上機嫌
お待たせしました!
窓から漏れる眩しい朝日と鳥の声に目を覚ます。
…知らない天井だ。
1回言ってみたかったんだよね、このセリフ。
「…って、そうじゃないっ!!」
考え事をしているうちに、いつの間にか寝てしまっていたと気づき、慌てて体を起こす。
「…んっ……うぅ…」
「あっ!やべっ…」
「あぁ、ナギさん。おはようございます」
「お、おはよう…」
状況から察するに、約束通り一緒のベッドで寝たのであろう彼女は、俺が起きた際の物音で目を覚ましてしまったらしい。
ぱちりと目を開けて俺を見ると、寝癖を撫でつけなら少し恥ずかしそうに、ふにゃっとした笑みを浮かべ挨拶をする。
朝日に照らされた黒い髪が光沢を放っていてとても綺麗だ。
「あのー…ルーナさん?」
「はい?何でしょう?」
「……すみませんでした!!」
「えっ!あのっ…な、何がでしょう?」
「いや…先に寝ちゃって……?かなぁ。一応゛一緒に寝る゛って約束だったし」
そう、結果として約束は守られたのかもしれないが完全な形で守られたとは言えないと思う。
「ふ、ふふっ、あはははっ!いいんですよ、ナギさん。元々私が強引に言ってしまったものですし、それに…」
「それに…?」
「あ、あぅ…!い、いえ!なんでもないですっ!」
……?
よくわからないが、ルーナはとても上機嫌だ。
なにあれ良かったのかもしれない。
だって俺は初めて見ることが出来たんだから
窓から差し込む朝日よりも、ずっとずっと、眩しいルーナのその
笑顔を―。
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「ナギさん、今日はどうしましょう?」
「んー、そうだなぁ…」
俺とルーナは宿を出たあと、とりあえず街を見て回ることにした。
もちろん、てるてる坊主スタイルは忘れていない。
「まぁ、何をするにも先ずはやっぱり、お金、稼がないとなぁ…」
「そうですね…」
「ルーナ、この世界の…じゃなかった。この辺の人ってどうやってお金稼いでるの?」
「えーっと、この辺は確かタットと言う植物がよく育つので、それを育てたり、売ってたりします。あとは街と街の中継地点になっているので他の街よりは宿屋さんが多いって聞きました!」
「そっか…」
お金の稼ぎ方って言うのもはどの世界でも大方変わりないようだ。
しかし、今ルーナが言っていたような方法は…
「でも、私たちには難しいですよね?」
そう、俺らには難しい。
商売をするには必要なもののほとんどを俺達は持っていない。
元手とか、コネとか、信用とか、思いつく限りほとんどの色々だ。
何より言葉がわからん…。
「あのー…」
「ん?どうかした?」
「やっぱり、私たちがお金を稼ぐ方法は1つしかないと思います」
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