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いらっしゃいませぇヽ(=´▽`=)ノ

本日もお越し頂きまして、誠にありがとうございます!

ギレウスは各地を回り、感じたことがもう1つあった。

それが、ロマリアナ以外でのアスター族に対する

()()の対応だ。

平民の間では、アスター族の存在は知れ渡っていたのだが

貴族に関してはそうではなかった。


ジプシーという人種は、アスター族に限らず他にもいる。

だが、素行の良いジプシーというのは残念ながら多くない。

生活のためと称して、スリや強盗を行う者達もいれば

(たち)の悪い者達は、アスター族の名を(かた)

悪事を働くことまであったのだ。

もっともそのような偽物達は、本物によって

いとも容易く制圧されるのだが。


そんな背景もあり、細かい所まで見ようとしない貴族達は

アスター族を他のジプシーと一緒くたにして

考えているようだった。


自治領に、あれだけの困窮者がいるにも関わらず

手を打たぬような者達に、これをどう分からせようかと

頭を悩ませるギレウスであった。


これだけ長い時間をかけて国内を巡り

国の情勢や課題が見えてくれば

当然の如くアスター族の考えが気になり

幾度も議論を交わした。

しかし、最終的にはいつも

「アスター様のご意志なら、自分達はそれに従うだけ」

「ダメだと思う所があったなら、お前が皇帝になって変えてくれ」

という結論で終わっていた。


そんな風に言葉を交わし

寝食を共にしたアスター族とギレウスは

家族同然に打ち解けていた。


同行を始めた当時、まだ新婚だったダードとトリニ夫妻に

双子の男の子が生まれた時は

叶わないと分かっていながらも

「彼女とそんな未来があったなら…」

と思う程度には、世話係として付けられていた

族長の娘、リーパ-を憎からず思っていた。

そしてそれは、リーパ-もまた同様であった。


旅はいよいよ大詰め。

まだ巡っていなかった「大公領」に足を踏み入れた。

正直なところ、大公子であるジリアンに関しては

いい噂は聞いたことが無かった。

しかしながら大公領には、驚くほど困窮している者が

いなかった。

現大公の手腕が見事と言わざるを得ないだろう。


そのため、いつもはまず働き口を探すアスター族も

街中での興行を始めることにした。

しばらくはそこに留まり、歌や踊り、占いや演劇まで

披露していた。


数日して、リーパ-の幼馴染みで、踊り子でもある

カイエンヌが愚痴をこぼしていた。


「変な男にウザ絡みされてんの。もーマジ無理ぃ。…しんどい」


どうやらカイエンヌを気に入った男が

執拗に彼女を追い回しているようだった。

しかし、客である以上無碍にも出来ず困っていたようだ。

ギレウスは、それがリーパ-に対してではなくて

良かったと、こっそり安堵した。


そこからさらに数日が経ったある日

皇室から急報が届いた。

「皇帝陛下が崩御されました。至急、お戻り下さい」と。


ギレウスは頭が真っ白になった。

その紙切れ1枚で、皇帝である父の死を実感するような

ことはなかったが、その知らせを受け取った以上

確実に起こる現実は、アスター族、リーパ-との別れ。

それが何より辛かった。

いつかくるとは分かっていたが、こんな急にとは…。

そしてそれは、リーパ-にとっても同じであった。


知らせを受け、皆困惑した。

こうなってしまったら、ギレウスは明日の朝にでも

一団を離れなければならないから。

相談の結果、スコヴィルだけはギレウスと共に

首都へ行くことになった。

アスター族の長として、同じ神の一族の使命を全うした

前皇帝を弔い、新皇帝の戴冠をを見届けるために。

スコヴィルが留守の間、長の代理を務めるのは

娘であるリーパ-の役目。

共に行くことは出来なかった。


ギレウスが首都に発つ前夜、送別会を開いた。

いつもは、誰かが離脱または加入する時は

屋外で火を囲み、酒を酌み交わすのだが

今回ばかりはギレウスの送別会。

人目に付くわけにはいかないので

宿に併設されている酒場を貸し切り、ひっそりと開催した。


そして送別会も終わり、皆寝静まった頃

眠れずに、部屋を抜け出す者がいた。

ギレウスとリーパ-だ。

決して示し合わせたわけではなく

本人の意志で、互いの部屋に行こうとしていた。

当然の如く、廊下でかち合う。

互いに分かっていたかのようにリーパ-の部屋に入る。


「…ギレウス…私っ…」

「リーパ-、待ってくれ。どうか、俺に言わせてほしい」

「…はい」

「俺はこの後首都に戻り、皇帝に即位することになる。そうなれば、その後に…妃を3人娶ることになる」

「…っ!!」

「たがそれは、あくまで皇帝としての義務としきたりだ。リーパ-、どうか覚えておいてくれ。俺が本当に愛しているのは、後にも先にもリーパ-、君だけだ」

「ギ…ギレウス…」

「決して結ばれることは無い、叶うことは無いと分かってはいるが、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

「!!…っはい!私も、ギレウスを愛しています。共にこの国、この地を守り、共に生き抜くことを誓います」

「あぁ…リーパ-…ありがとう。誓いの証に、どうかこれを受け取って欲しい」


ギレウスが放った言葉は、ロマリアナに古くから伝わる

求婚の言葉。

そして渡したのは、皇家の紋章が刻まれた指輪。

皇太子の証として代々受け継ぐ由緒あるものだった。


リーパ-はその意味を正しく受け取り、諾と返した。

まるで2人だけの結婚式。

そしてその夜、リーパ-はギレウスに身を委ね

2人は結ばれたのだった。

ここまでお読み頂きありがとうございました。

ちょっと詰め込み過ぎた感が否めない(^_^;


続きが気になる!

もうちょっと読んでみないとなんともな〜

と思った方は、ページ下部から

リアクションや評価、ブクマ登録など

して頂けると、筆者頑張れます!


よろしくお願い致しますm(_ _)m

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