みつはミラクル 仕事後の水。
無事、手術は成功しました。
さすが、乙亥さんの息子さんだけあって、私の仕事は少なかったです。不謹慎ではありますが、なんだこんなけかと少し嘆いてしまいました。
さて、瑞希さんですが、体調は順調に回復しているそうです。記憶に関しては、柚希さんのものですが、記憶しているものを言葉にしたり、行動に示したりできているそうです。ホッとしました。
おや、あそこで話しているのは、薮坂さんと…泉希さんですかね?
「なあ、やぶ。」
「どしたの?」
「神様って…いるんだな。」
ええ、いますよ。もちろんです。
「今そこにいるから、お礼言おうぜ。」
「そうだな。」
「助けてありがとうございます、神様。大切な人に、逢わせてくれてありがとうございます。」
「最後、なんて言ったんだ?」
「ううん、何も。」
「何もってことないだろ…」
いえいえ、仕事をしたまでですよ。
さあ、仕事も終わりです。ロビーに出て、軽く伸びをします。ひと月ぶりに会いに行きましたが、元気そうで何よりです。
「羽天さん、帰りましょうか。」
「そうだな。」
外に出ると、たばこを吸っている茉釣さんを見つけました。
「…ありがとな。三波、羽天。」
「神さ「天使だからな!」
「ちょっと、かぶってこないでください‼」
「すんません。」
「もう!」
「体に良くないですよ、たばこ。」
「吸わせてくれよ、久しぶりにくるものがあったんだ。」
「わざわざ、我慢することないんじゃないですか?」
「そう・・・かな?」
「そうそう!」
「さっき、な。久しぶりに…泉希を見かけたんだ。すごく大人になってて、逞しく成長してた。すごく綺麗になっていた。」
きっと、あなたの血ですね。
「めっちゃくちゃ、嬉しかった。」
「たぶん、泉希さんも気づいてますよ。」
「そう…なのか?」
「親子ですもの。」
抱きつく茉釣さんは、今までのイメージとは180度変わってて、凄くかわいかったです。そんな顔もするんですね。
泣き終わるとすぐ帰る茉釣さん。確かに茉釣さんらしいですけど、「誰かに言ったらぶっ殺す。」というセリフが、茉釣さんらしさの極みですね。可愛い笑顔も追加で。
「あの、もしかしてなんですけど羽天さん。」
「ん?なんだい、三波ちゃん。」
「そういえば、黄泉の花の話がありましたけど。」
「ええ、言いましたね、そんな話。」
「山菱菊梨が動き出したってことですか?」
「そうだな。」
割とあっさり帰ってきた答えに、怖気がしました。




