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3話 国を出る

 俺は宿屋に戻りベッドに倒れ込む。


「……あんな風に思われていたなんて……いや、もういいんだ。あいつらとは関係ない……」


 自然と涙が零れ落ちた。俺はいつの間にか寝ていた。



 翌朝、起きると気持ちを無理やり切り替える。稼がないと生きていけない。


(そうだ。俺が勇者パーティーになるための試験を受けたのは、誰かを助けたかったからだ。伝承にある勇者みたいに。でも、それは冒険者でもできる!!)


 誰かを助ける方法は沢山ある。俺にはこれが一番合ってる。三年間続けてきた魔物退治が良いと思ってギルドに行った。


「あいつ……【栄光の剣】から……くく」


「弱いんだってさ。給与泥棒?」


「パーティーの女に嫌がらせとかしてたらしいぞ」


「無理やり迫ったとかも」


「うわっー」


 受付嬢が冷たい視線を送る。


「なんですか?」


「あ……冒険者に登録を……」


「【栄光の剣】からの要望でストーカーをする恐れがあると報告があり、この街では登録できません」


「なっ!! そんなことが!!」


「今すぐお引き取りください」


「ッ……」


 よく通る声が周りにも聞こえたらしい。


「え、ストーカー?」


「最悪だよねー」


「この街から出ていってほしいなー」



 この日、俺はロヴィナの街から去った。


「何処にいこう……」


 カースス王国の東にはミセリア帝国があり、西にはエーレ王国、南東にはトゥーピステン王国、南西にはカリティヒ王国。


 帝国での魔物退治は高い実力が必要だと聞いた。魔王領に近い事もあるだろう。自身の実力も考慮して一番近い、西のエーレ王国にいくことにした。早く街に行きたいので、山道を通る。



◆ ◆ ◆




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