第七話
私は暗闇の中から激しい痛みに苛まれながらも必死に光を探そうとしている。
私は死んだのだろうか。
私の死を悲しんでくれる人はいたのだろうか。
否、いるはずがない。
私は仲の良い人なんていなかったから。
一人くらいはいるんじゃないの? って思うだろう?
私は今思えばかなり無駄に必死になって人生を過ごしていたような人だったから仲の良い人なんかいない。
暗闇の中、何もないからか頭の整理をすることができそうだ。
そうだ、ここは何処だろう。
死んだんだから死後の世界にでも行くのかな?
それとも、物語のように、転生したりするのかな?
出来れば、私は前者の方が良い。
だって、1度目の人生をかなり無駄に使ってしまったのだから。
もうなにもしたくない。
でも、魔法の研究は?
馬鹿馬鹿しい。魔法なんて、あるわけ無い。
あれ
私、かなり必死になって魔法の研究をしていたよね?
何で、こんな思考をしているの?
私、転落したときに頭でも打ったのかな?
当たりどころが悪すぎて、頭が変になったとか?
何だろう。
取り敢えず、頭の整理を優先しよう。
私はまず、疲れていた。
夜風に当たろうとふらふらしながらベランダの方に歩いた。
そのまま転落。
何かおかしくない?
どうやったら柵もあるベランダから不注意で落ちるんだよ。
何か神様的な存在が介入してきたとか?
いやいや、それはないだろう。
仮に神様がいたとして、何で私をベランダから落とす必要があるの?
ということなどを色々考えていたら、感覚的には半日ほど経過した。