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救世の巫女  作者: うみ。
第1章 別れ、転移、そして出会い
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ナギの加護

本日2話投稿します!

瞬間、身体中から眩い光が放たれる。



「ぐっ…!これはっ!?」



アンクは強い光に目が眩み、一瞬顔を背けた。


俺を包む光がさらに強くなっていく。



「な、なんだこれ…」



当の本人である俺自身も状況が全く飲み込めない。


ただ、自分の内側に強い力を、そして激しい衝動のようなものを感じる。



「ふっ、ナギ。何じゃお前、やれば出来るの」


「えっ、どういう…」



光は何も見えなくなるほど大きくなり、やがて俺の右手、その1点へと収束した。



気づくと師匠から借りたはずの刀は鞘に収まり、足元に落ちていた。


そして代わりに俺の右手には別の刀が握られている。



柄も鞘も拵えも、全てが真っ白―。


雪のように白く、消え入ってしまいそうな程の存在感の奥に確かな力を感じる。



「予想通り、儂の加護が引き金になったようじゃの」



師匠がふてぶてしく笑う。



「師匠、これは…」


「お前の加護じゃろうな」


「これが…俺の…」



突然手にしたその一振をまじまじと見つめる。


初めて手にしたはずなのに、ずっと前から持っていたかのような、そしてずっと使い続けてきたかのように、手に馴染む。



「貴様ァ!!何をした!!!」


「別に何もしてないけどね…。都合よく加護を授かったってだけだ」


「都合よくだと…?何を言ってる!!!」



うん…。


これに関しては俺がお前の立場でもそう言うと思う。



「ふんっ!加護がどうだろうがやることは変わらん!!俺はお前殺す!それだけだ!!!」



アンクは例によって例のごとく、高く跳び上がった。



「ちょっ、まっ!!まだ抜いてな…」



その動作を見た瞬間に反射的に刀を引き抜いた。



刹那―


先程まで俺を包んでいた白く穏やかな光が、対象的な攻撃的な茜色に染まった。



「おわっ!?」



何が起こったかわからず、刀を落としかけるが何とか持ち直す。



「なにぃ!?!?」



アンクは危険を察知したのかその場に着地した。



気づくと俺は自分の半径5mくらい、円状に炎を纏っていた。


普通こんなに近くに炎があれば熱くてたまらないだろうが、俺の周りに漂うその炎はまったく熱くない。


それどころかまるで俺を守るかのように周囲を取り囲み、俺の意思で自在に動かすことも出来るようだった。



「な、なんだこれ…すごいな…」



刀身を見ると、高温で熱した鉄のように赤黒く、先程までとは質の違う白い光と、俺を取り囲む炎と同じような炎が螺旋状に刀を覆っている。


1、2回振ってみるが、炎が消える様子はない。



「き、貴様…!属性操作系の加護持ちだったのか…!!」



属性操作…。


語感から察するに、炎や水、そういったものを扱う加護のことだろう。


詳しいことはわからないが、この期を逃す手はない。



「そうみたいだな。ここで大人しく引き下がるなら見逃してやる!!」



燃え盛る刀身を突きつけながら虚勢を張る。



「くっ…何を……!」



明らかに先程までの威勢はない。


未知とは動物が本能的に恐れるものの最たる例。


加護を手にした俺の戦闘力は俺ですら未知数なのだ。


アンクの反応は至極真っ当である。



「は、はんっ!!それだけの加護だ!!!そう長くは持つまい!!!」



その通りだ。


現にさっきからどんどん体がだるくなり、手に持つ刀にも重みを感じてきた。


しかし…



「問題ない!お前を倒すには……十分だ!!!」



常に後手に回っていたが、今度はこちらから仕掛ける!!



師匠のアドバイスを思い出しながら、ただ思い切り相手に向かって全力で走る。



走り出した瞬間、炎の揺らめく音がぼうっと聞こえた。



「ぐっ…!!いいだろう!!来い!!ナギィィィイイイ!!!!」


「うぉぉぉおおおああああ!!!!アンクゥゥウウウウ!!!!!」



刀をしっかりと握り直し、そして―



全力で振る!!!!

読んでいただきありがとうございました!

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またまた評価を頂きました!ありがとうございます!!本当に励みになります!

現在第1章の山場。残り数話で第1章も終わる予定なので最後まで読んでくださると嬉しいです!

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