022
そのとき、別の場所から青い光りが室田の剣を狙って飛んできた。室田の剣は室田の手を離れて地面へ転がる。
「そこまでです。室田真琴軍曹!あなたを反逆罪で逮捕します!」
宮寺麻衣が数名の女子を連れてその場所に駆けつけてきた。
「どうしてですか隊長?私はダークホワイトを破壊しようとしているだけです!」
意外な人物が出てきたことに室田は焦ることもなく宮寺に両手を広げたオーバーアクションで尋ねる。
「あなたが今、切り捨てようとした方は和久井信吾第五皇子殿下です」
信吾は起き上がり意識のなくなっているレナを抱き寄せた。信吾達の所に宮寺配下の女子が駆け寄ってきてくれた。
「そんなことはどうでもいいですよ。私はダークホワイトを憎んでいるだけです。隊長だってそう言っていたじゃないですか!」
「あなたが復讐のために神前少尉を殺したら、神前少尉のことを思っている人が復讐のためにあなたを狙うことになる。殺されたから復讐のために殺す。それって永遠に続けなきゃいけないことなの?」
「ダークホワイトは人間じゃない!殺して何が悪い!」
「あなたはそう思っているかも知れないけれど、彼女のことを人間だと思っている人もたくさんいるのよ。それに人間じゃなければ命あるものを殺してもいいの?あなたは犬や猫も簡単に殺すことができるの?」
一瞬ハッとした室田はうつむいたままおとなしくなった。宮寺配下の女子達が室田の所に行って手錠をかけた。
「殿下!あっ!ごめんなさい。和久井君、大丈夫でした?」
大丈夫じゃない。レナが大変なんだ。早く救急車を呼んでくれ!そう言いたかったがすでに何人かの女子がレナの治療を始めてくれている。治癒魔法か何かを使っているのだろうかレナの傷が徐々にふさがっていく。
「ありがとう」
信吾は室田が捕まりレナの傷が治っていくのを見て安心してきた。張り詰めていた緊張感が無くなり、そのせいか自分の意識がもうろうとしていくのがわかる。自分も魔力だか体力だかわからない力の使いすぎでちょっと疲れたのだろう。いや違う、だいぶ疲れたんだな。
信吾はその場に倒れ込んだ。




