朱雀さんの愛情表現71
「紫外線にも色がたくさんあるのよ、だから私らみたいなもんには太陽はつらい」
葛の葉は言った。
「芥川は普通の人間じゃなかったのか」
「まあ、脳がすごすぎたんだろう、脳のスペックが上がればすべての機能が上がる、だからひどい頭痛も
ちで自殺したんじゃ」
「ふーん、バファリンがあれば、よかったのに、でも普通の猫は平気であるいてるぞ?」
朱雀が言った。
「まあね、猫は余計なことはあまり考えんし・・・・」
「ほかの夜行性妖怪だって何も考えてないものはたくさんいるぞ」
「さあ、人間ドッグみたいに妖怪ドックみたいのがあればわかるじゃろうが・・・・」
葛の葉が答えて、朱雀が黙った。
自分たちは違いすぎる、そこにどんな仮定を当てはめたところで無駄だろう
それでも漠然と生は存在していて、さまざまな問題も起こる。
「発表会はいつやるんじゃ」葛の葉が尋ねた。
「まあ、3、4日あれば71回れるようになると思うんで今週の週末でいいかな?
スポットライトは平気なのか?」
「まあ、あれは太陽ほど複雑な構成じゃないから」
「俺、そろそろ帰るぞ」青龍が言った。
「帰るんなら日傘さすか、日焼け止め塗ってからいけ、紫外線はお肌の大敵じゃ」
「そうだせっかくきれいになったんだから、天使さんにかわいがってもらえばあ♡」
「だから、なんかい言ったらわかるんだ、俺とレグはそんなんじゃないの
ちゃんと尊敬しあえる友達」
「お前は保護されてるだけじゃ、恩知らずは身をほろぼすぞ、体でかえせ」
「馬鹿か、おれはもうそんな挑発にはのらん」
そういってぱっとスーツになった。
「ふふん、これが本来の俺の立ち位置」と言ってポーズをとった。
「ああそうば、そんなキャラだったな、お前、でも誰も覚えてないし、もう昔のお前は死んだぞ」
「なんだと、お前らが殺したんだろう、虐殺したんだ、おれはもともとダンディなキャラなんだ」
「ダンディって赤羽のホストクラブか、ぎゃはははは」
朱雀が笑った。
「なんだと、計算もできないくせに、お前には前頭葉がないんだろう、この小脳鳥」
二人がまたこぜりあいをしている間に葛の葉に朦朧とした気分が戻ってきた
「葛の葉」呼ばれてはっとした。
二人が見ている。
「なんでもない、眠いだけじゃ」葛の葉は言った。
「とにかくせっかくそんなきれいになったんじゃ、稼いでおいでもったいないじゃろう」
「なんでそうなる」
葛の葉はぱっと印を結んだ
青龍が赤い長襦袢になった。
「きゃああ 青龍ちゃんキレイ」朱雀が叫んだ。
「おい、うちは金持ちになったんじゃないのか?」
「お金はいくらあってもいいでしょ、キッシーは気まぐれだし、そなええあればうれいなしじゃ
それより、わし、もうねむい、悪いけどかえって」
二人が帰った後、葛の葉は思った。
何のために生きているのかはわからないがとりあえず楽しんでおこう
あの敵意に満ちた家に行くまで・・・・・