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アンラッキーヒーロー3

この世界で一番大好きな場所を、宮部は天国への階段に選んだ。階下は崩壊しても、屋上は何一つ変わっていなかった。人間の都合など関係なく、あの日の景色と寸分も違わなかった。


宮部はヒーローに憧れていた。小説に登場する英雄豪傑たちは、勇敢にも悪に立ち向かい人々を守っていた。自分も大きくなったらかくのごとくありたいと願った。自分がヒーローではなく悪魔や大魔王の資質を受けていた事実を知らない頃、どんなにか世界は幸福だっただろうか。

宮部は事実に気づいた後、疑問にかられたことがあった。この世界にはヒーローがいない。世の中には魔王がいる。その資質を持った宮部が思うのだからそれは間違いない。だが現実に大成した魔王はいない。倒されるべき魔王がいないせいか、勇者は現実社会に存在しない。

宮部のような魔王の卵実在するというのに、その成体が存在しないのはなぜだろうか?どうして魔王は実在しないのだろうか?宮部は長い間、考え抜いてきた。ベッドで布団に潜り込み、叱咤する親を無視しながら思索に耽った。

宮部は今、その答えに辿り着いていた。


魔王の素質を持ったものは皆

宮部と同じ選択肢を選んだのだ

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