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救世の巫女  作者: うみ。
第1章 別れ、転移、そして出会い
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シスターの申し出

本日2話投稿になります。よろしくお願いします!

俺とルーナが孤児院の子供たちと遊んでいる間に、シスターの作ってくれた料理はラザニアっぽいもので、パスタの代わりにじゃがいも…いや、タットを練って作られたパスタのようなものが入っていて、食べたことない感じだったが、とても美味しかった。


アニメとかで見たことある貴族の親子が向かい合って座るような、無駄に長いテーブルと同じようなテーブルを無駄遣いせず両端に子供たちと座りながらの食事は大家族の食事といった雰囲気で新鮮だった。


ご飯を取り合ったりする子、小さな子の口を拭いてあげたりする子など、終始和気あいあいとした食事だった。


シスターはそんな子供たちの様子を優しい笑顔で見守っている。



「おふたりは*****の方でしたのね」


「は、はい。ナギさんはそうです。私は血が混じっているだけで生まれは違うのですが…」


「そうでしたか。それはさぞかし苦労されたでしょう」


「あの…シスターや子供たちは、私たちを見ても平気なんですか?」


「当たり前ですよ。私自身はあなた方に恨みなんてないですし、子供たちにとっても過去の出来事なんてなかったも同然ですわ。それに…」


「それに?」


「いえ、なんでもありませんわ。それより、食事はお口に合いましたか?」


「あっ!はい!とっても美味しかったです!!…ナギさんも美味しいと言ってます!!」


「ふふ、それは何よりですわ」



シスターは俺たちにも気をかけてくれているようで、ルーナを通じて俺とも会話をしてくれる。


と言っても俺の言葉をいちいち伝えてるとルーナが大変なので厳密言えば会話はしていないかもしれないが。



「ときにナギさん、ルーナさん。ご相談があるのですが」


「相談ですか?何でしょう?」


「おふたりはしばらくこの街にいらっしゃるのでしょうか?」


「はい、そうなると思います。しばらくは旅費を稼がないといけませんし」


「そうですか!そこでなのですが、しばらくこの孤児院に居てはいかがでしょうか?もちろん寝る場所とお食事は保証致しますし、教会から少しですが給金も出せると思いますわ」


「えっ!?そ、それは願ってもないことですが…」


「実は子供たちの面倒を見てくれる方を探していたのです。私だけでは目の行き届かない部分もありますし、おふたりの方が歳も近くて子供たちも接しやすいでしょう。それにナギさんは共通語を話せないようなので、子供たちと一緒に勉強してくださっても構いませんわ」


「えっ、えっと!ナギさんに聞いてみます!……ナギさん、どうでしょう?」



ルーナがこちらを向き、シスターとの会話の経緯をざっと説明してくれた。



「え、本当に!?…いや、願ったり叶ったりじゃないかな?何よりも言葉を教えてくれるのは本当にありがたいかも。さすがにいつまでも話せないの不便だしさ。ルーナはどう?」


「私ももう少し子供たちと居たい…です」


「そっか。ならお願いしようか」


「はい!!」



ルーナは再びシスターに向かい、シスターの申し出に同意する旨を伝えたようだ。


シスターとルーナは微笑みながら握手をし、続いて俺も握手をした。


言葉はわからないが、これからよろしくということだろう。



まさか異世界で保育士に就職することになるとは思わなかったなぁ…



食事を食べ終え、俺とルーナはそれぞれ部屋に案内された。


部屋は沢山余っているとの事だった。


教会はとても広いので確かに沢山余っていても不思議ではない。


ベッドと机、クローゼットのあるだいたい7畳くらいの普通の部屋だったが、1人で寝泊まりするには十分すぎる部屋だ。



何気にこの世界で1人きりになるのは初めて…いや、ルーナが買い物に行ってる間街の外で待ってたな…裸で。



突っ立っているのもなんなので、ソファに腰掛ける。



「はぁー、よっこらしょ」



ギシッと音を立て軋むが、座り心地は良い。


やはり慣れない環境での行動は体力だけでなく精神的に結構くるものがある。


自分の思っているより疲れているようで、これからの事を考えたかったが、思考が上手く回らない。


しばらくぼーっと宙を見つめていると、扉が叩かれた。



「はい!どうぞ!」


「**ー!*********!!!」


「お、おわっ!サリアちゃん!?どうしたの?」



扉を開けた瞬間、何かが飛びついてきて慌てて受け止めたが、そんなことをするのはサリアちゃんくらいだ。


何か言っていたようだがルーナがいなければわからない。


よく見ると、買い物に行っていた時の服と違い、だいぶラフな格好…おそらくパジャマになっている。


そして小脇には枕を抱えている。


察するにさっき言っていた事を実行しに来たのだろう。


本当に一緒に寝るつもりなのだろうか?


別に()()()()()()はないのでこれだけ小さな子になると別に一緒に寝るくらいなんて事ないが、子供たちはみんな一緒の部屋で寝ているらしいので、勝手に抜け出してきて大丈夫なのかと心配になる。


それともシスターが許したのか?



…んー、言葉が通じないのほんとに不便だなぁ



抱きとめたサリアちゃんを床におろし、どうしたものかと思案していると、再び扉が叩かれた。



「ん?どうぞー?」


「あ、あの、ナギさん…あれ?サリアちゃん?」


「あっ!ルーナ、ちょうどいい所に来た!」


「どうしてサリアちゃんがここにいるんですか?」


「多分一緒に寝たいんだと思うんだけど、話聞いてみてくんない?」


「わ、わかりました!あっ、その前にこれ、シスターが着替えを下さいました!」


「お、何から何まで申し訳ないなぁ」



ルーナから簡素な半袖のシャツと半ズボンを受け取る。


パジャマには最適だろう。



「んじゃあ、ルーナ、よろしく」


「はい!」



サリアちゃんはいつの間にか既にベッドに潜り込んでいた。


ルーナとサリアちゃんは一言二言、しばらく話をした後、なんだかルーナが狼狽えている。


どうだったのだろうか?



「ルーナ?何だって?」


「あぅ…。やっぱり一緒に寝るそうです。シスターにも許可を得てきたと」


「あぁ、そうなんだ…。まぁ、しょうがないか。シスターのお許しが出てるなら問題ないし」


「ナ、ナギさん!」


「ん?」


「わ、私も…」


「えっ?」


「あ、あぅ!なんでもないですぅーー!!!」



走っていってしまった…。


なんだったのだろうか?



首を傾げていると、サリアちゃんの呼ぶ声が聞こえる。


貰った服に着替えて制服をクローゼットにかけてからベッドへ向かう。



本当に2夜連続で女の子と一緒に寝ることになるとはなぁ…。

読んでいただきありがとうございました!

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