぁぁぁあぁあぁああ」

一人、また一人と切り殺されていく。増えていく血の海、死体。

魔物の不快以外感じない下衆な表情。 

正規兵も戦ってはいたが魔物の数が多く、殺されてしまう。


「あアぁあアぁぁァァぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

ルネが絶望した目をして狂ってしまった。さっきまでの笑顔が嘘だったと思うぐらいに。


当然だ、こんな光景見て平然でいられるわけがない。

とてつもない吐き気と現実を受け入れたくない僕の気持ちはもう少しで狂いそうだった。

「逃げなきゃ....逃げなきゃ逃げなきゃ逃げなきゃ!」

僕はルネをおんぶし、一目散に村の外れにある隠れ洞窟、子供のときに見つけた秘密基地へ向かえばここより安全だろうと考え行動に移した。

____

秘密基地へ死に物狂いで着いた。

僕は狂ったルネを降ろし、抱きしめ安心させるようにした。


少しだけ落ち着いたところそして状況を整理する。

僕が置かれた状況は非常にまずい。

魔物がいつやってくるか分からない。もう来てもおかしくない。

次に逃げるならどこか、どこがいいか、考えろ、考えるんだ自分。

自問自答を繰り返し行い最善の案を出そうとする。

思えば、逃げるときの勇気はどこから来たんだろうか、まるで誰かに後を押された感覚で...

いまはそれどころではないどうすれば逃げられるか考えろ....

___

実際、彼らに逃げ道はなかった。 この襲撃はたんなる偶然ではない。 魔王が本格的に動き出したことを意味する襲撃だ。 戦えば死ぬ、逃げても死ぬ、そんな状況だ。彼ら二人は追い詰められ、抵抗できずに死んでしまうだろうと...

___

最悪だ....考え始めから1分もかからずに魔物に囲まれてしまう。

僕は叫ぶ。

「来るなあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

僕は叫ぶ。

「近づくなぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」


抵抗虚しく僕たちに魔物が次第に近づいてくる。

僕はルネを守りたい、生かしてやりたい、その笑顔をまた見たい。

僕はルネを庇う体勢をし、迫る魔物をにらみつける。

でも、


「ルネ!!!」





僕がそう叫ぶときにはもう遅かった。


背後霊として憑いた勇者や幼馴染を死霊術でどうするか、この設定夏→ホラー→幽霊からのファンタジーの連想で思いつきました。


しかし高校生1年が執筆する作品です。至らないとこだらけで見苦しかったのではないでしょうか。


最後に、途中で執筆が面倒くさくなり、へんなところで切ったことをお許しください

あと、ステータス鑑定の下り絶対いらないと思った

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