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神怪だって、人間です!!  作者: サツマイモ
食物連鎖の頂点・山菱菊梨編
50/140

くくりヴァーテックス 咲き誇る白百合の花

※注意

この先、少しグロテスクな表現を含む可能性があります。

ご了承ください

それでは、どうぞ

 私が、他の人とは違う感性を持っていると気づいたのは、いつなのでしょうか。


 自分はこういう人間だとしっかりと向き合えたのは、もしかすると高校生、あるいは中学生だったかもしれませんね。

 とりあえず思い返せば、幼稚園の頃からその片鱗というか、予兆というか、そういった兆候は見られていたようですわ。


 幼稚園に通っていた、まだ幼い私は、まだ男性と女性という境目がよく分かっていませんでした。

 勿論、見た目などの相違は小さな脳みそを使わずとも、何となく理解はしていましたが、細かい部分につきましては、やはりよく分かっていませんでした。


 なかなかお下品な話をさせて頂きますと、どうして股間のあたりを蹴ると、男の子はまるで拷問を受けているかのような顔をして痛がっているのか、いまいち見当もつきませんでしたね。

 我ながら、よく蹴っていたものですよ。同じクラスだった子には改めて謝罪をしなければなりませんね。


 ここのあたりから、少しずつ女性を意識していることが手にとってわかります。まあ、正確に言うと、五感なんですけど。目で見て、耳で聞いて。


 良く女の子に詰め寄って、抱擁を交わしたり、甘い接吻を交わしたりしていました。

 偶然にも、こういったことはあどけない子供の遊びというように処理をされ、問題視はされませんでした。


「仲がよろしいようで。微笑ましいですわね。」


 良く言われた言葉です。それを鵜呑みにしていた私は、仲良しの延長線上なんだという風に解釈をしていました。今を思えば、純粋ですね。


 小学校に上がると、もう完全に男の人も男の子も、目に入りませんでした。クラスの友人たちが、先生がかっこいいだとか、隣のクラスの子がイケメンとかで盛り上がっている中で、私は何がそんなに良いのかよく分かっていませんでした。


 皆と違うな、となんとなく思い始めたのはこのころだと思われます。


 大抵の人は、皆と違うことを恐れ、自分の性格を変えてでもみんなと同じように振舞うことが当たり前のように、そうしなければならないことのようにしていますが、私にとってみんなと違うというのは、それこそ別次元の人間のようで、もっと言ってしまえば異次元の人だと、平たく言ってしまえば天使とか悪魔とかそういう人種だと思っていました。


 ポジティブシンキングということですわ。


 そのため、皆がそういった話で盛り上がっている傍ら、あの子可愛いなとか思っていたのです。

 小学校は、そういった感じでゆっくりと濃密な時間を過ごしていましたの。


 中学校でも、それは変わりません。この時に、中学校と高校が合併し、大学がなくなったなどと、社会的に激変はしているものの、それでも私の性格というか性癖というか性欲は変わりませんでしたわ。


 この学校は、他の学校にはない珍しいタイプの制服で、フリフリこそないものの、女性の美しさをよく分かっている人が生地から選んでデザインしているとしか思えないほど、見事な可愛さなのでした。

 この制服の制作者と気が合いそうですわ。


 とりあえず、この学校生活はほぼほぼクラスメイト可愛いとしか記憶にないですわ。

 ただ、私にもこだわりはありますわ。


 都会に染まってしまったような女性は、女性とは呼べませんわ。見てて片腹痛いですわね。


 教師になって思ったことは、案外大人のまねごとをしたがる、大人の階段を上りたがる女が多いということです。あどけない純粋なままの女性の方が、かわいくて美しいに決まっていますのに、そういうことになかなか感づいていただけないのが大変遺憾でした。


 田舎町から、わざわざ自転車や電車などで来ている子の方が断然可愛いですわ。


 まあ、私の主観なので強制はいたしませんが。


 そんな中、特に夢も目標無かった私は、とりあえず運が必要ではない実力勝負の公務員試験を受けました。ここの試験は、受かれば自然と仕事が来るため、皆受けると思われがちなのですが、何しろ合格点がえげつないので、なかなか受けないそうです。


 おかげさまで、無事合格して、初年度はこの学校でした。


 すぐに目についたのは、それは大層麗しい、絶妙なほどに田舎っ子の彼女です。


 何度見てもやはり可愛いなあって授業をしながら思っていました。


 ちょっとぼさぼさしているけど、三つ編みを結えば美しくまとまる髪。

 天然の柔らか唇に、まっすぐな瞳。可愛らしい耳たぶに、赤褐色の肌。


「ああ、なんて可愛いの」


 おもわず、そう叫んでしまいそうになりますわ。

 そして、私はこう思うようになっていきます。


「あの子を、私のものにしたい」


 まあ、そんなことはできませんけどね。分かってますとも。最近は優しくなったとはいえ、それでも同性の結婚というのはまだまだ厳しいものですから。


「よし、勉強しなきゃ」


 ちなみに場所を言い忘れていましたね。ここはどこかというと、この町の最大級の図書館でございます。3階建てで、広大な土地を贅沢に使っていて、調べたいことはここで探すのが一番手っ取り早いと言われています。


 そこで私は、来年度から受験生の先生になるので、そのための勉強をしなければなりません。


 ゆっくりと回りながら、いろいろな本のタイトルを眺めます。


「…ん?これは、何でしょうか?」


 なかなか分厚い図鑑のようなものでしたが、そういったことよりもタイトルに惹かれてしまいました。


『北方神怪図鑑』


 これは…初めて見ましたね。

 何ページか開くと、こんなものを見つけました。


「食物連鎖の…頂点?」


 気になりますねえ。


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