ちのさきハント これからに繋げるラスト!
薮坂君、白金さん、神那さん、炎香さん、三波さん、羽天さん。誰でもいいからそこにいて!お願い、ここまで啖呵切っちゃったらもう引き下がれませんから…お願い。
「…反対!爆破反対!」
「なんだ、これは」
「す、すごいですよ。先輩」
見てみると、そこには半数、いやそれ以上の住民が押しかけていた。その前には、皆がいました。
「…セーフ!」
「先輩!良かったですね!」
「これで、お分かりいただけましたか?」
「…分かったよ」
「よっし!」
「じゃあ、皆と合流しましょう、先輩!」
「うん!」
今度は正規ルートの階段を一段一段ゆっくりと勝利を噛み締めるように降りていきます。
きっと、これがあったからと言って世界が一変するわけではないのでしょう。
私達が行った革命は、一ニュースに過ぎず、影響力は限りなく少ないものでしかない。
人々の意思確認しかしていないのだから、そりゃあ致し方ない。
これから意識を変えてもらうには、中から変えなければならない。
私達は、寄生虫のように中から支配していくというと、少し語弊があるように感じられるし、あんまりこの例え気に入ってないので使いたくはないけれども、少数派には少数派のやり方があって、正攻法で多数派どぶつかっても負けてしまうというのはよく分かった。
「大変でしたよ、町の人を集めるの」
十六夜さんは、ため息をつきながら、笑ってそう答えた。
「ありがとうございます」
一時はどうなることやらと思っていた私たちの未来は、羽天さんのおかげで明るくなりそうです。さすがは、羽天さん。すぐに白金さんと連絡を取り、皆を集め、私を迎えに来てくれました。
私達は、北方諸島から出て、本都改造への道筋を歩むこととなりました。
また、北方諸島の活気を取り戻すために。
白金茉釣さんは、北方諸島を一手に率いる連絡塔となり、彼女の地位は総理大臣と同じところまでのしあがったという。
「また、ワインを乾杯しような」
燈火ヘスティア炎香さんは、島長として茉釣さんを手助けする傍ら、困った人を助けるという彼女の能力をフルに発揮できるよう、交通安全を一手に担う悪魔様になりました。社はめちゃめちゃ格好いいですよ。一度、お参りに行ってみては?
「私もようやく、自分のやりたいことが出来そうです」
ちなみに、巷では赤信号で渡ると悪魔に魂を吸い取られるっていう噂が流れているようです。
概ね、羽天さんの仕業ですが。
「私は、お手伝いをしたんだ!」
「はいはい」
そんな涼風羽天さんは、今や教師をしています。さすが、彼女の脳みそだけあって、今では特進クラスのすべての授業を担当しているのだとか。
「来年には、ワインが飲めるぜ!」
「では、その時は乾杯でもしましょうか」
水神家の皆さんは、残された島の後処理の後も、しっかりと神事は続けていくそうです。
「神様ですから」
山菱菊梨さんは、北方諸島で教師をしているようですよ。
「また女の子にお会いできるのを楽しみにしていますわ」
己卯神那と薮坂足助は、二人で喫茶店を経営していくそうです。
まったく、めちゃめちゃ仲良いんですから。
そんな私たちは、環境大臣となり、本都の為に働くこととなりました。
少数派で生きていくためには、まずまずの立ち位置です。
意図にまみれた現実が支配するこの世で、欲望にまみれた理想を追い求めていくのは、不可能に近い。
少数派は少数派に過ぎず、生き残ることは難しい。
だからこそ、私達は生き続けなければならない。これからの少数派を救うために、胸を張ってこう言えるように。
「神怪だって、人間です」と。




