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神怪だって、人間です!!  作者: サツマイモ
少数派・現実編
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まつりディスカッション 正論、正論&正論

 議論をする際に、その議長は中立を保たなくてはならない。どちらかに加担してしまえば、それはいわゆるえこひいきというもので、両者同じ土俵であるという、大原則に則さないからである。


 よって、これより今回の会議は、我々絵画の国、音楽の故郷と呼ばれるピクトレ・ムジク大公国の外務担任、ベロニカ・シェルルが責任を持って進行させていただきます。


 その前にまず、今回の会議について、話さなければならない諸情報をお伝えしなければなりません。今回は、独立を賛成するか否かという、重大かつ壮大な議論の場となるため、数々の珠玉の会議が行われた、伝説とも呼ばれる、宮殿よりも、城よりも霊験あらたかな会議場、ダイアサフィール会議場を選択させていただきました。


 そして、今回の会議には、以下の27か国の外務関係担当者にお越しいただきました。


 旧ヨーロッパより、

 アピトル帝国、アンリ様。

 べリトン共和国、ビートン様。

 チェリアント公国、セリア様。

 デクライン将国領、デクライン5世様。

 エラストリア国、エリトーゼ様。

 ファリストレ皇国、ファリアーノ様。

 ゲレンドール聖国、ゴンドーラ様。

 ハンラース連邦、ハイドリッヒ様。


 旧アジア・オセアニアより、

 出陽国・本都、十六夜様。

 出陽国・北方諸島代表、白金様。

 ジェルドリアン王国、ジェスファー様。

 ククレソワ共和国、クウィレ様。

 レスロチア連合国、ロゼリー様。

 マイロンティア国、マイロン様。

 ネイトロン小国群、ニューリア様。

 オーランドリア王国、オーラン様。

 パラチオ永国、パトリス様。


 旧アフリカより、

 クァイテッド共和国、クァイ・リィマ様。

 リトンレチオ帝国、リストレート様。

 サリト皇国、サイッド様。

 テラニトロ共和国、テッソリーフ様。

 ウリレーラ王国、ウリーラ2世様。

 ヴェリート連邦、ヴィントーレ様。


 旧アメリカ大陸より、

 ワット・リーフ連合王国、ワトラーチ様。

 シャリント国、シャビルット様。

 イェルトール国、イェルニーツ様。

 ザン・修連共和国、ザリトール様。


 そして、今回は今までの国々が行ってきた手法とは異なる方法でやっていきますので、悪しからず。


「それでは、本都・北方諸島代表、白金茉釣さん。ご挨拶を」

「了解です」


「失敬な」

「あんなラフな格好で来ているのか」

「ダイアサフィール会議場だぞ、場を弁えろ」


「静粛にお願いします。服の指定等は一切ございません。この場だからといって、内容は違うのですから、それぞれの議論がしやすい格好をしてもらって構いません」


「くそ、若人のくせに、小癪な」

「まあ、いいではないか」

「パトリスさん」


「では、続きを」


「分かりました、シェルルさん。皆さんこんにちは、私は白金茉釣です。不束者でございます、失言多々あるかと思いますが、宜しくお願いします」


「はい、はい」

「まばらな拍手、ありがとうございます」

「おいおい、言葉にするなよ」

「はははッ」

「ハハッ」


「では、今回の議題を発表します、シェルルさん、あのプリントを回していただけますか?」

「分かりました」

「…なんだこれは?」

「…へたくそだな」

「読み辛いよ」

「手慣れていないもので、申し訳ない。私たちの願いは、ただ一つ。少数派の集まりであり、迫害を受けている我々の、本都からの独立をお願い申したいのです」

「と言われてもなあ」


「あの、殺人幇助国家だろう?」

「さすがに無理だよ」

「怖いなあ、全く」

「おいおい、そんなに言ったら生贄にされちゃうぞ?」

「やめてくれよ、笑っちゃうだろ」

「アハハッ」

「ハハッ」


「静かにしてください」

「そもそも、どうして独立できると思ったんだ?」

「そりゃ、私たちには強い信念と、できるだけの能力がある人材が」

「ああ、なんだっけ?神怪だっけ?あー、怖い怖い。殺されちまうよ!」

「そういう言い方、やめて頂けますか?…それと、殺人幇助国家ってどういうことですか?」

「だって、君たちって未だに生贄とかやっているんだろう?そんな危険なところを野放しには出来んよ」

「危険…ですって?そんなことは」

「でも、続いているんだよ?その事実は変わらないよね?」


「…ええ、まあそうですけど」

「むしろ、この機会に潰しておいた方が良いんじゃないですか?十六夜さん」

「いえ、それはさすがに」

「十六夜さんは、優しすぎるんですよ」

「そうだそうだ」

「そんな優しい十六夜さん好きですけれどね」

「…そんな、やめてください」

「確かに、今まで優しく接してきた出陽国さんも、そろそろ限界が来ているでしょう」

「…そうなんですよね。でも、だからと言って」


「我々は、別に殺人幇助国家でなければそこまで迫害することもないんですよ」

「そうなんだよね、自分の人権を明確にする前に、他人の命を守りやがれってんだい」

「そうだそうだ!」

「殺人幇助国家には、滅びてもらわないといけないだろう」

「言いすぎだけど、確かにそうだよね」


「…だけど、生贄の儀式がなければ、私たちも生きていくことはできません」

「そうなんだね。でも、そういうことで、我々の命も危険にさらしていることも、分かってください」

「正論すぎる」

「絶対に彼女たちを好きにはさせません」

「でもなあ、」

「まさか、あなたたちも疑わしきは罰せよという人たちですか?」

「予防するのは、当たり前のことです」

「むしろ、君たちは常識を守ろうとしない、無法者ばかりじゃないか」

「そんな、事は、ありません!」

「と、言われてもね」

「まあ、そろそろ意見をまとめますか」


「まだ、もう少し続けましょう」

「シャルルさん」

 隣同士の、こそこそとした発言は控えて頂きたいのですが。


「私たちを、認めてはもらえないのでしょうか」

「苦しい状況ですね」


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