いつかあなたに、”スキ“だと自分の想いを伝えたい!
いつかあなたに、”スキ“だと自分の想いを伝えたい!
・・・私はずっと好きな男性が居るのだが、
なかなか自分の気持ちを彼に伝えられない!
もし? ”自分の気持ちを彼に伝えてフラれたら立ち直れない“
とか、”彼に他に好きな女性が居たらイヤだな“とか、
何より自分が傷つきたくない!
”彼に自分の気持ちを伝える事が一番怖いのだ!“
彼に嫌われたくない、それなら自分の気持ちを彼に伝えない方が
いいんじゃないかと想ってしまう。
そんな風にしか私は考えられず、ずっと未だに大好きな彼に
”スキ“の一言が言えないでいるのだ。
『あのさ、五月さん! これ? 貰っていい?』
『あぁ、いいよ! どうぞ!』
『”それとさ、今度の日曜日、空いてる?“』
『えぇ!?』
『”ちょっと相談したい事があって!“』
『あぁ、ううん! いいよ、次の日曜日ね、空けとくわ!』
『うん!』
・・・私と彼の関係は、”会社の同僚だ!“
もう4年以上同じ職場で、普通に話もするし仲も良い!
でも? ”恋愛の話はしないし、彼がどんな女性がタイプなのかも
私は知らないのだ!“
『ごめんね、仕事が休みの日に呼び出したりなんかして......。』
『別にいいよ、大事な話なんでしょ!』
『・・・ううん。』
『で? 私に相談って何?』
『”今さ、五月さんって好きな男性とか居るの?“』
『えぇ!?』
『もし? 居ないなら、福延が五月さんの事が気になってるみたい
なんだけど、アイツと仲良くしてやってほしいんだ、、、どうかな?』
『”やっぱり!“』
『えぇ!?』
『西原君はどうなの? 好きな子とか居るの?』
『何、急に、、、?』
『”人の心配ばかりしないで、自分のこと心配したら?“』
『えぇ!? どういう事?』
『“私の気持ちなんて何にも気にしてないんでしょ! 少しは私の事も
考えてくれてもいいじゃない!”』
『・・・さ、五月さん、』
『“私は西原君がずっと好きなの! 他の男性の事なんか私に
言わないでよ! 私の気持ちをちゃんと受け止めて!”』
『五月さん、』
『もういい! 今日は帰る! 福延クンとはちゃんと仲良くするから、
心配しないでいいから、じゃあ!』
『・・・あぁ、ううん、』
私は遂に、堪忍袋の緒が切れて彼を一人置いて怒って帰ってしまった。
彼の言いたい事も良く分かっている。
私の事なんか好きでも何でもない事ぐらい知ってるわよ!
それでも諦めたくなかった。
せめて私の今の気持ちぐらい彼に伝えたかったの!
これでダメなら、もう諦めるわ。
でも? ひょっとしたら、彼も私の事を......。
そんな淡い想いを私は捨てる事が出来なかった。
『“ごめん、やっぱりオレさ、五月さんの事! そんな風に見れない
からやっぱり福延と仲良くしてやってほしい!”』
『・・・そ、そうなんだ、それが答えなんだよね。』
『うん!』
『福延クンとは仲良くするけど、好きになるかは分からないから、
それだけは分かっておいて!』
『あぁ、それは勿論! 無理しなくていいから。』
『うん。』
『本当にごめんね、でも? オレなんかよりもっとイイ男が五月さんには
似合うと思う! だから、イイ男見つけて幸せになって!』
『・・・うん、分かった、そうする!』
『うん、じゃあ、また会社で!』
『そうだね! また明日、会社で。』
私はあっけなく彼にフラれてしまう。
それでも私の心は凄く清々しく感じていた!
自分の気持ちを彼に伝えられた事で、心がスッキリしたのだろう。
フラれてしまったけど、今の私は前を堂々と向いて歩いていける気がするわ。
また心を切り替えて、新たな恋愛をしたいと想えてるの!
これから自分に合った男性を見つけて、彼なんかよりもっとステキな
いい男を見つけるの!
・・・でも? 取りあえず、福延クンと仲良くなる事からはじめてみようっと!
“私が男性を好きになるかは私にも分からないのだから。“
最後まで読んでいただいてありがとうございます。