表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
源頼朝挙兵物語  作者: 中野掘門
63/100

六十三 頼朝追跡 一

 大庭景親は、明け方前に、主だった武将に部隊の展開を指示した。


 石橋山の本陣には、精兵五百を置き、大沼三郎による三浦軍三百の説得に失敗した場合に備えることとした。


 またこの五百の兵の一部を割いて、昨日戦場となった頼朝本陣を捜索させ、頼朝の生死とともにその痕跡を追跡させた。


 残る二千五百と伊東祐親軍三百を使って、頼朝を捕捉するための捜索を展開する。 


 まず、伊東祐親軍三百を湯河原の土肥館に向かわせ、包囲させることにした。頼朝が土肥館に入ることを阻止するためである。


 また昨日、頼朝軍の多くの敗残兵が、山に登って行った事から、山稜付近を捜索させる部隊を展開させた。


 捜索の本隊は、昨日戦場となった山の斜面に、山頂から(すそ)までずらりと兵を密に配置し、そのまま南に向かってしらみつぶしに、捜索させることとした。


 また、頼朝が船で脱出するのを防ぐために、石橋村以南の漁村を監視する部隊も配置した。


 これによって、石橋村から湯河原の土肥館まで、面的に徹底して捜索できる体制を敷いたこととなる。




 早速、頼朝の陣を捜索していた部隊から報告が入った。


 頼朝が着用していた(よろい)が、本陣から山に向かう途中に脱ぎ捨ててあったという。


 それは源氏に伝わる鎧八領の内の七龍(ななりゅう)というもので、頼朝が身軽になって山を登って行ったと思われる。ただ鎧の一部が見つかっていないという。


 早速、山稜付近を捜索している部隊に伝令を派遣し、頼朝の鎧が他に落ちていないかを捜索せよと命じた。


 頼朝の鎧を見つけた部隊にもそのまま山の上に向かって、捜索を続行するよう指示した。


 ……頼朝は生きている……


 景親は、山に向かい、心の中で頼朝に呼びかけた。


 ……必ず探し出して見せる。首を洗って待っておれ……


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ