ふらわーしょっぷ
フラワーショップ花崎生花店
閑散とする住宅街にひっそりとたたずむお花屋さん
私は花崎燐、高校を卒業して中堅の会社に入社した後退職して、憧れの花屋さんを始めました。
お花って綺麗だと思いませんか?
私はお花を通じて人を癒していきたいと思いお花屋さんを始めました。
カランカラン
お店のベルが鳴ったので振り向くと
「燐ちゃん今日はお勧めのお花あります?」
近所に住むおばさんがお店を訪ねてきたのです。
「そうねえ、今の季節は秋ですので竜胆なんてどうですか?」
「竜胆ってどの花ですの?」
「飾ってある植木鉢の中にひっそりとたたずむ青いお花です」
「へえ、可愛いお花ねえいくらなの?」
「1200円になります」
おばさんが出ていって手持ち沙汰になりましたので、秋バラの剪定を行っていると、再びベルが鳴り中学時代からの友人の里美ちゃんがやってきたのでした。
「燐元気にしている?」
「里美!久しぶりじゃないの」
「こんなところにお花屋さん作ってやっていけるの?」
「静かだからいいのよ、会社員時代に人間関係で嫌になったからゆっくりとやっていきたいのよ」
「ふーん、元気そうねぇ、燐この花って何?」
「これはねえ、ダリアだよ。こっちはコスモスであれはコキア」
「やっぱり学校時代から花好きなのは変わんないねえ」
「それでどうしたの、急にここに来ちゃって?」
「実は私、会社でいじめられているの……」
里美は話を聞いてもらったのか、少しすっきりした様子で帰って行ったのでした。
そしてその夜
「ふーん、この部長って始末した方がいいみたいねぇ」
——昨夜株式会社〇●の斎藤堰腹会社員の53歳が自宅で内臓を抜き取られて血を流して倒れているのが確認されました。
病院に搬送されましたが、死亡が確認されました。
自宅の一室にはアザミの花が敷き詰められていて警察では犯人を追っています。
「今日の肥料は里美の会社の部長の内臓ね、生前は汚い人だったけど死後は綺麗な花に生まれ変わったのよねえ。 こっちの黒いバラ、クレチマス、スノードロップ綺麗な花ほど残酷な花言葉を持つのよね」
おしまい
アザミの花言葉は「報復」
竜胆の花言葉は「誠実」「狂気」
この二つをテーマに描きました。
燐の名前は竜胆のリンです。